第15話 列強国との会談
第15話 列強国との会談
日本が異世界に転移してから2年が経過していた。
この2年間で日本は変わっていた。秋津島は資源の宝庫として数多くの貨物船が入港して出たり発展していた。
また西平島では既に8万人の人口にまでなり、毎日多くの海外から来た商人や観光客がきて日本との貿易の中心部となっていた。
そしてエルミハナ大陸だけでなくヨンバハーツ大陸からも来ており、わざわざ日本の本土を通り過ぎてここ西平島へ向かって貿易をしていた。
そして日本が転移してから2年目にようやく列強国から外交大使が西平島にやってきた。
その国はオーマバス神聖教皇国この世界で序列7番目の列強国であり1910年代の技術力を持っており、この島に弩級戦艦4隻と外交大使を乗せた客船の5隻で来ていた。
「・・・ここが日本の島か。異教徒の癖に随分発展しているじゃないか。」
そう言ったのは今回の外交大使で外務大臣からの命令で日本にあることを伝えるために来ていた彼だが異教徒の国である場所にはたとえ仕事でも嫌だったため不満気味だった。
彼ヘニンガラー・ラウルスは外務大臣からの命令で日本にあることを伝えるためにきていた。
「さて、司令官殿彼等の準備は整っていますか?」
ヘニンガラーは魔信でこの艦隊の司令官とやりとりをしていた。
「はい。既に準備は万端であとは我々の仕事が完了するのを待つだけです。」
それを聞いたヘニンガラーは満足そうな顔で頷き、これからの仕事にやる気を出した。
その後港に着き日本の西平島の地に着いたヘニンガラーの元に日本の外務省の人間が近付いてきた。
「失礼、貴方はオーマバス神聖教皇国の外交大使殿ですか?」
「いかにも、我々は偉大なる神聖教皇国の大使たる、ヘニンガラー・ラウルスだ。」
彼は外務省からの質問に答えた。
「失礼いたしました。私は日本国外務省の田中謙次と申します。本日は皆様のお相手を務めさて頂きます。何卒よろしくお願いします。」
「うむ、そうか。では早速案内を頼む。」
「畏まりました。」
その後彼等は西平島の外交施設へ向かったのだった。
施設に通された後、田中とヘニンガラーが向かい合って座り軽い世間話をした後本題に入った。
「・・・さて私も忙しいのでな、世間話はこのくらいにして本題にはいろう。私は偉大なる神聖教皇国とレムリア連邦からの外交書を預かっている。こちらを読まれよ。」
彼はそう言い田中に外交書を渡した。
「はぁ・・・?」(2ヶ国から?それもレムリア連邦は別の列強国ではないか!?・・・一体どういうことだ?)
そして彼は中身を読んで驚愕した。そしてもう一度読み返してヘニンガラーの方を見た。どうか何か読み違いであって欲しいと願って。
その内容とは
1.日本国は信教の自由を取り消しメンリルバス教を信仰すること。
2.日本国は西平島の貿易で得た利益の20パーセントをオーマバス神聖教皇国に同じく20パーセントをレムリア連邦国に納めること。
3.日本国はオーマバス神聖教皇国とレムリア連邦国に反発するヨンバハーツ大陸及びレンモネス大陸の国々の国交開設を取り消すこと。
4.日本国の有する軍事技術を両国に明け渡し、日本国の軍隊は両国の管理下におかれること。
5.日本国の天皇は廃位し、その皇族は1人残らず処刑すること。
6.日本国の海北島と北海道を譲ること。
7.日本国は無闇に両国の大陸の国々と国交開設をして大陸内に混乱を巻き起こしたことに対して謝罪をすること。
8.日本国は神聖教皇国に毎年1200億オーマを支払うこと。
9.日本国はレムリア連邦国に毎年1800億レマを支払うこと。
10.日本国はメールニア国を解放すること。
の10条からなる要求書だった。
「こんなのはおかしすぎるではないですか!?これが貴方達、列強国のやり方ですか!?」
「何を言う、元凶は貴国が考えもせずに我々の国の影響下にある大陸の国々と貿易をし、大陸内に元からあった産業を廃れさせたのが悪いではないか!」
