第137話
僕はつい皮肉も込めて笑顔で言ってしまった。
あちゃー…
またやっちゃったか?
するとやっぱり侍女が
「グギギ…」
と悔しそうに歯ぎしりしてる。
おー、今回は言い返してこないか。
ご立派ご立派。
謝罪に来た側と弁えていたか。
「ごめんごめん、やっぱりちゃんと謝罪は受け取るよ。
わざわざ言いに来てくれてありがとう。」
僕は素直に幼馴染みの皇族の姫とお付の侍女にそう言いなおした。
すると幼馴染みが
「た、助かります…全てあなたの言う通りです…
ただ…一つ聞かせて下さい…」
皇族の姫は親しい人には普通に話す。
だから敬語で話される僕は親しくない…
「なに?」
「あ、あなたの…現状は知っているつもりです…
なのになぜあなたは急にそのような…目をするようになったのですか?」
現状とは僕がイジメられてることかな?
あと目?
自分では気づかなかったけどSランクダンジョンを踏破する前と後の目つきが変わったってことかな?
そのことを言われてる気がする。
うーん…
今はイジメられてるのほうが楽しいんだよねwww
みんないずれ勝手に自爆していくしwww
あとはその気になればここらあたりどころか鼻息一つで全てを焦土に出来るチカラがあるからなんだよね…とは言えないし…
「うーん、あ!そうだ!僕さあ、最近気づいたんだよね!僕をイジメていた子爵嫡男いたよね?
最初は僕にとって権力って恐怖の象徴だったんだ。
けど、その子爵嫡男さえも自分より上の権力やチカラを持ったモンスターに逆らえず呆気なく殺されたよね?
だからさ…どんな権力も圧倒的な暴力には敵わないよね?そう考えるようになったらさ、全てがバカらしく思えてね!弱い僕でも開き直るきっかけになったかな。答えになってる?」
「それは長年日本を守護し続けている皇族家でもバカらしくお思いですか?」
ん?どういう意味だ?
権力をバカにするってことは長年日本を守護し続けている皇族家をバカにしてるのかって意味なのかな?
「確かに長年たくさんの人を、日本を守ってる皇族家はすごいと思うよ。
けどそんな皇族家でも、いや世界は誰もAランクダンジョンすら攻略出来てないよね?なら、Aランクダンジョンのボスが地上に出てきたらこの世は一巻の終わりじゃん。
なら日本一の権力を有する皇族家よりAランクダンジョンのボスのほうが怖いよね?
けどそんなAランクより、次はSランク…ほら!きりが無いじゃん!
そんなものに僕は怯えるのがバカらしくなっただけだよ。
だから僕は開き直って自分勝手に生きるってもう決めたんだよね!ただそれだけ!
別に皇族家をバカにしているわけではないよ。
僕に権力はもう意味無いって言ってんの。理解出来た?」
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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
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