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EP5 教師からの挑戦状!

タイトル: 現実もゲームもアツすぎだろ!

投稿者: BSO_StormElf (2055/04/10 22:15)

「やっと第4話読んだぜ! 義人くんと美浦ちゃんの日常パート最高だったわ。BSOのベータがクラッキングで延期になっちゃって落ち込む二人だけど、学校でのデジタルスポーツ学科の自由さがいい感じ。んで、オーズモールで『ミラクルビーツ』のARダンスバトルやってるシーンが激アツ! MAVシステムで仲間とスピン&タップ決めて、観客沸いてたし。あの臨場感、読んでて体動かしそうになったわ。最後、南天堂からTGBMGCの招待来て、次がどうなるかマジ楽しみ! でもBSOの戦場が恋しいって声もあるよな。次は復旧してほしいぜ!」

リプ1: MirageFairy (2055/04/10 22:30)

「ダンスバトルめっちゃ良かったよね! 美浦ちゃんのステップ可愛すぎ。現実パート増えたけど、これが義人たちの絆深めるステップだと思えば全然アリ!」

リプ2: Gunner_X (2055/04/11 00:05)

「国民共産党の影チラついてたけど、まだ動きないのが気になる。TGBMGCで何か起きそうでワクワクするわ。」



「TGBMGC・プレミアムエキシビション、参加させてもらうよ」


「そう言ってくれると助かるよ。美浦ちゃんもエントリーを済ませたみたいだから、稲毛アウルズとして参加できるみたいだね」


 幸太郎に言われ、義人はそのまま風呂場へ向かった。


 熱めのシャワーを浴び、肩まで湯に沈める。


「ふわぁ……」


 満足げな吐息が浴室に溶けていった。

 身体の力が抜けていき、明日への期待が静かに膨らむ。


 夕食を済ませた義人は、布団に潜る前に美浦へ電話をかけた。


『よしくん、明日ひま? BSOのテストプレイ、一緒にやらない?』


「そういえば父さんたちが、システムの一部だけ迅速に復旧できたって言ってたよ。まだ“MAVデュエル”しか解禁されてないみたいだけど」


『むしろそれがいいの! 明日限定の“全世界オープンネットワークテスト”だって!』


 どうやら、美浦がずっと楽しみにしていたのはこのMAVデュエルの世界テストらしい。


「じゃ、いったん切るね。BSOで!」


『了解!』


 義人は通話を切ると、そのまま眠りに落ちた。





 翌朝。

 義人はダイブ機器に座り、BSOへログインした。


 画面いっぱいに広がるのは、世界各地から集まったプレイヤーたち。

 アジアの有名コスプレ系ストリーマー、油田持ちの大富豪らしきアバター……カオスで豪華な面々だ。


「あ、ヨシとくん!」


 フォーミンが駆け寄ってきた。いつもよりテンションが高い。


「フォーミン、今日は早起きなんだね」


「南天堂の開発チームが頑張って復旧してくれたんだよ! まだ完全じゃないけど、MAVデュエル楽しもう!」


 燃えているフォーミンに、義人もつられて笑ってしまう。


 MAVデュエル――2VS2のチームバトル。

 相手チーム全滅か、メインプレイヤーのヘッドギア破壊で勝敗が決まる。


「その前にショップ寄ろ! 珍しいアイテムがあるかも!」


「わかったわかった、近いから押すなって!」


 フォーミンの勢いに押されつつ、2人はショップへ。


「あれ? フェアリーに変えたんだ」


「うん。クラッキングのときにアバターがロストしちゃってね。

 ついでに作り直したの!」


 フェアリーは体力が低い代わりに、器用と魔力がトップクラス。

 フォーミンは腕部一体型スナイパー「ムーンライト」を軽やかに構えて見せた。


「じゃあ、僕も武器を新調するか」


 義人は“双剣ウィンドブレード”“双銃デュアルレイブン”“ラグナプレートスーツ”を購入。


「よし、稲毛アウルズ最初の相手、探すよ!」


「いや、早くない?」


 フォーミンはもう対戦募集ボタンを押していた。


『対戦相手が決まりました。バトルフィールドへ移動します』


 視界が光に包まれ、砂嵐の舞う砂漠地帯が広がる。


「ん? あれ、意外な……」


 対戦相手の姿を見て、義人とフォーミンは同時に声を上げた。


「小泉先生!?」


「どうしてここに!?」


 女性ヒューマンの麗しい立ち姿。隣には細身のフェアリーの男性。


 小泉供花(こいずみともか)

 ふくろうスクール・デジタルスポーツ学科の教師にして、伝説級プロコスプレイヤー。

 そして、起業家コスプレイヤーの亮介と結婚し、世代を問わず愛される人気者。


「なにって、私と亮介さんは今日からBSO公式アンバサダーなのよ。イベントだから、ちょっと腕試ししに来ただけ♪」


 その笑顔は完全に“やる気だ”。


『稲毛アウルズ VS ブルーセイバーズ! Open Dueling!』


 バトルがスタート。


「亮介さん、バフお願い!」


「任せて! ハミングシールド!」


 亮介が詠唱。供花の身体に淡い光の盾が幾重にも重なる。


「相手はバフ構成か。フォーミン!」


「OK!」


 フォーミンがムーンライトで牽制。遠距離から光弾が飛ぶ。


「こうでなくちゃね、MAVは!」


 供花は刀を抜き放ち、砂埃を蹴って疾走。

 義人へ一直線に斬りかかる。


「スキル使用が解禁されたなら――」


 義人は刀が届くギリギリ、一瞬の“間”を見切り――


「パリングカウンター!」


 弾き、返す。

 火花と砂が舞い上がる。


「やるじゃない! じゃあ、課外授業行くよ!」


 供花の目が炎を宿す。

 “若者に輝く自由を”――いつもの教育理念がバトルモードに変わった瞬間だ。


「パリィはね、紙一重の世界よ! VRなら余計にね!」


「ご指導感謝します!」


 義人もデュアルレイブンで応戦するが、緑色の半透明のシールドが銃弾をはじく。


「あとシールド四枚! まだいける!」


 にやりと笑う供花。


 一方、フォーミンはステルスローブで亮介の背後へ回った。


「もらった!」


「甘いね。ウィンシルフブレイド!」


 亮介はステルスを見破り、風魔法を放つ。


「やっぱり見えちゃいます?」


「当然! 一応これでもプロゲーマーの端くれだから!」


 亮介は爽やかに笑う。


「負けないんだから!」


 フォーミンも負けじと不敵な笑み。


「先生、胸をお借りします!」


「ラッキースケベは、ゲームとアニメの中だけにしてね!? ……いやほんと!」


 供花が頬を赤くする。

 その胸元はリアルでも注目され過ぎて、妙な騒動に巻き込まれた過去も――

 (その話はまた別のときに)

ということで、供花と義人の課外授業、この後どうなるのか、待て次回!

ちなみに供花が喉奥を撮影されたという話ですが、コスプレ界隈で語り継がれる伝説のカメコから来てますw

そんなわけで、次回もお楽しみに!

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― 新着の感想 ―
ここまで読んで、確かな表現力と何より作者はゲームが好きなんだな、というのが伝わってきました。
Xより拝読しました。 真面目な設定が入りつつも、明るく楽しくお話が進んでサクサク読めました。 VR規制団体はどんな動きをしてくるのか、若者たちがどんなふうに戦っていくのか…… 続きが楽しみです!
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