第301話
平穏な学園生活を送る俺
いきなり別のクラスの女生徒から声をかけられる。
「ヤッホーブタっちいる?ブタオって人なんだけど?」
一学年の襟章にBクラスだとわかる、ギャル?
ちょっと派手めな化粧をした明るい髪の可愛いギャルに声をかけられる…
俺は今2学年だから年下か…
「え、と俺だけどなにか用かな?」
「これ、オカンから。すごい大食いなんだってね!ウケるwww」
と大きな弁当箱を受け取る、いや重箱だ…。
「え?君のお母さんを俺知らないんだけど…」
「またまたぁ!!聞いたよ!隊食堂で過酷な訓練後に20人前をペロリと食べたって!そこの食堂のおばちゃんがオカンだよ。」
「えー!!まじか!!ありがとう…なら、なにかお礼しないとな…」
ならこの子はあの食堂のおばちゃんの娘か…
意外だ…
意外すぎる…
「気にしない気にしない!ちゃんと仕事の内だし。
それに食べっぷりに惚れ惚れしたって言ってたよ。今日訓練後、一緒に隊宿舎の食堂でご飯食べようよ!」
「え?なら君も隊員なの?」
「ん?ブタっち?一緒に新入隊員で訓練した仲じゃん!マラソンを!」
皇居の外出を走らされたっけか。
「えー!!!なら姫様の姪?だったっけ?」
俺と一緒に訓練した新入隊員は幼馴染の、
皇族の姫の甥と姪だった。
あのときは素っぴんだったからか全然わからんかったわ…口調もノリも違う気がするし…。
訓練中だったからかな?
まあ皇族家の血筋からか可愛いとは思っていたけど。
「そだよー!!これからよろしくね!オカンからもブタっちはいいブ男だからツバつけときって言われたwwwうけるwww」
いいブ男って…それただの悪口じゃん。
たしかにおばちゃんには娘を紹介するとか言われた気が…あれは冗談じゃなかったのか…。
「って、うん。それただの悪口だよね(笑)」
「そう?ちゃんといいってついてるじゃん!」
その理論でいくと、いい犯罪者とかって矛盾しない?
なんでも、最初に良いとつればいいと思ってるな?
まあ突っ込むまい…
「ま、まあ、ありがとう。すごく嬉しいよ。
今度お返しになにか持っていくから、お礼だけ先に伝えといておいてくれたら助かるな。」
俺は産まれながらに醜く、デブだから母親にすぐ捨てられた。
そしてひどい名前、まるで怨みを込めたようにブタオと名付けられていた…
だから母親にはいいイメージがなかったけど、食堂のおばちゃんに気にかけられていて嬉しかった。
だから、仕事の内とわかっていてもきちんと感謝を伝えお返ししたかった。
まるで普通の家庭なら母親にプレゼントする気持ちってこういう気持ちなのかな…
俺にはわからないや。
って…ブタオって名前、普通の人でも真っ先にイジメられる対象になるだろ!!
だけど…
そんな俺の母親でさえ…
昔の俺ならなぜ無責任に産んだ?と恨みさえしたが…いまの俺なら…
産んでくれてありがとう。母さん…
と今は思ってる。
今は楽しくやってるよ。
世の中捨てたもんじゃないって!
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