第45話 日本国防軍
本当に遅れました!すいませんでした!
社会人の忙しさを舐めていましたわ!
今まで待っていてくださりありがとうございます!
第45話 日本国防軍
日本国防陸省に所属する国防陸軍は、現在その一部の部隊がオーマ島に駐屯して治安維持活動をしていた。
大連合戦争中では常に6万の部隊がいたが、現在は日本国防陸軍の1個師団分の1万人と地球連盟国の1万で合計2万人程度の兵力で維持していた。
現地のオーマバス兵士と警察もフルに使ってはいるので、小さな事件等は彼等に任せられるのだが、稀にメンリルバス教徒の過激派組織が街中を暴れたり、日本国防軍等の軍事基地に攻撃を与えたりしてくるのだ。
彼等はそれを阻止するまたは、それを迎撃することが日常となってきた。
今日も日本国防陸軍の部隊の一部がオーマバス国の首都シンメネリアを警備していた。シンメネリアの中央大通りには、装甲車が1両とその周りに6名の歩兵が待機して辺りを警戒していた。
「・・・異常なしっと。」
装甲車から頭を出して周囲を見渡していた国防陸軍の軍人の1人がそう呟いた。
「首都は平和だな。」
「現地の警察等が働いているから楽だが、地方は結構危ないらしいな。」
「あぁ、一昨日も数人の現地人に火炎瓶を投げつけられたらしいぞ。」
「マジか・・・やっぱこの人数じゃあどう考えても足りねぇよ。上は何を考えてるんだよ。」
「一応ドローンとかの無人偵察機を動員しているらしいが、焼け石に水だな。島が広すぎるからそれでも足りてない。」
「はぁ・・・来週からは俺達が地方で警備だよ。嫌だなぁ。」
「言うなよ。俺まで嫌な気分になる。」
彼等はまだ実際に暴徒達の対応に直面したことがないのだが、先の会話の通りに来週からは彼等が首都の治安活動から地方にへと場所が変わるので、憂鬱な気分になっていたのだ。
そんな状態であった為に彼等は異常の発見に少し遅れてしまう。彼等に対してただならぬ視線を向けていた集団に。
その集団は大通りで呑気に会話している陸軍の隊員達を見て、行動を起こした。
彼等は隊員達に見つからないように裏路地に隠れて見ていたが、隙があることを確認すると10人程の集団の彼等は一斉に大通りに入り、隊員達の元へ走った。その手には何かを握り締めて。
タタタタッ!
「ん?・・・何だ?」
国防陸軍の1人が足音と何故かこっちに走り寄ってくる集団を見て疑問の声を出した。
「ッ!?バカっ!伏せろぉ!」
つられてその方角を見た仲間の1人があの集団が何をしようとしているのかを察して叫んだ。
「喰らえ!異教徒共めっ!!」
「教皇様万歳!」
その集団は口々にそう叫びながら手に持っていた物を軍人達に向けて思いっきり投げた。
バアァァンッ!!
彼等が投げたのは手作りの手榴弾であった。素人にしては良く出来ていたその手榴弾は爆発し、その衝撃波と鉄の破片が国防軍人達に襲いかかる。
「うおぉぉ!?」
「糞っ!油断した!迎撃しろ!」
「こちらパトロール!暴徒達に襲われている!至急増援を要請する!」
「うわぁぁぁ!」
「田辺!?不味い足を負傷しているぞ!」
「ほ、本部!田辺二等兵が負傷した!衛生兵も連れてきてくれ!」
先程まで呑気に会話していた彼等だが、すぐに臨戦態勢になり、反撃を開始した。
ズダダダダダッ!
