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『ドジっ娘女神を救え!固有スキル 勇者の影??』 天下を取った転生勝頼が今度は異世界へ  作者: Kくぼ


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大御所

 カツヨリが駆け出す少し前、龍は山の上に降り鬼を下ろした。


「ゼックン。久し振りに会えたのは良かったが世の中が動き出したようだ。面倒な事だが……、ところでお主、やけに色々と詳しいが今何をしておるのだ」


「詳しく話すと長くなりすぎるから端折るぞ。息子がな、ある事件を基に人間と組んだのだ。それが巡り巡って盗賊団になっちまった。それが広がって5つの国全てに情報網が張られるようになったんだな。まあそこから情報が入るんだ」


「あの正義感に溢れていたお主の息子が盗賊だと!相当の訳ありだな。それは確かに話すと長くなりそうだ」


「もう俺は息子に、名をゼックスと言うのだがすでに家督を譲っている。今、鬼族の棟梁はゼックスだ」


「お主もか。我も息子に族長を譲ったぞ。もう我に権限はない。意見は通るがあまり口を出すと何にために家督を譲ったかわからなくなるのでな。昔カツヨリが言っておった大御所とやらは難しいぞ」


「そう言えばそんな事を言っていたな。まあ、我ら種族は人間と比べると長生きだから同じ様にはいくまい」


「カツヨリで思い出した。お主にいわれ偽物を見にきたが、本物が生きていて魔族とはどういう事だ?」


「あれが偽物かは、まあいい。どうもカツヨリはわからん。昔、俺たちは魔族四天王を退けて魔王を倒した。激戦で皆、死にはしなかったが魔王を倒した時、意識があったのはカツヨリと俺だけだった」


「そうだ。我は魔王の魔眼で身体強化を解かれてしまい途中で意識を失ってしまった。気がついたら魔王を倒したと聞かされたのだ」


「そうだな。俺はその前に蜘蛛の化け物に魔眼で動けなくされた後、魔眼対策を実行してたから堪えられたんだ。そういえばあの蜘蛛も復活したそうだぞ」


「あの蜘蛛か。一生会いたくないな。それより続きだ」


「ああ、魔王戦。その時の事を知るのは俺とカツヨリ、魔王と生き残った四天王くらいだろう。その時にカツヨリはある盟約により魔族となったって、おい、あれは!」


「襲われてるな。いや、その向こうか!さっきのカツヨリもどき」


「あいつらこっちに来ちまったか。しかも速いな。しまった!ありゃうちの盗賊だ」


 この盗賊団。名をゼックマンという。カイマックスの上部組織だ。







 カツヨリは一目散に駆け出し、馬に向かって斬撃を飛ばした。馬の後ろ足が斬られ、乗っていた盗賊らしき者が落馬する。馬も隣の馬にぶつかり隊列が乱れた。よく見ると馬車の中からファイヤーボールが飛び、馬上の兵?が盾で防いでいたり、矢が飛んだりしている。馬車の護衛兵はすでに倒されている。おっ、剣持ってるぞ。この国には剣があるのか!


 3台のうち2台の馬車は馬が逃げてしまい動けなくなっていて中から飛び出した騎士らしき人が剣を振るっている。盗賊?から魔法が飛び馬車が燃え出した。慌てて隣の馬車から水魔法が飛んできて消火しようとしているところを盗賊?に斬られた。馬車勢が圧倒的に不利な状況だ。そこにカツヨリが追いついた。


「冒険者だ。盗賊に用がある。騎士殿、助太刀は入り用か?」


「助太刀を頼む。こいつらが突然襲ってきたのだ。礼はする」


 騎士らしき人は剣を振るって盗賊?を3人斬り殺していたが、腕、足にダメージを負っている。やられるのも時間の問題だろう。


「盗賊よ。貴様らはカイマックスか?」


「ヒヒ、名乗る盗賊がいるかよ。お前には用はない、さっさと消えれば命は助けてやるぞ。邪魔をせずに消えな」


 カツヨリは返事の代わりに、ボソッとつぶやく。


「奥義 無限陽炎」


 カツヨリの身体がぼやけた。残像が消える前に盗賊が7人、ジグザグ状に斬られていた。スキル加速と陽炎を組み合わせたあっという間に視界に入った全員を斬る新技だ。よーく見ると残像がジグザグに現れていたのだがこの敵には意味がなかったようだ。


「なんだ、何が起きた?」


 焦る盗賊を続けて斬り倒し残り3名となった時、盗賊の1人が中央の馬車に乗り込み人質を取った。人質に取られたのは中学生位の女の子だ。ドレスを着ていて見るからに上流階級のお嬢様に見える。


「エリスタンお嬢様。お嬢様に触れるな、離せ、離すんだ!」


 騎士が叫び、馬車に近づこうとするが盗賊が剣をお嬢様に当てて威嚇している。


「近づくとこの女の命はないぞ」


 カツヨリはこの戦闘の背景がわからない。このお嬢様はどうでもいいが知りたいのはリコの手がかりだ。その為にはあの剣を持っている盗賊を殺すわけにはいかない。そこにリリィが追いついてきた。


「何、あれ?カツヨリ、助けないと」


「リリィ。追いついたか。あいつを殺すのは簡単なんだけどリコの手がかりが無くなっちまう。といって中途半端に仕掛けるとあの子が危ないだろう。そうだ、リリィ。あれで行こう」


 リリィはわかったわと言って準備に入った。


「盗賊さん。俺はそのお嬢様には用はないんだけどあんたには聞きたい事がある。どうしたらあんたと話ができる?」


「ほほう。面白い奴が現れたな。しかも腕利きだ。うちの盗賊団に入るのならいくらでも話をしてやるよ。手始めにそこの騎士を殺してくれ」

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