第240話
俺は幼馴染みのお付の侍女と戯れていた。
と、言っても一方的にヘッドロックをされているだけだが…侍女の腕とおっぱいに挟まれぎゅうぎゅうかムニムニかわからないが…
「こ、こんな不出来な…生意気な、太々しい、図々しいわたしを敬わない弟なんて、い、い、い、いらない…わよ…」
「へーへーわかったよ。侍女さん。」
「ま、まあ…どうしてもというなら…
時々くらいなら…まあ…姉みたいに思われても…
仕方なく!仕方なくよ!」
「なにしてるのかしら?」
と、幼馴染みの皇族の姫がちょっと冷たげに言う。
「あ、姫様…え、と…
今日からよろしくお願いします…」
「ひ、姫様!!こ、このブタが!!わたしに邪な気持ちを抱いたから折檻してたんです!」
「はぁ…ブタオさん。お友達でもあるんだから今まで通りでいいわよ。公の場だけ、きちんとしてね。
2人とも遊んでいないで、いまから入隊式よ!
あなた達が最後なんだから!」
と、姫様に軽く注意されて急ぎ皇族本家敷地内にある訓練場へといく。
はやめに来たつもりだが、侍女をからかっていたら楽しくて思いのほか時間がたっていたらしい…
隊列が組んである最後尾に俺は並び、侍女は姫様の隣へ。
パッと見50人くらい既存の部隊員がいて、新入隊員が俺を入れて3人か…
そして姫様が設置してある壇上へとあがる。
「諸君!!!入隊おめでとう!!
嬉しく思うわ!
知っていると思うけど、わたしは皇族家次期当主よ!我々は代々日本を守護してきた由緒正しき貴族!!だった…
これより…亡きお父様…前当主を殺害したノーネームを殺すことを一番とする部隊へ変わることをわたしはここに宣言します!!!」
えぇ゙?!!!
どゆこと?
俺は幼馴染みのチカラになりたくて皇族家探索者部隊に入隊したのに…
いつの間にかノーネーム殺害部隊になっとるやんけ!!
あれ?
一番の目的は国民や探索者の救助や、ダンジョンの未到達記録の更新とかじゃないの…?
まじかよ…
ノーネームの俺が入隊しちゃってる件…
し、知らなかった…
知らなかったんだよ。
俺はこんなことなら入隊しなかったと後悔したのだった…
いまから入れる保険ってありますかね?w
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