「ぐうぅ!」
「糞ったれ!もう少し奥に投げてればっ!」
「もういいさっさと逃げるぞ!すぐに奴らの増援が来るぞ!」
暴徒達は手榴弾を投げた後に懐に隠していたナイフで国防軍人達に切りかかろうとしたが、予想よりも手前に投げてしまい、すぐに反撃がされた為にそれは諦めてすぐに逃げた。
「奴等、逃げていくぞ!どうする!?」
「下手に追い掛けるな!田辺が負傷しているし、罠かも知れん!」
「あぁ・・・糞ぉ!」
足を負傷した田辺二等兵は、その足を手で抑えて苦痛の声を出していた。既に仲間達が手当てをしてくれているが、傷が深いようでてこずっていた。
「頑張れ!すぐに衛生兵が来てくれるぞ!踏ん張るんだ!」
そう言っていると近くで笛の音が聞こえた。恐らく現地の警察が騒ぎを聞き付けて駆け付けているのだろう。
「畜生・・・今更来やがったぞ。」
軍人の1人がそう呟いた。対応の遅さに怒りを覚えているのだろう。
周りを見渡すと野次馬達が彼等を囲んでいた。あれだけの騒ぎを起こしたのだ、一体何事かと集まっていて、正直目障りであった。
「おらぁ!見せ物じゃねぇぞ!散れ!」
仲間の1人がそう野次馬達に言い放った。それを同僚が止める。
「よせ。ここで現地人に印象を悪くさせるようなことはするな。過激派共に協力し出すぞ。」
その正論に怒鳴っていた彼は渋々戻り、被害確認を行った。
同都市 とある裏路地
「はぁ、はぁ・・・撒いたか?」
先程まで走りまくっていた彼は立ち止まり、後ろにいた仲間にそう聞いた。
「ふ~・・・大丈夫だ。奴等追い掛けてきてない。」
その言葉に周りにいた仲間達は一斉にその場で座り込んで休憩をした。
彼等は大通りにいた国防陸軍の軍人達を襲撃したメンリルバス教過激派の者達であった。
「やったね!一応これで奴等に一矢報いることは出来たぞ!」
まだ10代半頃であろう少年は無邪気にそう喜んだ。だが、この集団のリーダー格の男は微妙な表情であった。彼だけでなく、他の数人の男達もそんな表情であったので、少年は不思議に思った。
どうしたのかと、聞く前にリーダー格の男が発言した。
「駄目だ。たったの1人しか被害を出せなかった。しかもあの様子では軽い怪我程度だろう。出来れば殺したかった・・・」
その言葉に他の男達も頷いた。そして口々に今回の反省点を挙げた。
「やはり焦って手前に投げたのが良くなかった。本番と練習ではここまで違うものなんだな。」
「だが、威力は申し分ない。今度はもっと作って連中にお見舞いしてやろう。」
「なら人数を集めなくては、この人数では手が足りない。時間稼ぎ要員や囮要員が欲しい。今回は偶然にも油断していたから成功したが、次もそうだとは言えない。」
「なら俺の友達に声を掛けてみるよ。あの戦争で奴等に家族を奪われた奴も多い。きっと賛同してくれる筈だ。」
「慎重に誘えよ。それでバレたら元もこもない。」
「分かってるって。」
そう話していると遠くから日本軍らしき車両のサイレン音が聞こえてきた。それを聞いたリーダーの男は仲間に指示を出した。
「連中の仲間が動き出したぞ。ここからはバラバラに動いて逃げるんだ。いいな?」
その言葉に仲間達は頷いて、別々の道を走っていった。その様子を見たリーダーの男は最後まで残り、置いていかれた仲間が居ないか確認した後に彼も何処かへと走り去っていった。
結果的には、日本側は幸いにも死者を出さずに済んだが、首都で初めて爆発物によるテロ行為に日本側は警戒を厳とすることとなった。
唯一の負傷者である田辺二等兵は本土の病院で治療を行うことになった。
尚、監視カメラ等の情報から今回の事件での実行者である数名の男性を捕らえることに成功したが、尋問をしても仲間の情報と爆弾の入手経路の情報は得られなかった。
だが、今回の事件により、首都にもドローン等の無人偵察機を配置することが決まり、常に多数の軍事ドローンが首都であるシンメネリア上空を飛行して監視を行うようになった。
