五十八話 ムチムチ巨乳ギャル(母)
「それじゃあ、駅の方にあるショッピングセンターでいいですか? あそこなら色々ありますから」
「ええ。じゃあ、ちょっとお着替えしてこようかしら……ちょっと待っててね?」
「分かりました。準備ができたら呼んでください」
俺も花菜さんもラフな格好なので、外出にはあまり適していない恰好である。
まぁ、俺はすぐに準備ができるのだが……女性の花菜さんは準備に時間がかかるのだろう。隣の自分の家に戻ってから身支度をする、とのことだった。
武史は今の時間帯は学校に行っているか、ズル休みしているなら外をうろついているはずなので、恐らく鉢合わせになることもないだろう。
(あいつ、いつ帰ってくるんだ? ……あいつがいないうちに、荷物の移動とかもした方がいいと思うんだけど)
洋服や日用品など、花菜さんと一華ちゃんにとって必要なものはたくさんあるはずだ。武史がいると動きづらいと思うし……あいつの予定も把握しておきたいのだが、それは難しいか。
なんとか、居ない隙を狙うしかないのかもしれない。
そのあたりのことも後で花菜さんと相談しよう。
と、色々考えながら待っていたのだが、なかなか花菜さんが来なかった。
準備に手間取っているのか……それとも、武史と鉢合わせして何か起きているとか?
(そんなはずは……いや、でもっ)
もうすでに三十分は経過している。
いくら時間がかかっているとは言えども、遅くないだろうか。何か起きたのかと心配になったので、俺は花菜さんの家に行くことにした。
何事もなければ、それでいいんだけど。
(……あれ? 鍵がかかってる)
玄関に到着して扉に手をかけてみる。
しかし、しっかりと施錠されていて中には入れない。
どういうことだ? 花菜さん、もう外に出ているのか?
すれ違いには……なってないよな。何せ、俺の家との距離は十メートルもないのだから、絶対に顔を合わせるはずだ。
有り得る可能性としては、俺に何も言わずにどこかへ行ったのか、もしくはまだ家の中にいるのか――である。
所在の確認のためにも、とりあえずインターホンを押してみることに。
「花菜さん、いますか? 俺です、巧です」
聞こえているかは分からないが、スピーカー越しに声もかけてみる。
すると、遅れて反応が返ってきた。
「あ、巧くんっ。遅くなってごめんね? えっと、うーん……と、とりあえず、中に入ってくれる?」
「いや、鍵がかかってて入れないです」
「あ! そういえば閉めたんだった……すぐに開けるわねっ」
そう言って、スピーカーからあわただしい足音が聞こえてきた。
たぶん、玄関の方に移動してくれているのだろう。
声の様子に異変はなさそうだ……とりあえず、何かがあったわけではないのだろう。
そのあたりは安心したのだが、だったらどうして遅れてるんだろう?
理由が分からなくて、考えていると……玄関の鍵が開いて、花菜さんが現れた。
「あ、花菜さん? あの――って、え!?」
そして、出てきた花菜さんを見て……ようやく、遅れていた理由が分かった。
今の花菜さんは――なんというか、ギャルだった。
「や、やっぱりまずい? この年齢でこの格好は、さすがにきつい?」
ミニのショートパンツに、胸元の大きく空いたシャツ。夏に繁華街でよく見かけるような、露出の多いギャルだ。
髪型もいつもはストレートのロングなのだが、今は二つに結んでちゃんとセットしている。そのせいか、普段も若いのに、今はもっと若く見えた。
「え、えっと――!」
きつくなんてない。
似合っていないというよりは、むしろ似合っている。
でも、今の花菜さんは……ハッキリ言うと、エロすぎる!
ムチムチの太ももと胸の谷間に目が奪われてしまうのである。
そのせいでしどろもどろになってしまい、うまく言葉が出てこなかった。
な、なんで、こんな格好をしているんだろう――。
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