EP20 開幕! バトルトーナメント!!
小泉塾も最終日を迎え、義人たちは帰宅の途に着く中、評議連合の対馬は謎のイベント壊し集団と接触し……?
翌日義人は美浦とゲームして遊ぶ事になったが、これがかなりのクセゲーのようで?
そして、いよいよバトルトーナメントの幕が上がる!!
BSOロビー。
ついに――この日が来た。
「さぁ皆さん! お待ちかねッ!
TGBMGCランウェイ争奪バトルトーナメント、いよいよ開幕です!!」
レイナのド派手なコールが響きわたり、観客たちの歓声が天井を揺らす。
「優勝チームはTGBMGCのランウェイを歩く権利に加え、賞金20万円が現金で振り込まれます」
ジョージが冷静なテンションで続ける。
この大会、参加賞ですら豪華。
南天堂マネー3000円分に、限定アイテムまで付いてくる。
「1回戦から準決勝までは、アイテム使用・回復OKのレギュラースタンダード!
そして決勝は、すべての補助禁止――オフィシャルロワイヤルにて行います!」
レイナの解説に会場は再び沸いた。
初心者も熟練者も楽しめる“BSOの基本ルール”。
だが、奥の深さゆえに――勝敗を決めるのは、ほんの数秒の判断力だ。
「それでは1回戦、第1試合ッ!
北欧の若き戦乙女、ワルキューレツインズVS
アラブのセレブチーム・マネースコーピウス!」
場内の熱気が一気に高まる。
北欧から来たワルキューレツインズ。
そして成金オイルマネーの力で最新装備を揃えるマネースコーピウス。
その試合が始まると同時に、
ヨシととフォーミンは自分たちの第3試合の相手――バウンティドラゴンズを見据えた。
チョンとフェイの“撹乱×精密射撃”のコンビネーション。
まさに稲毛アウルズの上位互換と言ってもいい強敵。
「とにかく――まずは相手の癖を見抜く」
ヨシとは息を整え、モニターを注視した。
◆ ◆ ◆
「おーっと!! ワルキューレツインズ、華麗な連携攻撃ッ!」
銀髪の戦乙女が鋭いレイピアで敵を穿ち、
赤髪の相棒がランチャーで残りを吹き飛ばす。
だが、負けじとマネースコーピウスがスモークグレネードを展開。
煙幕からの奇襲――金に物を言わせた戦法だ。
「ヨシとくん、あの成り金コンビ……」
「スモークで優位を取るのは悪くない。でも――相手が悪い」
ヨシとは食い入るように画面を見た。
ワルキューレツインズは互いの手を握り、
視界ゼロの煙の中で――まさかのMAVアタック発動姿勢。
観客全員が息を呑む。
「刹那の輝きに身を委ね――」
「真実の光が、闇を断つッ!」
彼女たちが口上を叫ぶ中、
スモークの中からマネースコーピウスが飛び出した。
「勝つのは金を積んだ方だろッ!?」
「“課金こそ正義”なんだよォ!!」
「甘い――!」
「見なさい、神の裁きを!!」
次の瞬間――轟音。
視界を裂く閃光。
突風で煙幕が消し飛ぶ。
「「怒れる神の審判!!」」
天地が裂けたような光刃が降り注ぎ、
マネースコーピウスは一瞬で蒸発。HPはゼロ。
「ゲームセット! ワルキューレツインズ、2回戦進出ッ!!」
「見事なMAVアタックでしたね」
「アイテム戦術を凌駕する“絆の力”……やっぱり強いわ」
レイナとジョージが試合を振り返る。
「俺たちのMAVアタックも負けていられないぜ」
ヨシとは拳を握り、フォーミンと共にウォーミングアップへ。
小泉塾で鍛えたパリィ、射撃の調整を念入りにこなす。
その様子を、離れた位置から“黒い影”が監視していた。
◆ ◆ ◆
黒い装束、白い無表情の仮面。
ノーブレス・アンノウン。
「要注意対象……登録。データ、本部へ送信」
「戦闘プログラム稼働。異常なし」
彼らの持つハンドガンは、ただの武器ではない。
内部には“あるプログラム”が仕込まれている――
(それが何かは、今はまだ語られない)
◆ ◆ ◆
「さぁお待たせしました!
いよいよ第3試合、始めますッ!!」
コメント欄が爆発したように盛り上がる。
「アウルズ頑張れ!」
「バウンティドラゴンズ推しー!!」
「どっちが勝つ!?」「神試合の予感!」
その裏で、対戦相手のチョンとフェイは小声で話していた。
「フェイ、大丈夫だ。俺たちはアジア最高のパフォーマーだ。結果を恐れるな」
「……でも、統制会が私たちを良く思っていないから」
中国人民統制会によるエンタメ統制――
配信者はサイバー統制部に申請義務。
逆らえばアカウント削除、強制収容。
BSOは――“グレーゾーン”扱い。
「人民統制会なんて関係ない。俺たちは俺たちの舞台で、最高のパフォーマンスをするだけだ」
「……うん!」
バウンティドラゴンズは覚悟を固めた。
同じ頃、稲毛アウルズも――
「フォーミン、勝っても負けても楽しもうぜ!」
「もちろん! 今を全力で楽しんで、勝つ!!」
◆ ◆ ◆
「それでは入場です!!」
観客が総立ちになる。
「中国ナンバーワンの人気パフォーマー、バウンティドラゴンズ!!」
チョンとフェイが手を振ると、
割れんばかりの歓声が上がる。
「そして――
今もっとも世界が注目する学生MAV!
すでにクリスマス大会への切符をつかんだ最強アマチュア、稲毛アウルズ!!」
ヨシと、フォーミンは力強い笑顔を見せた。
「天王山ッ!!
因縁と実力が交差する第3試合――
勝つのはどっちだ!!?」
天空コロシアムは、熱狂の渦に包まれた。
皆さんお待ちかねのバトル!
勝つのはどっちだ!?
感想で稲毛アウルズが勝つか、バウンティドラゴンズがかつか教えて欲しい!!