数週間後
場所は変わり、オーマ島の地方では、メンリルバス教の過激派が地方都市にある教会の地下室で数百人規模の集団が集まっていた。
彼等の中には元オーマバス神聖教皇国の兵士も混ざっており、彼等経由から手に入れた銃等の武器を多くの男達が持っていた。
「諸君、今日この日に集まってくれて本当に感謝する。」
そんな集団の中心部には、1人の男が木箱で作られた即席の壇上の上に立って演説をした。
彼はメンリルバス教の元司祭であり、今は追放された教皇の側近の1人であった男だ。そんな彼は今は武装した過激派を率いて日本と地球連盟国を相手に戦っていたのだ。
「今日に至るまでに数多くの同胞達が異教徒共に鉄槌を下してきた。つい最近では、同胞がシンメネリアにおいて異教徒共の兵士に爆弾を投げたようだ。彼等の勇敢な行動に敬意を表する。」
彼はそう言うと目を閉じて祈りの言葉を発した。それにつられて他の者達も目を閉じてお祈りを行った。
「・・・さて、遂に時が来た。我々は遂に奴等からの支配を絶つ時が来たのだ。」
その言葉に教徒達は歓喜の声を上げた。過激派の彼等にとって日本等の支配を受けるというのは、とても耐え難い屈辱であったのだ。その屈辱を晴らせる時が来たと聞いて喜ばない筈がない。
「今こそ!異教徒共をこの国から追い払うのだ!その為の準備は充分にしてきた!我等が行動を起こせば他の教徒達も必ず我等の思いに応えてくれる!我々が最初に異教徒共に鉄槌を下すのだぁ!!」
司祭がそう言うと教徒達は手を高く上げて雄叫びを上げた。士気は充分に高まった。もはや彼等は死を恐れない無敵の兵士となった。そう確信した司祭は彼等に命令を出す。
「まず最初に我々が狙うのはこの街にある日本の駐屯基地だ!同胞からの報告では、あそこには数百人の兵士と奴等が使う武器庫がある!そこを占領して奴等の武器を奪う!いずれ異教徒共は、自分達の武器でその生を終えることとなるのだ!死を恐れない神兵達よ!進めぇ!!」
司祭がそう命令すると、総勢600名程の武装した過激派の兵士達が教会の地下室から出ていった。目標はこの街に設置された日本国防陸軍駐屯基地だ。
街では、突然現れた武装集団に驚いて住民達が混乱していた。そして偶然、街で巡回をしていた日本国防軍の部隊もそれを見て慌てて駐屯基地に報告をした。
「ほ、報告!こちら第4中隊!たった今所属不明の武装集団を発見しました!場所はメクロニ大通りの1番街で・・・」
「いたぞ!日本兵だぁ!殺せ!」
物陰に隠れていた日本国防軍人を発見した武装集団の1人が仲間に知らせる様に大声で叫んだ。その叫んだ内容を聞いた彼等はあの集団の狙いは自分達だと悟った。
「!?不味い!狙いは俺達だぞ!?」
国防軍の1人がそう言った瞬間に発砲音が聞こえた。そのすぐ後に彼の耳を弾丸がかすった。物陰から頭を出していた彼等は慌ててその場から逃げた。
「本部!こちら第4中隊!武装集団の狙いは我々です!奴等の進行方向を見て恐らく其処へ向かって来ています!迎撃態勢をとって下さい!」
『こちら本部。了解した。全部隊は直ちに基地へ帰投せよ。』
「あいつら結構な数が居たぞ!?間に合うのか!」
「間に合わせるしかないだろ!急いで基地へ戻るぞ!」
彼等は急いで基地へ戻るが、武装集団はそんな彼等よりも速く基地まで辿り着いた。
だが、報告を受けていた駐屯基地では既に迎撃態勢が整い始めており、街中に設置された駐屯基地の門では、土嚢と機関銃に装甲車をおいて武装集団に備えていた。
門付近に置いた装甲車から国防陸軍の指揮官が今や500メートル先まで近付いて来た武装集団に警告をしていた。
「警告する!諸君等は街の住民達の安全を脅かしている!ここで去れば君達の罪は問わない。即刻引き返せ!」
そう警告を発するが、彼等は無視して手に持っていた銃を発砲した。
パァン!パァン!
