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『ドジっ娘女神を救え!固有スキル 勇者の影??』 天下を取った転生勝頼が今度は異世界へ  作者: Kくぼ


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リリィ

 リリィは右手にメガカマキランのカマ、左手にミスリルショートソードを構えた。メガカマキランはAランクの魔物でカマには雷属性があり、魔力伝導率も高い。ミスリルも魔力を流しやすい素材だ。カツヨリがメガカマキランのカマを1つだけリリィのアイテムボックスに入れていたのは偶然か?


 リリィは両手の武器に同時に魔力を流し始める。属性の違う火の魔力をだ。そうしながらスケルトン、ゾンビを切り始めるが、うまくいかない。元々の攻撃力で魔物を倒しているだけだ。


「コツを掴めればな。まだ時間がかかるかな?」


 ゼックスは高みの見物だ。クロック爺さんもリリィの背後を守っているが、この2人は風属性なので敵を燃やす事は出来ない。アンデッドの特徴として燃やさないと倒しても一定時間が経過すると周囲の魔源を吸収して復活してしまうのだ。なので倒しても倒しても数が減らない。

 たまに攻撃を食らうとミリアが回復するので命の心配はなさそうだが。と思っているとスケルトンナイトがリリィに仕掛けてきた。スケルトンナイトはBランクの魔物だ。リリィは攻撃を仕掛けるが魔物の装甲が硬く、武器が当たっても傷をつけられない。メガカマキランのカマが雷属性で敵を痺れさすので攻撃自体は通るのだが、ダメージをほとんど与える事が出来ない。クロックは倒した魔物が復活してきて背後から襲ってくるのを防ぐので精一杯のようだ。ローラは、


「どうする?そろそろ応援にいく?」


「いや。まだだ、窮地に陥ってこその訓練だろう。これからだよ、本当の訓練は」


 リリィは雷で痺れてさせている間に距離を取り、あらかじめ火の魔力を溜めておいた苦無を投げなんとかスケルトンナイトを倒した。それを見た黒い甲冑の騎士は


「ウォーーーーーー!」


 咆哮を上げ、手に持っている大剣を振り上げた。その合図で周囲の魔物がリリィ達を円陣に囲んだ。


「囲まれてしまった。なんだっけ?カツヨリが言っていた円陣ていうやつ。円陣は弱いところを探してそこから脱出するのよね」


 リリィは以前、森の中でモンキー達に円陣を組まれた時にカツヨリが言っていたのを思い出した。そしてすぐさま包囲の薄いところに魔法を放つ。


「ウィンドストーム、そしてウィンドカッター」


 ところが、スケルトンマジシャンがその魔法を弾き返そうと抵抗し威力が弱まってしまう。結局円陣は崩せていない。円陣の中にはリリィ、クロック、ミリアがいる。3人は中央に集まった。


「リリィ、獅子獣人の技に獅子回転陣というのがある。俺がそれを仕掛けるからそこから脱出しろ。このままでは四方八方から責められて全滅だ。あの指揮する奴がいなければ烏合の衆なのだが」


「あの黒い甲冑の騎士ですが、かなりの遣い手だと思います。そう簡単にはいかないと思います」


「ならばどうする?あのウサギ獣人達は助ける気がないようだぞ」


「助ける気がないのであれば、私達だけで勝てると思っているのでしょう。あの人達はそういう人達なので。クロックさん、まずは私が後ろ側に切り込みますので、敵の動きを見て臨機応変に対応してください」


「後ろ側?もしあの2人がそういう奴らなら後ろ側に逃げるのではなく、あの黒い甲冑の騎士を倒さなければならないのではないか?あれは恐らくAランクのデスナイトだ。あいつさえ倒せばなんとかなる」


 クロックに言われてリリィは気付いた。逃げちゃダメだという事に、無意識に引く方向を考えていたようだ。特訓中だったのだ、こんな弱気でどうする?リリィは思い立ったように前方に風魔法を連続で放ち、両手の武器を振るって前にすすんだ。その背後を守るようにクロック達が続く。まるで関ヶ原の島津軍のようだ。中央一点突破、一気に円陣を切り崩したが、目の前に違うスケルトンナイトが立ちふさがる。苦無を使えば倒せるがそれでは特訓にならない。風魔法を使うがスケルトンナイトが魔法を剣でさばいてしまう。反撃される。両手剣で斬りつけるが、Bランクの魔物の表面は硬くリリィの力では傷をつけることができない。時間をかければ苦無のように火の魔力を纏わせる事はできる。ただ戦闘しながら武器に魔力を纏わせ、それを維持する事が出来ないのだ。


「何だっけこういう時、そうだ集中だ」


 リリィは以前カツヨリが身体能力強化を覚えた時を思い出していた。夢中になって戦えばきっと活路は開ける、筈だ。幸い持っている武器は魔力伝導率が高い、スケルトンナイトを相手に剣を振るっているうちにだんだんとダメージが入るようになっていった。


「リリィ、効いているぞ。その調子だ」


 クロックはリリィがスケルトンナイトとの戦闘に集中できるように他の魔物の相手をしている。数が多いため通常モードでは追いつかず、とっておきを使ってしまう。


「ええい、リリィの特訓の邪魔はさせん。獅子奮迅モード!」


 クロックが若返った。そしてスケルトン達を蹂躙していく。それを見たゼックスは、


「ああ、あれを使っちまったよ。もうあの爺さんは今日は使い物にならねえな」


「ゼックス。私はクロックを許すつもりはない。だが、リリィを援護してくれた事には感謝する。今日はクロックは私が守る」


 ローラは複雑そうな顔をして呟いた。

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