第167話 慟哭編
※ここより章の終わりまで皇族家当主、ブタオの幼馴染み皇族の姫の父親視点が続きます。
ここは皇族本家、屋敷内。
深夜みんなが寝静まった後に急遽鳴り響く電話。
緊急回線だった
「ん…どうした?ギルドマスターか?」
「深夜にすまない当主様…、いまAランクダンジョンより、魔力反応が外部へと出た…」
「な、なんだと!」
急ぎ立ち上がり着替える。
モンスターピードか?!
「魔力反応は…推定95階層あたりの反応が今は一体だけ…市街に被害が出始めたらしい、これより緊急避難警報が発令される…直ちに現地に向かってほしい。今端末に場所を送る」
「中央区か…わかった!Bランク以上の探索者はまずは二次災害、他にもモンスターが湧いて出てくるやも知れん。まずはダンジョン付近に当たらせモンスターの討伐!
Cランク以下は市民の避難誘導だ!!」
皇族本家は港区にあるから中央区は隣にあたる。
「わかった…当主様…1人で大丈夫か?
夜中だから市民の避難に時間がかかるかもしれん…」
「ああ、なんとかなる!避難が落ち着いたら増援をくれ。それまでなんとか持ちこたえてみせよう」
「わかった。探索者達には端末に指示を出しておく。」
「頼んだぞ!!では行く!」
と、電話を切り…
覇王気レベル8のスキルを使い
「皆の者!!!起きよ!!!ことは緊急になる!
直ちにギルマスの指示に従い出動せよ!!!」
ビリビリビリビリビリと、
皇族本家敷地内一帯に空気振動が響きわたる。
こういう訓練は幾度となくしておるし、皇族家探索者部隊は実戦経験も豊富だ。
まず大丈夫だろう。
問題はいかに被害を少なくするかだ!
それが日本を長年守護してきた皇族家の義務なり!!
「ハアアァァァ!!雷纏身体強化ッッッ!!!!」
レベル8のスキルを使い雷を纏う。
あたりにバチバチバチバチバチバチと、雷がスパークしオーラを纏う。
空中を蹴り上げ、被害の中心部へと…
「お父様!!!ご武運を…」
「ああ、務めを果たせ。」
飛んで行く。
娘も優秀な遺伝子を継いでいる。
まず早々後れは取るまい。
今は亡き妻の忘れ形見…。
だが…皇族家として産まれ落ちたからには貴族の義務、日本を守るという使命を果たさねばならん。
そして最愛の妻は呆気なくモンスターに殺された。
娘はそれから一切笑わなくなった…
だが最近は学友と楽しそうにしておるみたいだな…
親としては喜ばしい限り。
だがそんな娘も戦地へといまから駆り出されるであろう…
願わくば幸せを…いや、せめて親よりは長生きしてほしい。
ただ父親としてはそれを願うばかり…
こんなダンジョンという厄災がある世の中だからこそ…娘の幸せを願うてやまない…。
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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
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