ファンタジーと鎧
今回のテーマは『鎧』です。
自分がファンタジー小説を書くとき、イメージしている戦士の武装って、どちらかといえば軽戦士系です。
私個人の趣味ですが、あのプレートメールの重装備って、実はそれほど見た目が好きじゃないのです。
だって、見るからに、重いじゃないですか!
ガチャガチャ、うるさそうだし。
ちなみに。和風の、鎖帷子は好き。(鎖帷子も重いし、音もするけどね)
だから、西洋ものでもチェインメイルはオッケー。
とはいえ。矛盾はしますが。
映画『エル・シド』(1961 米 伊 合作:チャールトン・ヘストン主演)を見ると、プレートメールで騎乗している騎士はとてもカッコイイです。
この映画は11世紀後半のカスティーリヤ王国の貴族のお話でファンタジーではありませんが、滅茶苦茶、面白いです。
ハリウッド黄金期の作品のため、キャストも豪華。いわゆる戦闘のモブシーンは、すべて本物。
CGのない時代ですから、戦争シーンは、『本物』の迫力です。
話も、英雄の名に相応しく真っ直ぐな主人公と、美しきヒロイン(ソフィア・ローレン)との、紆余曲折ある恋愛などをはさみながら、実にシビレルお話です。
実在の英雄『ロドリーゴ・ディアス・デ・ビバール』の生涯をたどった名作。
とにかく、この作品、武器、武具に至るまでしっかりと予算がかけられていて、お話もおもしろいですし、中世騎士もの(もしくは、それっぽいファンタジー)を書きたい! と思っていらっしゃる方、一見の価値はあると思います。
話がそれました。
要するに、鎧の選択は、ストーリーによるのでしょう。
ゲームや小説で見かける、おねーさんのビキニ鎧は、ビジュアル的にはメチャカッコイイしセクシーです。
しかし、女性の目から見れば、ビキニで鎧なんて、胴がガラアキでお腹が冷えそうだし、しかも、金属製だったら、肌荒れそうだなーと、つい要らない心配をしたくなってしまいます。特に、肩のないチューブトップタイプの鎧なども存在しますが、あれなんか、絶対に胸がずれる! 機能性も悪そうだし、正直いって着心地の悪そうなビキニ鎧は、コスプレで写真撮影するためならともかく(笑) 戦場で動き回るのはカンベンだよなあと思ってしまいます。
それに、ふつーにかんがえたら、戦場で『女』であることを宣伝してもそんなに得なことはないです。将軍クラスであれば、『女』を主張することに多少、意味があるかもしれませんが。
つまり、ビキニ鎧が成立するお話は、リアルすぎては興ざめするということです。
さて、ファンタジーらしい鎧といえば、『ミスリル』でしょうか。
発祥は、やはり『指輪物語』からのようです。(ウイキ調べ)
軽くて、丈夫。ゲームなどによっては、なんらかの魔法がエンチャントされていることもあります。
たいていは銀色。虹色に輝く、という表記がある作品もあります。
筋力、体力に劣る、軽戦士の、夢の金属。
しかし、ここまで「架空の金属」が、世界共通語になっているというのは面白いものです。
作品でその性能に差があるものの、たいていは『名工』クラスの職人さんでないと扱えない貴重金属というのはほぼ共通事項でしょう。
ところで。
余談になりますがウイキペディアによると、それでもお国柄で違いがあるらしいのです。
日本では、ミスリルの武器はよくみかけますが、アメリカでは武器はほとんどないそうな。
つまりですね、ミスリルで武器を作っても「軽い」ので、武具の威力がないという解釈だそうで。
ちょっと納得です。
確かに、軽いバスタードソード、威力がないかも……。
日本人って、刃物は『切れ味』重視です。発想が、重い=強いに直結しないのですよね。
そして。日本人は『柔よく剛を制す』のが大好きです。
これは、日本人の体格が西洋人に比べ小柄だったというのがありましょう。
しかも、日本には、侍と同様人気がある、『忍者』なる職業? があります。
実際の忍者は、諜報や侵入が専門で、戦闘員としての能力は疑問ですが、物語の忍者は、侍を凌駕する運動神経と戦闘能力を持っています。
日本人の持つ軽戦士のイメージって、この『忍者』がどこかにあるのかもしれません。




