第305話
今、俺と侍女はギルドの控え室にいる。
侍女の変わりに俺が幼馴染の皇族の姫と模擬戦に出るといった。
俺も皇族家探索者部隊の一員だし、しかもステータスはクソ雑魚に偽装してるから伯爵家もさすがに拒否はしまい。
したら面目が立たなくなるだろうし…
「ダメ…それだけは絶対ダメ!!!」
と侍女が叫び俺を抱きしめる
え?
「え?」
「わたしの弟は…そう言って、あっさり死んだの!いなくならないで!わたしよりも弱いクセに格好ばかりつけて!それであっさり死んだの!!」
と侍女が、涙する。
侍女に弟がいたんか…
しかも亡くなっていたとは知らなかった…
って侍女が恐怖する相手と模擬戦ならクソ雑魚ステータスの俺だと当たりどころが悪けりゃ死ぬって思われたのかね(笑)
「けど今の侍女さんじゃ俺より役に立たないよね?」
「お姉ちゃん、頑張るから!頑張るから!次こそはあなたを守らせて!お願い!お願いだから!もうわたしの前からいなくならないで!!」
それは涙ながらの懇願だった。
……
ん?お姉ちゃん?
ん〜?俺を亡くなった弟と勘違いしてるのか?
まあ、今の侍女は混乱し精神状態が不安定すぎる…
こういうときって正論で否定しないほうがいいんだっけか…?
「わかったよ。姉さん…なら次は俺を守って。頑張って姉さんの勇姿をみせてよ」
「うん…けど…お姉ちゃん本当は弱くて怖いの…」
「大丈夫。姉さんなら出来るよ。」
「なら頭を撫でて、本当は怖い…怖いの…」
「はいはい」
なんか弟に扮して弱味につけ込むようだが、俺に触れられることを許してほしい…
「…安らぐわ…」
「姉さん…相手は剣士で、さらにこっちは2対1だよね?」
「そうよ。」
「確か…姉さんは影を操る魔術だったよね?」
初対面のとき、俺が生意気で無礼だったからか侍女にそれで拘束されたからな…。
シャドウバインドだっけか?
「うん」
「形状変化は出来る?」
「出来るわ!お姉ちゃんすごいでしょ!!」
フンスと侍女の鼻息が聞こえた。
「すごいすごい。姉さんはすごいよ。
俺には魔術は出来ないからね…。
っと、影を亀の甲羅みたいに丸くしよう!!強度を最大にして!
そして、前衛でひたすら剣士との距離を詰めて防御!!出来る?」
これは俺がダンジョンで剣術のスキルを会得したばかりのBランクダンジョン初期時、剣術だけでモンスターを討伐してたんだけど、亀のモンスターが甲羅でいなしてきたときが一番厄介だったのを思い出したからだ。
あとは間合いを潰されるのも嫌だったから、相手の剣士も嫌がるはず。
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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
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