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転生ですか?面倒なので能力は召喚対応でお願いします。  作者: 飛友翔 
第四章第一部 春は遅く竹の子は芽吹に恐れる
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鑑査者は脅かしにも背負向け目を逸らす

本日の投稿分です、よろしくお願いいたします。



※レマイア領中央領公館


 はい、本日は早々に実家に顔を出しました。昨日に呼び出しの口伝は受けているが、時間の指定が無かったので対応に困らない今なのだ。商業ギルドの土産を処理した後に、隣の建築現場の確認も行った。そこは隣接した隣の敷地だから、現在の進捗が聞かれても困らない為にだが。うん、記憶に残らなかったな。隣との境界までは行ったけど、俺の後方の庭をツノが走り回っていた。俺は[空間範囲探知]をフルに活用してツノをずっとロックオン、俺に気付いたツノが寄って来たのでそこを捕獲した。ツノがアウアウし俺がオウオウ・・そのまま屋敷に戻りましたが何か?


 それを何度も確認したが、俺が見ていた現場はぼんやりしていてツノの事しか思い出せない。俺に気付いたツノの表情は堪らなく可愛かった。オーマイガーって叫んでたと思うよ、俺の希望だけど。運命の出会いは毎日あっても運命だ。何処かでウンを踏みながら言ったら、主人公っぽいけどツノはそんな粗相はしないしな。馬車を使う事に成るから馬も飼う事に・・こっちの庭にはなるべく入れない様にしよう。高田と一緒だな。




 サナー独自の彼女が持っているコミュニティーから得た情報は、ヒイキシーやサグッツーモリが領公館に訪れた際の一幕に面白い事が起きたのだと。特定なのはサグッツーモリ本人だが、彼が欲している鏡の製法は記憶に新しい・・当日の初対面から2度目の邂逅しかないが。そんな彼に領公館の家族が手鏡の自慢をしてしまった。実際にはヒイキシーが目に止めた手鏡を、それの出来の良さを語ったのだと。こちらの世界の鏡は金属を磨き上げた鏡面板である。俺はそれを丁寧に磨き込んだのだが、見映えが良い方がやっぱり受け入れがいい。そう、真ん中から外側へと磨いていくと、映り込みが外へと広がる感じ・・映った本人も、そりゃ幅広に見えちゃう訳さ。


 それって安物の手鏡だったら、その場で叩き割られるからな。俺はその場でそれ等を慌てて修正し、外から中へと磨き直したのだよ。ほーんの気持ちだけ喜ばれる様に・・これが真実だと言い張る女性陣に何が出来ようか。はい、全ての鏡を同じ仕様に致しました。俺が彼女等に、敬語で返答をしていたのは些細な事だ。透明がどうとかこうとか言うサグッツーモリは、多数の女性達が何度も黙殺・・目で殺していたらしい。鏡の世界に男が介入してはいけない。


 俺は正しく自分を守る判断を続ける、今の話題は聞かなかった・・ヤバい尾を踏んだりはしないさ。何だかぼんやり・・見ない事を心掛けたら目が寄ってた。早く来過ぎたな、王都からの訪問者は今も父と交渉中らしい。昨日には到着したらしいからそこから交渉が始まり、商業ギルドを連絡網を使って大まかな決済を済ませたのだろう。そして本日の最終調整を迎えた訳だ。俺達の旅程で起こった幾つかの事案は、その元に成った者達がその詳細の報告を上ている。その確認が俺から得られたとしても、話の整合性は再確認程度だろう。漏れや落ち度といった所だな。


 だいたいは当人が自らを擁護する方便だろうが、それが範疇に収まるか弾かれるかになる。覆る様な状況は皆無だろう、それをする奴は同罪であり自殺志願者に認定される。いたら面白いかも?





