第284話
わたしは皇族の姫
一番隊組長さんとの模擬戦が決まってしまったわ。
もう少し時間を稼ぎたかったけど仕方ない…
「姫様…申し訳ございません…わたしが…
わたしが伯爵令嬢に無礼を働いたから…
如何様にもわたしを処分して下さい…」
と侍女がわたしに頭を下げ謝る。
「何を言ってるの?宣戦布告は前のときにすでにされていたわ。あとわたしのほうが先に怒ってたんだから!金髪ドリルから仕掛けて来たわけだし、あなたがいてもいなくてもどの道最初からこうなってるわよ!けどありがとう。ごめんね、わたしのために下げなくていい頭下げさせて…」
「い、いえ!姫様が謝ることは何一つございません!!」
「さ!気を取り直しましょ!一番隊組長さんの対策…と言いたいけど…時間がないわなね。ぶっつけ本番で頑張るわよ!多分金髪ドリルはわたし達を見世物にする気だから、学園かギルドの訓練場で模擬戦を一般公開させるでしょうね…」
「…」
少し身震いする侍女。
仕方ないか…
侍女は模擬戦で手加減された一番隊組長さんに圧倒され負けている。
だから…
「わたしが前衛をするわ!」
本来ならわたしは中衛が一番ベストパフォーマンスを発揮出来るのだけれども今の侍女に前衛を頼むのは酷ね…。
まだ恐怖を克服出来ていないのだろうな…
「す、すみません姫様…足手まといで…。」
たしか侍女はブタオさんに格上に対し恐怖の克服を聞いていたわね…
さすがに一朝一夕では身につかないか…
「大丈夫よ。わたしは前衛も後衛も出来るわ!
それに次期当主としてのお披露目をしちゃいましょ!」
もちろん大敗したら評判は地に落ちるわ…。
だから正直これは虚勢。
いまでさえお父様亡き皇族家の評価はかなり低い。
ここが正念場ね…。
かなり分が悪い…けど…
それでも戦わないといけない…。
お父様…どうかわたしにおチカラを…
と、ギルドマスターより連絡が来たわ…。
一般公開で、本日より皇族家と伯爵家の模擬戦がありそれをギルドが承認したと。
これはもう個人間の手合わせではなく、ギルドが正式に認めた模擬戦になったわ。
決闘ではないけどお互いの権威、誇りを賭ける貴族同士の戦い…
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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
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