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コッペリオンへ

三月中と言っていたのに更新遅れて申し訳ございません。


新生活にやっと慣れ始めたのでちょこちょこ更新したいと思います。

スタンピードから十日が経った。


今回旅に動向するのは、私、マルシェラちゃん、ダリア、ランゼ、そしてギルド職員のメルティさん、ダリアの後輩のBランク冒険者サンドバッグさんことボストン、シャドウリンクスのみぃちゃんの七人と一匹だ。


メルティさんが着いて来たのは予想外だったけど、ギルドで主演女優賞張りの大告白を経てランゼとお付き合いを始めた様だ。


ちょっと意外…は、少し失礼か。


ランゼ、ぱっとしないけど、顔は良いし、背も高くて頭もそこそこ良くて、元王子だからかなりの優良物件ではあるのか。


少し気難しい所も有るけど、その辺も好きだとか何とかメルティさんは言ってたな。


私達七人と一匹は、二日間の休息を終えてから馬に似た魔物ゲイルホースに揺られて北へ八日移動した。


「はぁー、快適だねぇー。」



「せやなー、みぃちゃんのお陰で移動も楽やし。」


「お嬢様、あと二時間ほど進んだ所にクロニアという宿場町あります。今日はそこで一泊しましょう。」


「うん、分かったー。明日には王都も見えて来るんだよね?」


「ええ、明日の日の出と共に出れば夕方前には着くでしょう。」


ゴールディンモート王国の王都、コッペリオンにもうすぐ着くということで私達一行は皆テンションが微上がりしてる。


特にマルシェラちゃんは多くの人が集まる王都に並々ならぬ思いを寄せている様で距離が近付く度に、毎晩夜更かししているのか目の下に隈が出来ていた。


「なぁ、リリーはアムスティアの王都で生活してたんやろ?どんな感じになっとるん?」


「そうだーー」


「ーーお嬢様は王都でも色々な商人や技術者に投資しており、お嬢様の納める領都センティスはそれはもう美しい街並みと活気ある人々が行き合っております。また五年前に新設された魔法研究所…通称梟の塔では日々新たな魔法がーー」


「うわ~ッ!!」


私が説明をしようと口を開いた瞬間、横からかっさらう様にランゼがセンティス自慢を始める。


想像を膨らませウキウキしているマルシェラちゃんを横目に見ながら、隣には微笑ましそうに眺めるメルティさんがランゼを見守る様に並走していた。


私は後ろを護衛するようにゲイルホースを走らせるダリアとボストンに視線を向ける。


「ダリアはコッペリオンに行ったことあるんだよね?どんな所なの?」


「そうさね、コッペリオンは土地柄、北は帝国、南はバリオン大陸から海路で品が集まるから眺めてるだけでも飽きないさね。近くにダンジョンが四つもあって冒険者からも人気はあるねぇ。」


バリオン大陸は私が居る中央大陸から南西に位置する大陸で中央大陸の約二倍ほどの大きさがあり、獣人や鳥人、蟲人が暮らしているとランゼが教わった。


魔王復活当初、バリオン大陸の人達は魔素によって人間の姿から異形へと変貌を遂げた。


それから約七年、様々な争いを経て今では大陸各国が同盟し連合国として同じ旗の元に集っていた。


「俺も下積み時代は王都で過ごしてたが、彼処は面白い街だぜぇ?腕が四本生えた蟲人女戦士とか犬耳の姉ちゃんがわんさか居やがる。観光するなら案内するぜ?」


「お前は女のことばっかさね。このスケベが!」


「グエッ!」


ダリアが巧みにゲイルホースをボストンに寄せるとその頭を軽くひっ叩いた。


「んー、確かに面白そうだね。じゃあ旅程を変更して三日留まろうか!」


「おぉー!マジか!太っ腹な雇い主だぜ!久々にあの店にでも顔を出すか…グフフ!」


「全く…あんたは下半身に素直過ぎるんだよ、ボストン。リリーの教育に悪いから少し離れて着いて来な!」


「じょ、冗談ですぜ、姉御!俺ぁ姉御が一番ですぜ!?」


「はぁ…どうだかねぇ…」


煙たがる様に手で払う仕草をしたダリアに馬を寄せ、歯を見せ口説く様な顔をしたボストンをダリアはため息を吐きながら見ていた。


それにしてもけも耳かぁ、良いなぁ!


テンション上がる!


もふりストでもあるからには一度体験してみるのも悪くないな。


いや、是非したい!


ボストンはクーロン王国国境までの護衛依頼なのだが、本人曰くアムスティアにも行ってみたいという。


1日銀貨一枚と銅貨五枚(日本円で約一万五千円)契約でBランクとしては少し割安だが魔石や素材などを売ったうちの2割をボーナスとして付けているので特に不満は出ていない。


そんなこんなでマルシェラちゃんと話したり、ボストンをいじったりしながら旅程を消化し、私達はコッペリオンへと到着した。



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