「・・・それは彼等が貿易を望んだためです!それに我が国は無闇にそういったことが無いように関税をかけて貿易をしておりました!」
「果たしてどうかな?そんなこと喩えそうだとしても実際に被害が出てるのは事実。これは我らに対する宣戦布告として受け取ったと考える者すらいるのだよ。」
「な!?それはあまりにも・・・?」
すると扉からノックが鳴り田中の同僚が現れ、田中を呼んだ。その顔は青くなっていた。
「おや?同僚かな?どうぞどうぞお話してなされ」
田中は部屋から出て同僚と話した。
「一大事だ!田中」
「なに!?そっちもか俺もだあの男は・・・」
「奴等の軍艦がこの島付近と北海道付近に集結してるんだ!!」
「なんだと!?」
場所は変わり日本 首相官邸 危機管理センター
ここでは現在大混乱だった。自衛隊の哨戒機とレーダーで北海道から北に100キロメートル先にオーマバス神聖教皇国とレムリア連邦国の2ヶ国の軍艦と数えきれない程の戦列艦の大規模艦隊を発見したという。
更に西平島付近の近海にも港の5隻以外に8隻の軍艦を確認した。
「何故だ!あそこまで近付かれて気づかなかったのだ!?」
総理の怒りの質問に防衛大臣が答えた。
「・・・現在我々の人工衛星は5基ありますが防衛省だけでなく国内や他の大陸の調査のために手が回っておらず、またこの星は非常に広大なため、一度、軌道を通りすぎるとまた同じ軌道に向かうのにかなり時間が掛かってしまいまして発見に遅れました。」
「哨戒機はどうしていたんだ!?」
「哨戒機に関しては、その海域を哨戒する直前にその海域担当の機が故障してしまい、発進に遅れました。その間をつかれたのでしょう。」
「糞ッ!それで防衛状況はどうなっている?」
「はい。現在海北島にはミサイル艇2隻が出撃しており、北海道付近沿岸に訓練中の第4護衛大群の第4護衛艦隊の9隻と第7護衛艦隊6隻を現場に向かわせております。更に北海道にある札幌航空自衛隊基地に第2航空団の第1航空隊の15機を発進しています。」
「西平島はどうなんだ?」
法務大臣からの質問に防衛大臣は言いにくそうな表情で言う。
「・・・西平島には護衛艦2隻が改修工事のために本土のドックにおりまして現在いるのは沿海域戦闘艦1隻と巡視船5隻だけでしてもし戦闘になれば・・・守るのは厳しいでしょう。」
この言葉に大臣らはざわめく。
「巡視船では戦力にならないのですか?」
財務大臣が聞く。
「巡視船の機関砲では弩級戦艦の装甲を破るのは難しく、表面の大砲等を傷付けるのは出きると思いますが・・・船はそれだけでは沈まないでしょう。」
「もし、外国人に死者が出れば外交問題になるぞ。」
外務大臣がそう呟く。
「ですので現在第1航空団の10機を急いで向かわせております。さらに遠いですが「雷鳥」も動員しております。」
「なんとか、脅しだけで終わって欲しいがどうなるのか。」
すると外務省の人間が外務大臣に耳打ちし、それを聞いた外務大臣は青ざめた。
「た、たった今入った情報では西平島に来たオーマバス神聖教皇国の外交大使が要求書を掲示しその後宣戦布告をして去ったようです。現在西平島は付近に待機していた軍艦8隻から攻撃を受けており巡視船3隻が沈められたそうです。既に港も上陸されたようです。」
その発言に大臣らは騒然とした。遂に恐れてたことが起きたのだから。
その後北に待機していた。軍艦も動いた。
オーマバス海軍の弩級戦艦20隻
巡洋艦10隻
駆逐艦 8隻
潜水艦 3隻
輸送艦 30隻
レムリア連邦海軍 超弩級戦艦 1隻
弩級戦艦 4隻
空母 2隻
巡洋艦 2隻
駆逐艦 3隻
潜水艦 4隻
輸送艦 59隻
そしてヨンバハーツ大陸国及びレンモネス大陸の列強国側の海軍
戦列艦 682隻
この大艦隊が海北島・北海道を侵略するために動いた。
いかがでしたか?
遂に列強国との戦争が始まりました。
いや~星が広いと人工衛星の周期とか大変でしょうね~。
ではまた次回!




