表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バトルステーツ・オンライン〜若き番のゲーマー、世界へ羽ばたく〜  作者: 騎士誠一郎
若き能ある番のふくろうよ、その爪を隠して頂を目指せ
29/37

EP29 なにわ人情ふくろう時雨 第2楽章

転売ヤーの方位で一時はピンチな稲毛アウルズだったが、警察のお陰でなんとかピンチを免れた。

そして迎えたバトルトーナメント決勝戦!

キタのおかんとの熱いバトルが始まる!

「さぁあッ!! 決勝戦、いよいよスタート!!」


ジョージとレイナの声が重なり、会場のボルテージは最高潮。

観客の歓声が火花のように四方に散り、アリーナは一気に戦場へと変貌した。



---


 開幕、激走!


「たまも! 援護したるでッ!」


きりかが《300サイクロン》を駆使して高速展開、

突撃するたまもに合わせてレーザーの弾幕を張る。


「フォーミン! 相手の“なにわコンビ”はデータが少ない!

 距離を取りながら削るぞ!」


「任せてください!」


ヨシトは《百雷》、フォーミンはバトルライフル《ロウリュウ》を構え、

中距離からの牽制射撃で応戦。



---


 繰り広げられる東西タッグのコンビネーション!


「きりか!」


「わかっとる!!」


息の合った連携でキタのおかんチームがアウルズを翻弄。

たまもがロングブレード《かしがら》を構え、一直線にヨシトへ襲いかかる。


「ここで押し切るで!!」


「させるかッ!」


ヨシトは右に《ウィンドブレード改》、左に《蒼雷》。

二刀を逆手に構えると、観客席が一瞬どよめく。


「ま、まさか固有スキル……

 二刀流ダブルハンド発動!?」


BSOには実戦経験で獲得する“固有スキル”がある。

ヨシトは偶然《蒼雷》を左手に握ったことで条件を満たし、

二刀流を会得していた。



---


以外にも忍者 vs 二刀流の激闘が始まる


「そこはスキル――血霞の術!!」


たまもが口から紅い煙幕を吐き、視界を奪う。

忍者職特有の隠密スキル。ヨシトは一瞬、完全に見失う。


「落ち着け……こういう時こそ相手のペースだ」


ヨシトは目を閉じ、五感を研ぎ澄ませた。

風の流れ。足音。呼吸。


――“見える”。


「そこだッ!」


百雷が後ろへ放たれる。


「ひゃわっ!? なんで分かったん!?」


「心眼だよ。VRは――心で“見る”んだ」


毎朝続けてきた心眼トレーニングが、ここで覚醒する。



---


そして、スキルの激突!


「うちも負けへん! ランウェイで輝くために――行くでッ!」


たまもは《かしがら》で斬りかかる。

ヨシトは二刀で受け流しながら反撃の構え。


「フルクロス・パリングカウンター!!」


進化した二刀パリィが炸裂し、蒼雷がたまもをかすめる。


「決まった!」


「なら、うちも秘密兵器や!」


たまもは武器を双剣《紅颯》へ持ち替えた。

紅いプラズマが刀身を包む。


「それ……二刀一対のプラズマナイフ!?」


「課金ちゃう! 賞金貯めて買ったんや!」


努力で手に入れた武器――その事実にヨシトの目が輝く。


「スキル――神威一閃!!」


雷光のような突撃。

ヨシトは紙一重で回避。


「なら次やッ! 雷刃!!」


紅い斬撃波が飛ぶ。


「遠距離まであるのか!」


ヨシトはパリィで弾く――だが、その一瞬。


(しまった、距離が……!?)


「もらったでッ!!」


「甘い!」


ヨシトの回し蹴りがたまもの脇腹に入り、距離を取り返す。


「リアルなら暴行罪やで!?」


「そいつはどうも!」


二人は笑い合う。

敵同士なのに、最高のバトルを楽しむ笑顔だった。



---




「なら、こっちから行くぞ!」


「かかってきぃ!」


「スキル――ディヴァインスレイブ!!」


二刀の連撃。

たまもは華麗に受け流し、

「お返しやッ!」と腹パンで反撃。


「……おあいこやな!」


「だな!」


観客席から絶叫のような歓声。



---


一方、もうひと組の戦場では…、


「やっぱウィンスタの映えって重要よね~!」


「せやけど派手すぎたら食う気せぇへんで!」


ガールズトークしながら戦うきりかとフォーミン。


フォーミンはSMG《ラビット20》に切り替え、

きりかはレーザーハルバード《ルシファー》で接近。


「そういえば大久保に新しい韓国料理あるの知ってます?」


「おぉ! 来月大阪にも来るって言うてた店やないか!」


「セリカ・レティエルも絶賛したプデチゲラーメンですよ?」


「ハリウッド日系女優が!? 食うしかないやろ!!」


戦闘中とは思えないテンション。


「大久保の韓流グルメ……いいなぁ……」

AIであるレイナは羨ましげに呟いた。



---


実況席も最高潮に達した!


「残り3分!! 一瞬たりとも目が離せません!!」


「両者一歩も譲らん……ここからが勝負どころですね!」


ジョージとレイナが熱量全開で叫ぶ。


アリーナは揺れ、

光のエフェクトが乱舞し、

観客の興奮が天井を突き抜ける。


――BSO決勝戦。

クライマックスは、ここからだ。



次回はフォーミンときりかのがルーズトーク&バトル!

戦う女の子の融資を見逃すな!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