「発砲して来たぞ!!」
「隊長!発砲命令を!」
「糞っ!威嚇射撃をしろ!それで引き下がらないならば当てても構わん!」
隊長からの命令に土嚢と装甲車の陰で隠れていた彼等は単発による威嚇射撃を行った。武装集団の足元付近に発砲をするが、武装集団はそれでも臆せずに少しずつ前進しながら発砲をした。
その様子を見た国防軍の隊長は今度は機関銃での威嚇射撃をするように命令をした。
「ええぃ!今度は機関銃でやれ!」
「了解!」
土嚢の上に設置した機関銃を使うが、少しは怯んだが、それでも彼等は無視して進み続けた。
「隊長!もう駄目です!やりましょう!」
土嚢に隠れて銃撃をしのいでいる部下が隊長にそう進言した。もう既に武装集団は300メートル先まで近付いており、これ以上の威嚇射撃は彼等が危ない。
「・・・全員聞け!これより銃撃戦に移行する!奴等をこの基地へ入らせるな!」
「了解!」
その言葉を待っていた彼等はこれまで単発にしていた銃を連射に変えて武装集団に向けて発砲を開始した。
ズダダダダダッ!
先程とは比べ物にならない銃弾の雨に流石の彼等は混乱が起こるが、過去に日本軍と戦ったことのある
元オーマバス兵士達が前に出て武装集団を先導した。
武装集団の中には魔法を使える魔術師もおり、彼等による結界魔法でオーマバス兵士を援護する。
だが、それでもあの銃撃の前にはその結界魔法を容易く突破した。突破した弾丸はそのまま前で進んでいたオーマバス兵士の体に命中して絶命する。
「ぐあっ!」「ぐうっ!?」
「ひぃ・・・」
「恐れるな!!進め!進むんだぁ!!」
次々と倒れるがそれでも過激派教徒達は諦めない。数百もの武装した過激派教徒達は、止まることなく、日本軍の駐屯基地へ攻撃を続けた。
「異教徒共を皆殺しにしろ!」
「今までの屈辱を晴らす絶好の機会だ!」
日本側も必死に戦うが、少ない時間しか無かったので、この場には30名弱しか居なかった。この数で数百もの武装集団を押さえるには無理があった。
残りの部隊は街への巡回や基地内部での迎撃態勢を整えるのに人手を消費していた。
だが、ここで基地内部から新たに増援として60名程の部隊が加勢してくれた。
「第2大隊所属の第1中隊、これより加勢します!」
「おぉ、ようやく来てくれたか!」
ここで装甲車からの重機関銃の支援も加わった。これにより更なる銃弾の雨が降り注ぐこととなった。
ドンッ!ドンッ!
ズダダダダダッ!
このまま守りきれるかと思った彼等だが、突如後ろから聞き慣れない声が聞こえた。
「喰らえ異教徒め!」
その言葉のすぐ後に門の後方にいた数人の仲間の悲鳴が聞こえた。
「うわぁぁ!!」「誰か!誰か助けてくれぇ!」
軍人達は慌てて後ろを振り向くとそこには、蒼白い炎を喰らい、逃げ回る仲間の姿が目に映った。その光景に彼等は大混乱となった。
「な、何故後ろから攻撃が!?」
「どういうことだ!?回り込まれる筈が・・・」
「いたぞ!あいつが魔法を放ったんだ!」
仲間の1人がそう指差しをして叫んだ。その先には門の内側つまり基地内部に1人の青いローブを纏った人物がいた。
彼は過激派に属する熟練の魔術師で透明化の魔法と飛行の魔法を使って基地内へ侵入、そのまま後ろで丸見えだった日本軍に向けて攻撃魔法を放ったのだ。
「おい!センサーは何で作動しなかったんだ!?故障していたのかよ!?」
オーマバス首都にある駐屯基地やオーマ島に最初に造られた大型基地ならばセンサー等で事前に察知出来た筈だが、この駐屯基地はまだ最近になって造られた基地でセンサーは設置しているが、そのカバー範囲は狭く、魔術師は100メートル上を飛んでそのセンサーを偶然、逃れることが出来たのだ。
「醜いな・・・あんな無様に悲鳴をあげるとは、この程度の兵士に我が国は負けたのか・・・実に嘆かわしい。」
魔術師がそう呟くが、日本軍はお返しと言わんばかりにアサルト・ライフルを彼に向けて発砲した。
しかし、あの魔術師はその銃撃を結界魔法を発動して防いだ。冒険者で言うところのミスリル級の実力を持つ彼の結界魔法で何発かは防いだが、全てを防ぐことは出来なかった。
完全に防ぐことは出来ないと察した彼は飛行の魔法を発動して空へ逃げた。三次元の動きで逃げ回りながら、攻撃魔法を下の日本軍へ向けて放った。
ボオンッ!ボワァンッ!
