第124話
僕は勇者先輩と剣聖ちゃんの試合を漆黒騎士になりドームの屋根の上から見ている。
そして全てを使い果たした勇者先輩がついに膝をついた…
スキルは魔力は使わないが、それに伴った精神力をつかうからね。
体力もかなり消耗するし…
そして剣聖ちゃんが勇者先輩の元へゆっくり歩いてきて
「君の負けだよ…勇者先輩…」
「…」
と、剣聖ちゃんが足をなぜか止めた。
すると
ズガン!!!!!
地面から特大の聖剣ブレードが突き出てきた。
だが、それすらも剣聖ちゃんには紙一重届かず…
いや、完全に見切っていた。
おー!勇者先輩は最初のを躱されると想定して今のを仕込んでいたみたいだ。
やるね!
さすが世界ランカー。
才能やそれにかまけない努力が伺えるし、諦めていない気迫も凄かった。
さすが勇者先輩といったとこか。
「こ…れも…ダメか…ま、参っっ…」
バタン…
降参を言い切る前に勇者先輩はリング上に倒れた。
ルール上、ダウンを取ってから勝敗が決まるのだが、あまりの剣聖ちゃんが圧倒的過ぎて観客席や実況は静まり返っていた…
僕は剣舞祭とか今までの試合を見て微妙と思っていたがこの最後の戦いだけは素晴らしいと思えた。
つい僕は感極まって拍手をしてしまう。
パチパチパチパチパチパチ!!
静まり返ったドームに屋根の上から響く拍手。
すると…
「屋根の上にいる人!!ずっとさっきから見てたよね?何が目的?降りて来なよ!!」
と、剣聖ちゃんの声が響いた…
あ、やべ…
ばれた…
どうしよ…。
いやブタオとはバレてはいないが、漆黒騎士の存在がついにバレたか…
しかも降りて来いって言われた…
僕には先ほどの戦い、勇者先輩の健闘を讃え…
いや、勇者先輩と剣聖ちゃんを讃え同じリングに部外者が立ち入るとかはしたくなかった。
それに不審者がいると会場も慌ただしくなりはじめる。
別に僕は乱入してもないし、ただ拍手しただけなのに…
さすがに大会中断になったりしたら忍びないし…
立ち去るか…
すると
「怪しいね!!君!!」
と、剣聖ちゃんが跳躍して屋根の上へと、ジャンプしてきた。
うわー追ってきたか…
どうしよ…
取り敢えず
「時が来たか…」
僕は取り敢えずもう一度そう言った。
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魔力0 残念王子の黒騎士 異世界より地球に転移しどちらも無自覚最強無双
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