興味を抱く方法
何かに興味があることほど贅沢なときはない。「あれをしたい」と思えたとき、半分は楽しめたといえる。商品であれば、あれを買おうかどうか迷っているときが楽しい。体験であれば、それをしようと決めて、そこにたどり着くまでが楽しかったりする。
しかし、何にも興味が抱けないときもある。何を見てもより知りたいとか、実際に使ってみたいと感じない。まるで自分が凍ってしまったようなときがある。何とかその状態から逃れたい。つまらない時間よりも、自分を解凍して楽しい時間を過ごしたい。僕はしばしばそういう状態に陥る。
たとえば、衣服がそうである。ファッションに関心がある人は、服が特別必要というわけでなくても、時間があるときに服屋さんに行って、色々な服を見るのが好きである。ウィンドウショッピングが趣味という人は、そういう感覚に近いのではないだろうか。つまり、何かを買いたいわけではないけど、色々な商品を見ていることが楽しいと感じるのだ。
僕はそういうタイプではない。必要性がないものだと、見ようとも思わない。だから、服が必要ないときに服屋さんにはいかない。食品も基本的には関心がない。ご飯を食べないとお腹が減るからスーパーに行くが、お菓子やデザートに対する関心は、一般的な人よりも薄い。
食べ物や衣服以外においても、基本的に僕は興味を湧きにくいタイプだ。
その打開策として考えついたのが、「自分が使用する場面を想像する」ということだ。店内にコップがある。僕がコップを使うとしたらどれを使いたいかを考えながら、商品を眺める。そのときに値段は見ない。ぼんやりと、自分の感覚に任せて商品を眺める。50個ぐらいのコップがあるとすれば、1つや2つは「いいなぁ」と思うものに出会えたりする。そこまでくれば、コップに興味がなかった僕が、コップに関心を抱くようになっている。あとは楽しむだけだ。しばらく悩んでから買ってもいいし、家に帰って考え直してもいい。どちらにしても、そのときすでに興味が生まれているし、楽しさを感じている。
ただこの興味の見つけた方は、一人で買い物する必要がある。というのも、この楽しみ方はすべて自分発信である。「自分が使うとすれば・・」「自分が着るとすれば・・・」というように、「自分」が中心である。友人と買い物に行けば、友人のことを気にかけないといけない。「自分が使用する場面」を想像する余裕もないかもしれない。たとえ友人が「ゆっくり考えてもいいよ」と言ったとしても、ゆっくり考えることができるようになるわけでもない。少なくとも僕はそうだが、皆さんはいかがだろうか。
要するに、楽しみは自分でつくるものだ。もしあなたが楽しいものを見つけられないでいるのであれば、「自分が使うとしたら・・」というもしも話を念頭に入れて、商品を眺めてはいかがだろうか。ただしそのとき一人であることを忘れずに。
また、買った商品を友達に知らせないほうがいい。なぜなら、商品を購入するときに、自分以外の人間の評価が入るからだ。他人のリアクションは、自分の思うようにはいかない。もし、自分が思っていたような反応を、友人がしてくれなかったとき途端に商品を購入したことを後悔するかもしれない。だから、楽しみは自分だけの秘密しよう。そうすることで、自分が自分のための楽しさをつくることができる。そのとき楽しさは、自足している。




