第18話 ~ 真相 3 ~
《登場人物》
デリック・フォックス X市警 警部補
アラン ・・・30代、数学教師
ビル ・・・50代、弁護士
キャサリン・・・30代、デザイナー
エリカ ・・・20代、大学生
フランク ・・・40代、医者
ハリー ・・・70代、元軍人
イザベラ ・・・30代、国語教師
ジェームズ・・・30代、新聞記者
ケリー ・・・30代、女優
ジェラルド・・・60代、ホテルジャッカル支配人
ローラ ・・・60代、ホテルジャッカルシェフ
エリカはデリックに話を続けた。
「ビルさんを殺した後、次の標的はキャサリンさんです。キャサリンさんには殺すタイミングが必要でした。ずれてしまったのは仕方ありませんでしたが・・・」
デリックは、確認する。
「殺すタイミング?」
「ええ。殺すタイミングです」
エリカは、ベッドの近くにある椅子に座り、キャサリンの殺害方法をデリックに喋った。
「キャサリンさんには、私が持ってきた毒を飲んで死んでもらったんです。丁度、あなたがケリーさんとアランさんに詰め寄られている時に、ウィスキーボトルの中に青酸カリを入れて離れたわけです。あの後でケリーさんがウィスキーを飲みにテーブルに戻られて、ウィスキーをん飲んだ時は内心ヒヤヒヤでしたけど、逆にキャサリンさんには死にやすい展開にしてくれたので良かったですよ」
「そして見事に飲んで、キャサリンは死んだわけだ・・・」
「ええ・・・」
デリックは、1つの疑問をエリカにぶつけた。
「でも、どうしてキャサリンを・・・?」
「あのテロ行為には、10年前の事件の生存者で関わっていた人間が、3人いました。ビルさんとキャサリンさんとハリーさんです」
「えっ!? キャサリンさんが、そうだったのか?」
「キャサリンさんは、表はファッションデザイナーとカモフラージュにして裏で過激派との兵器・武器を密売してたんです。レナード社製の武器をね・・・」
デリックは信じがたい事実に言葉を出すことができず、黙り込んでしまった。
「デリックさん、知らなくて当たり前です。これを調べた時、ジャーナリストが疑惑として疑っていましたが、結局、キャサリンさんが行った事は証拠不十分で片付けられ、疑惑を追ったジャーナリストは消息不明・・・全ての真実は闇の中へと消えていってしまいました。しかし、そのジャーナリストは生きてました」
「それがジェームズ・・・」
エリカは首を下に降った。
「正解です。デリックさん。ジェームズさんも10年前の事件に巻き込まれた被害者の一人です。あなたも本当は、知っていたんでしょう?」
デリックは、エリカの問いについて答えた。
「最初、顔を合わせた時は知らなかったよ。だが、いろいろと起きていった中で、今このホテルにいる全員が10年前の被害者・関係者だったという事を知ったんだ。まさか10年前、事情聴取の時に見かけた子が君だったとはね・・・」
「10年前のテロ事件の計画に関わっていたのは、ビル、キャサリン、ハリーの3人。ビルは過激派との狂言を行う為に多額の金を過激派に渡しレナード社のビルを爆破させた。キャサリンは過激派とレナード社の中間、主にパイプ役です。金を渡し兵器を密輸していました。これには軍の上層部の人間も関わっていました」
「ハリーか」
「まさか、あの人が関わっていたとはね。ジェームズさんに教えてもらいましたよ」
「ジェームズに?」
「ええ、彼は、疑惑を追い詰めることはできませんでしたが、疑惑を調べる中で、1つの情報を手にしたんです」
「・・・・・・軍との癒着か・・・」
「そうです。レナード社は元々、民間の開発企業でしたが、あのテロ事件が起こる前からレナード社重役と軍の上層部数名に多額の料金を渡し、他の企業の兵器よりレナード社の兵器を多く取ったというものです」
「それに関わっていたのは、ハリーか?」
「ええ、彼も関わってます」
「それが確実に分かったのも、ハリーさんを殺す前でした」
エリカは、椅子から立ち上がりそのままベランダに近づき、外の夜景を見つめながらデリックに、ハリーを殺すまでの経緯を説明した・・・
すいません。 先週投稿したやつを間違って削除してしまったので、
再投稿しました。
また、相当な矛盾がありましたので訂正しました。
大変申し訳ありませんでした。




