第188話
わたしは皇族の姫
さすがにわたし1人でノーネームを討ち取れると思っているほど自惚れてはいないわ。
得体の知れない探索者ランキング1位。
四つの手を広げまるでわたしに、かかってこいと言わんばかりに…
けどわたしはいきなり飛び掛からず、先ほどお父様の遺体を侍女に渡し、車に運び終え加勢に来てくれるのを待った。
皇族探索者部隊も!
よし!こちらは数で討ち取るわ!
するとノーネームは大声で
「動くな!!!」
と言った。
「くっ!!な、なぜ?う、うごけない…」
と侍女達が言う。
え?
わたしには何ともないけど…どういうことかしら…
けど今ノーネームは侍女達に意識が向いている。
わたしは魔力をその隙に溜める。
先手を打たれたみたいね…
けどわたしは加勢が無くても1人で戦うわ!
戦わないといけないの!!
「お前らはなにもするな。話もするな!!!無粋であろう。来い氷姫!!」
よし!大技を使う時間は出来た!!
「白銀世界!!」
わたしはここら辺り一帯を全て凍らせた。
建物や地面も…
わたしは物質にふくまれる水分さえも凍らせれる!
そして氷纏身体強化を使って、まるでアイススケートのように加速しながら様子見で中距離から氷柱の大量に放った。
素早さが上がると、それに比例して飛び道具は威力を増す!!
まずは牽制しながら…
「不可視の手!!」
と、ノーネームがいうと…
背中にある女性の手が全て加速した氷柱を叩き落とす…
パリンパリンパリンパリン!!
ノーネーム自体はずっと腕組みしてるだけ。
「くっ!!つ、強い…」
威力を増した氷柱が牽制にすらなっていない…
なんてデタラメな強さなの…
そもそも人間かも怪しいわ…
腕が四本あるし。
「終わりか?そんなものでは何一つ守れんな…自身の身さえも…。烏滸がましいとは思わんのか?
自分すら守れんのに誰かを守ろうなどと!
思いあがるなよ!!!」
うっ…
確かに…
確かにそうだけど…
それでもわたしは!
「くっ!!ま、まだです!!」
わたしは魔力を練り直す。
大魔術さえ決まれば…
倒せなくても、閉じ込めることくらいなら…
わたしにだって出来ることはある!
助けたい…
身近な…わたしの大切な人を助けたい!!
ただそれだけ…
例え自身の身がどうなっても助けたかったの…
ねえ?
そう思うことは烏滸がましいことなの?
ねえ?
ノーネーム…あなたにはそれが分からないの?
ねえ?
どんな生き方をしたらノーネームみたいな考えになれるの?
ねえ?
あなたは誰か一人にでも愛してもらえたことはある?
ねえ?
あなたにはきっと…
自分よりも大切な人が今まで誰一人としていなかったんじゃないのかしら…?
ねえ?
それはきっと寂しい生き方だわ…
ねえ?
大切な人が誰一人いない1人ぼっちのあなたと、大切な人を失い続けるわたし。
ねえ?
あなたはまるでわたしと真反対の生き方をしてきたんじゃないからしら…?
ねえ?
だからわたしはあなたに負けられない、わたしを否定させたくない…絶対に負けたくないの…
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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
☆ ♡ コメント など
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