第83話

僕は幼馴染みが謹慎中って、はじめて知った。

借りを返したつもりだったがあまりいい結果では無かったみたいだ…

「おい！ブタオてめー先生の授業になにか不満か?お?」

片手に包帯を巻いてる先生。

昨日僕はこの先生に腹を殴られてる。

別にいいけど、殴った手のほうが痛そうだw

「す、すみません先生！ごめんなさい、授業についていけなくてつい！」

取り敢えず謝っておく。

すると先生は木刀を持ち出し僕の元へ

「ざけんな！クソが！」

バキッ！！！

包帯をしていないほうの手で、

僕に木刀を振りかぶって叩き付けた。

だが…

「痛っ…」

と先生が言い、

カランカラン…

木刀のほうが折れた

「あ、やべ…じゃなくて、ぐわーww痛いーww

すみません、すみません先生！お許しをーwww」

と頭を抑え痛がるふりをしとく僕。

「…チっ！まあいい！片付けておけ！ボケ！」

と言われた。

ちなみに先生の掌は赤く腫れていた。

そんなこんなで学園の授業は終わり…

僕は幼馴染みに借りを返した気になってた。

幼馴染みは自身の身をかえりみず侍女を庇い謹慎。

僕は最初配信を見ていたとき、オークキングが転移してきた瞬間に助けれた…

けどウジウジ悩んでしまった。

助ける理由がなかったから…

さすがにこれで借りを返したとは言い難い…

最善はなんだろう…

もちろん謹慎が解かれることだ。

幼馴染みのとった行動がいいか悪いかは別にして、僕がなんとかしないと！

でもどうやって…??

なにかを交換条件か?

うーん、そういえば生配信で、僕に要求していたような?

友好関係…表に出てくるよう言われたな…

あとはダンジョンコアか。

友好関係はかまわないけど、表に出るのはなあ…

面倒だし、厄介事、依頼とかは受けたくない。

敵対する意思はそもそもないし。

ならダンジョンコアか…

タダであげるのは勿体無いけど仕方あるまい…

と、僕は男子寮に帰り、マジックで

(このダンジョンコアは差し上げます。ただし、彼女の謹慎を解いてください。解かれないならコアは返してもらいます。ノーネーム)

と書いた。

いや、待てよ…

僕ならいざしらず、ノーネームとして出すんだった！なら、なめられないようにもう少し強めな口調なほうがいいかも…

(このダンジョンコアはくれてやる。ただし、彼女の謹慎を解くのが条件。解かれないならコアは返してもらう。)

ノーネームは無資格者だし、傍若無人なスタイルでいこうかな！

どうせノーネームがSランクダンジョンのコアを持ってるのもバレてそうだしな…

僕にはダンジョンマスター(時の牢獄)の魔石があるしコアは使い道もなかったからちょうどいいや。

本心は金欠だから買取って欲しかったが、僕は借りは返す男なのさ！

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