第311話
ノーネームの俺は一番隊組長と相対する。
スキル魔女因子、不可視の手は俺に申し訳なさそうにしていた。
まるで粗相した仔犬のように飼い主に叱られる、見放されるのが怖いという感情が流れ込んできた。
大丈夫大丈夫!ちょっと遊んでやるだけだから!
久しぶりだしね。
模擬戦終わったら誤解を解きにいこうよ。
俺がマスターってわかってないだけだからさ!
と不可視の手に伝える。
さすがに手違いなだけで葬られたらかわいそうだ…。
「マスターの御慈悲にわたし共々感謝致します…」
むしろまた会わせてくれて俺こそありがとう。
「誰かな?君は?君みたいな下郎は知らないよ僕は。
ちなみに人質を解放しなよ。しなくても君を誅することには変わりないんだけどね!」
誤解したままの一番隊組長
あ、侍女を助けに来たのが人質に思われたか…
まあ悪役のノーネームからしたら好都合か!
「ん?我を誅するだと?
フハハハハハハ!!!良かろう。漆黒顕現!!
来るがいい!!現代に蘇りし英霊よ!!!
お前のチカラを我に見せてみよ!!」
とりあえず侍女をスキル漆黒顕現で観客席へと丁重に運ぶ。
侍女は軽い火傷くらいだった…。
一番隊組長が手を抜いて相手に大怪我させない配慮が見て取れた。
いい奴じゃん!
まあダンジョン90階層で出会った時からいい奴って知ってたけどね。
せっかくだしこのまま怒りを買い、最大限のチカラを見てみるか!
俺に手加減はいらないよ!死ぬ気で来なよ!
俺はあれから永遠と思えるほど鍛錬したからね!
まあ、Sランクダンジョンの101〜999階層は破壊と殺戮をしただけだったけど…www
と、いろいろ考えながら侍女をスキル漆黒顕現で丁重に運んでる最中…
「ハァァ!!!縮地!!!」
と一番隊組長に奇襲された。
いいねえ…正々堂々とか関係ないからね!
殺し合いには!
一番隊組長の足元がえぐれ、刺突の一直線上にも地面がえぐれていく…
俺は敢えてノーガードで刺突を受けてみた。
ガン!!!!!
刀が俺の脳天に突き刺さっ…
ることはなく…
スキル漆黒顕現すら貫けぬとは…
刀はヘルムで止まっていた。
ちょっとガッカリだな…
「愚かな…なぜそこにいる氷姫と協力しないのだ?
我がその程度で討てるとでも思ったか?
愚か…誠に愚か…英霊よ。」
このままでは一生俺には勝てないだろう…
だけど…せめて協力したら?
いがみ合う貴族同士でもさあ?
共通の敵だろ?俺は?
俺はそんな期待もこめ、共通の敵に見えるよう悪役っぽく四つの腕を大きく広げた。
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