第142話
わたしはしがない平民…
名前はあったけど名前は無いに等しい。
平民の名に価値は無い…
いまのわたしは神様より神託を受けし平民英雄騎士として全ての民から祭り上げられていた…
そんなわたしにいきなり凶報が…
「王の命より、貴様を捕縛しに来た!!
大人しくしろ!異教徒!」
い、異教徒?なんのこと?わたしのこと?
確かにわたしの国は宗教国家。
そのわたしは神様により神託を受け、それを実行しこの国に安定をもたらしただけなのに…
それを褒美に王様も認知し認めたはず…
「わ、わたしがですか…?わたしが異教徒と申すのですか?」
「そうだ!取り敢えず捕縛し、即日裁判が行われる。弁明があればそこでするんだな!」
と、わたしは王直轄部隊により捕縛され連行される。
わたしは本当になにも悪いことはしてない…
だから王様や、裁判長に無実を訴えよう…
きっと何かの間違い…
わたしは国のためにこんなにも身を粉にしながら民を守ってきただけ。
何かの間違いだ…。
そして、裁判所へ…
そこには王をはじめ大臣達。裁判長、あとは大捕物と騒ぐ野次馬の民達…。
民達以外はみんなニヤニヤしている…
民達は心配そうにわたしをみている…
あ、あ…これは…
冤罪だ!
わたしは嵌められたのか…
平和になりわたしのチカラが脅威と感じ、民が向けるわたしへの求心力が鬱陶しくなったということか!
嘆かわしい…
わたしは一体なにを守って来たのだろう…
こんなものを守るためにわたしは…
わたしは…今まで…
本当に嘆かわしい。
「これより裁判をはじめる!これは公平な、宗教裁判だ!
故に不当な冤罪、民を欺くことは一切無いと誓おう!確実な証拠をもとに裁判長に判決を下してもらおうではないか!!」
と王様が、自信満々に言うではないか…
うおー!!!!と盛り上がる裁判所内。
きっと平和に飽きた民衆を騒ぎたてるいい的にわたしはされたか…
「では…罪状を言おう。心して聞け皆の衆!!!
汝…この宗教国家で、男は男。女は女。
性を偽り、服装すら性別を変えて着ることはならん法律だ!!
それを破れば禁忌!死罪である!
知らんとは言うまいな?平民英雄騎士よ?」
確かにこの宗教国家では性別を偽り男装は死罪…
だ、だが!!
「お、お待ち頂きたい!王様!
わ、わたしには神託と言う…神様のご意思に赴いただけに過ぎませぬ!
王様も神様からの神託は認知して頂けたはず!
何卒!何卒御容赦を!
国を想ってのこと故、御慈悲を頂けないでしょうか…どうか御慈悲を…御慈悲を」
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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
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魔力0 残念王子の黒騎士 異世界より地球に転移しどちらも無自覚最強無双
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