「ぐあぁぁ!」
「糞っ速く撃ち落とせ!」
だが、後ろばかりに構っていられない、味方の魔術師が敵の後方で暴れているのを確認した武装集団は落ちつつあった士気を盛り返して全速力で走り始めたのだ。
走りながら発砲もするが、録な訓練を受けていない多くの過激派教徒達は当たらずにいたが、日本側に焦り生ませるには充分であった。
そして運悪く土嚢から頭を出していた国防陸軍の顔に過激派の放った銃弾が当たってしまった。
「ぐっ!」
当たった彼はそう声を出して倒れた。
「佐藤!?おい!大丈夫か・・・ッ!」
隣で隠れていた仲間が助けようと声を掛けるが絶句する。何故ならば佐藤と呼ばれた男の顔には、目に当たったのか、右目が失くなりそこが深く抉れているかのような酷い状態であった。
間違いなく即死、佐藤と呼ばれた男は過激派からの発砲により戦死したのだ。
更に後方では、1人の魔術師に苦戦をしていた。慣れない銃撃に彼等は中々命中することが出来ず、仮に命中しても結界魔法により防がれてしまう。
倒すには連続して当てなくてはならないが、それも難しい。
「さっさとあれを当てろ!」
「分かってるって!けど当たらねぇんだよ!!」
「増援はまだなのか!?」
「巡回にいってる奴が多いから基地は今手薄なんだよ!敵がまだ他にもいるかも知れないだろ!」
ここで装甲車が魔術師へと攻撃目標を変えて空へ攻撃を開始した。
ダダダダダッ!!
重機関銃による対空攻撃に流石の魔術師も慌て始める。
「むぅっ!あれは厄介だな・・・しょうがない、この基地の司令部を攻撃するか。」
彼はそう言い、基地側へと方向を変えて逃げた。それに慌てるのは日本側だ。
「不味い!あいつ中の方に行ったぞ!」
「急いで報告をするんだ!!」
その頃になると正面にいた過激派教徒達は100メートル時点で物陰に隠れながらの銃撃戦に移行していた。
先程よりも精確になった銃撃に日本側も苦戦をする。魔術師による後方からの攻撃により10人程の死者を出していたのだ。
「あいつさえ居なかったら既に片付いていたのに!くそったれめ!」
「手榴弾を使え!こうなったらこっちも容赦はするな!」
その言葉に軍人達は腰に付けていた手榴弾を手に持ってピンを外して投げた。
バアァンッ!!
「異教徒めっ!ふざけたことをっ!」
パンっ!パァン、
「ぐあっ!」「た、助けて!」
手榴弾による爆発で慌てて物陰から飛び出た過激派教徒達を国防軍人が狙い撃ちをする。
そして更に巡回に回っていた国防軍の部隊がようやく基地周辺に戻っていた。
その部隊は武装集団の後方から攻撃を加えて敵を次々と狙い撃つ。
「っ!奴等の仲間が戻って来たぞ!」
「後方にバリケードを作れ!ここで踏ん張るぞ!」
「部隊が戻ってくれたか!何人か基地へ戻ってあの魔術師をどうにかするんだ!」
「り、了解!おい、行くぞ!」
「はい!」
正面の武装集団の混乱ぶりを見て増援が到着したと判断した隊長は後方の部隊に基地へ侵入した魔術師の討伐に向かわせた。
基地へ侵入した魔術師は、日本へ一矢報いる為に基地の司令部と武器庫の破壊もしくは略奪の為に動いていた。
如何でしたか?
内容に自信は無いですが、読んで下さりありがとうございました。
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