第190話
わたしは皇族の姫
わたしは…あまりにもノーネームの強大なチカラを目の当たりにし絶望した…
竜神を操るなんて…
人に許されたチカラでは無いわ…
先ほどまでわたしはお父様の仇を討つと豪語していたのに…
わたしは絶望し膝を屈した…
カシャンカシャンカシャンカシャン…
漆黒騎士ノーネームの足音が近づく
「終いか?」
と、ノーネームがわたしに問う。
「…」
わたしは絶望に抗えず諦めた…
勝てるはずない…
どれだけこれから鍛錬しても一生届かない存在…
それがノーネーム…。
もう無理だ…
諦めよう…
いや、もう死のう…
死にたい…
わたしの目から光がなくなる。
そして氷纏身体強化が溶け…
いえ、ここら辺り一体を凍らせていた白銀世界も終わりを告げた。
ふと…
わたしは思い出した…
今では友人のブタオさんも…
前わたしが探索者をやめるように進言したとき…
いまのわたしと同じように絶望したんだなって…
わたしに生きる気力はもうないわ…
そう思うとノーネームがわたしの首を持ち上げわたしの足は宙に浮いた。
ああ…わたしはやっと死ねる。
これから生きていてもつらいだけ、もういっそ殺してほしいわ…
お願い…
親子共々殺しなさい…
だけど…
「ちょっ!待て待て待て!彼女は傷つけるな!」
わたしの首を絞めてるノーネームがおかしなことを言っている…
誰に?
ドサッ!
ノーネームはわたしの首から手を離し…
わたしは崩れ落ちた。
するとノーネームはしゃがみ込み、手でわたしの顎を掴みノーネームの方へと向かせられた。
「我は絶望を知る者。自分のチカラで、自分のチカラだけで乗り越えるしかあるまい。
お前の父…当主は娘なら乗り越えられる… そう言っていた…。
我はノーネーム!魔女の因子を宿す者! そしてお前の父の仇だ!!!!」
ノーネームがなにを言っているか理解出来ない…
理解出来ないけど…
お父様の遺言かしら…?
わたしなら乗り越えられる…?
わたしなら…?
わたしのチカラで…?
わたしのチカラだけで…?
乗り越える?
出来るのかな?
無理だと思うわ…
こんな強大なチカラをもつノーネームに復讐なんて…出来るのかしら?
けど…
ノーネームの発言にはチカラがあったの…
なぜかしら…
ノーネームの言うことなら信じれる…
信じられる…
信じさせてくれる…
まるで絶望したわたしにそう暗示をかけたかのように…
わたしは復讐という生きる気力を得た代わりに
ノーネームが伝えたお父様の遺言は今日わたしの呪いとなった。
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魔力0 残念王子の黒騎士 異世界より地球に転移しどちらも無自覚最強無双
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