表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『ドジっ娘女神を救え!固有スキル 勇者の影??』 天下を取った転生勝頼が今度は異世界へ  作者: Kくぼ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

140/154

ナッツピー

 カツヨリ達はまずギルドへ向かった。初めての土地では情報収集しないとね。ギルドは静かだった。こんな静かなギルドは初めてだ。


「こんにちは。旅の者です」


 カツヨリはギルドカードを見せる。カツヨリはAランクになっている。このクラスになると色々特典があるはずなんだが受付のお姉さんの視線は冷たい。なんで?


「この国へはどういったご用件で?」


 受付のお姉さんの名札をみるとジェニファーと書いてある。名前は美人、いや失礼、実際にも美人なのだが愛想が…………。


「魔王城があったところへ行きたいのですが」


「そこは立ち入り禁止区域です。王家の者しか入れません」


「ここの王家って龍族が指名した人族ですよね」


「変わった言い方をしますね。あなたも人族でしょうに。そうですよ。ただこの国は合衆国です。いくつかの州に別れていて選挙で王を決めています。まあ実際は権力を持っている王家が治めていまして選挙は形式だけですが。ころころ王が変わって民が混乱するよりいいですから」


 確かにそれは一理ある。


「なあるほど。ところでこの国には勇者カツヨリについてどういう風に伝わっていますか?」


「この国でその名前は出さない方がいいですよ。Aランクの方なので忠告しますが普通ならその名前を出しただけで牢屋行きです」


「そうなのですか。ありがとうございます。ご忠告感謝いたします。では、この町に神殿はありますか?」


「ありますよ。町の地図を差し上げます。それとこの国ではギルドへの依頼はほとんどありません。魔物は国の兵が対処してしまうので冒険者も生活が出来ず、お店をやったりしています。あまり長居しない方がいいと思いますよ」


 カツヨリはムサシ、リコに聞いた事を説明した。


「お兄ちゃん。どうするの?ここまで来て元魔王城に行けないなんて」


「しかしカツヨリよ。勇者カツヨリの話が厳禁とはどういう事だ、今まで訪れた国では英雄だったぞ」


「それだよそれ。勇者カツヨリは魔王を倒したというのが他の国の伝説だ。長寿のエルフにもそう伝わっているし、元魔王城は元々はエルフの森だったってのは間違いない。なのに、この国では名前を出しただけで犯罪扱いだ。つまり王家が何か企んでるか隠しているかじゃないかと思う。それとギルドに仕事がないのもおかしい。他の国では魔族が現れて魔物が活発化していたのに変だよな。まずは王家に近づいて情報を取りたいが………」


 何かいい知恵はないものか。王家、王家ねえ。ん?




 翌朝、ナッツピー王城を訪れる姫と従者がいました。ヤンギュー国の姫ことリコと従者のムサシ、それとコジローである。コジローの正体は、そりゃわかるよね。カツヨリの変装です。皆、目一杯着飾っています。カツヨリは顔バレしてるとまずいのできっちり変装してます。勇者カツヨリに顔が似てるのはもしかしてまずいかもと考えた上での変装です。一行は城の門に着きました。門番が2人立っていてこちらを見ています。ムサシが、


「こちらに在わすは、遥か海の向こうにあるヤンギュー国のリコ姫である。我々は見聞を広げるために旅をしているのだが、この国の王家の方にご挨拶致したく参った次第。お取次ぎをお願いできないだろうか?」


「ヤンギュー国?聞いた事のない国ですが」


 門番は顔を見合わせた。怪しい感じもするが姫と呼ばれる少女には威厳がある。本当に異国の姫であったとすると失礼があってはいけないし、何よりもこの国の王子の好みのタイプに見える。


「しばしお待ちくださいませ。聞いて参ります」


 と言って城へ入っていった。そこに豪華な馬車が通りかかる。残っていた門番は慌てて、


「ゴースリー伯爵、よくお越しいただきました。王様がお待ちです。そのままお通りくださいませ」


 馬車の窓越しに門番が敬礼しながら話している。窓を開けて伯爵と呼ばれた30歳くらいの男性が、


「今日の門番は君か。いつもご苦労さん。そちらの方々はどなたかな?」


「異国の姫とその従者のようです。旅をしているとか」


「それは珍しい。他国の王家の方がこのナッツピーに来るのは滅多にない事ではないか。どこの国のお方だ?」


「それが、ヤンギュー国というそうなのですが。伯爵はご存知でしょうか?」


「いや、聞いた事がない。何にしてもここで待たせるのは失礼ではないか?取り敢えず部屋に案内したらどうだ?」


 リコ達は会話を聞きながらやはりヤンギュー国は知られていない事を確認した。海の向こうの国で通すしかなさそうだ。そうしているうちに門番が戻ってきて部屋に通された。


「姫。取り敢えず城には入れました。ここからは作戦通りにお願いしますぞ」


「情報を出来るだけ取るようにするわ」


「もしかしたら従者は一緒に入れないかもしれない。リコ1人では不安だけど」


「お兄ちゃん、ま、か、せ、な、さ、い!これでも本当に姫なんだから」


「姫だとしても姫として生活した事ないんだから。ボロを出すなよ」



 部屋がノックされ、執事のような人が入ってきた。


「この国の外務大臣を務めますボブと申します」


 礼儀正しく片膝をつきリコを見上げている。


「リコと申します。遥か海の彼方にある東国、ヤンギュー国からやって参りました」


 やはり聞いた事がない国名だ。さて、どうしてくれようか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