・・・・・





 訪問者・・正式には鑑査者の地位に成るらしい。彼等が相手をするのは、それなりの官職や貴族に成るのだと。それより下の者達には貴族の臣下だろうか?碌な事に成らなそうだけど。交渉を切り上げたお父様が戻り、昼食を取りながらその内容を聞く事に成った。それはこの交渉の概要だが、最終の決定は俺の意見も必要だから一旦保留の形らしい。聞くのが躊躇われる様な嫌な感じのものは、先へ飛ばす為のポーズボタンをポチッと・・飛ばせない現実に落胆しそう。


 相手方が提示している内容は、ぶっちゃけ俺を王国の寄生貴族だ。此方の意を汲んだ歩み寄りを含めた所が、赴任先がコノモブ領になりそこで寄生貴族として国の為に働けと。そこにはいきなり領を纏めるには経験が不足だろうから、しばらくは寄生貴族を務めて経験を積む事が推奨らしい。もっともらしい言い草だが、良く知らない遠方への赴任は無くされている。


 こちらとしてもいきなり領主はごめんだが、男爵領で寄生貴族をするメリットが全く感じない。水槽の中で飼われるペットよろしく、全くの不自由で極まってしまう。俺の希望は寄生貴族は仕方なくても、身軽に自由行動出来るポジションである。ここは徹頭徹尾の拒絶姿勢に決めた。料理長が一生懸命作ってくれた、料理の味が解らなくなったよ・・この責任は重いな。




・・・・・




「・・領を盛り上げて行くのは難しいとお思いですか」

「この状況ではと思っています」


 代表を含めた3名の鑑査者と会談に臨んだが、先に聞かされたのが俺の旅程で起こった時系列の内容を箇条書きされた感じのものだ。当事者で無いのだから、細かな文節に拘れとは言い難いか。敢て言いたい、句読点はどうした?適宜で入れても罰は当たらないぞ。その後の話は昨日に交渉された内容で、俺がコノモブ領で寄生貴族としての修練を促すものだった。


「・・この話にスーリェス公爵家やメンドセイ侯爵家も関わったと聞いたのですが、それを望まれているとは」

「・おっ、お待ちください!けして、決してその様な事は望まれてません!これは・・あれです!叙爵のような大儀を預かる者に、事の重きを伝えて行く前例に沿っている例です。そっ、そうです例ですので両家は全く望んでいる事ではありません」

「それは良かったです。メンドセイ侯爵領が直面している穀物の不作が、納得された策で進めていました。その策の不足分を追加案で連絡したばかりです。こちらに余裕が無くなれば、その話も詳しくしないと思いました。コノモブ領でその策の効果を示す所で他の事に捕らわれるのは、メンドセイ侯爵家の威信に触れますでしょう」


「誠に、誠に厄介な例があったものでして。この話をお伝えせずに済ませますと鑑査者の職務怠慢と評価されますから、どこかほんの少しの片隅で構いませんので聞いたとお覚えおきを」


 うん、このくらいの脅かしでいいかな。さすがにまだまだ使える虎の威だよ、こんな木端鑑査者なら侯爵家の肩書きだけでびびるよね。彼が木端かはしらんけど。


「はい。それと現状は結構な動きになり早く成っています。先日にはこの領の商会が訪ねて来まして、レマイア領が取り組み始めた政策をあちらでも進めたいと言っていました。彼等の仕事は農民が借り受けてる土地で農耕されてない場所、どれ程の手不足かの把握でしょうか。それと一緒に手が空いてる農民を把握し、その彼等の手間仕事の斡旋です。その為にコノモブ領で収益が伴わない個人商会などへ、早々に接触をはかり取り込みに動くそうです」

「・・それは又・・土台があるからでしょうね」

「ええ、コノモブ領で政策が動く前に雇用者を確保するでしょう。彼等の商会はレマイア領で身に着けた知識を使い、それで得られる収益に群がりたいのです。その情報を商業ギルドも掴みましたから、利に合う様な支援をするでしょう」


「・・その辺も政策次第とは思いますが」

「政策は後から動く状況でしょう。手付かずの農地に農耕者を派遣するのですから、その農地の者は迷う事はないでしょう。その収益が国税になるか領税に成るかはその時で無いと解りませんが、雇用者の手が余れば公共事業に回せます。領が掲げる政策で領民は豊かに向くのです、税を納める者達が煮詰まらずに済みます。こちらのレマイア領で管理するのでしたら、先んじるのは官職の派遣でしょうね」

「・・コノモブ領の現職の官職と寄生貴族では役不足とお思いですか?」


「減職させた官職に至っては、その後の取り組みに切り替えが滞るでしょう。しばらくは指示に従って動く事で、今回の件の負の心境を削るのをお薦めします。それと併用して、仕事に携われる者を増やせればと思います。寄生貴族には一度王都に戻して頂きたい。事の関与が立件出来なくても、貴族としての管理責任が放棄されていますから」


 はい、一旦休憩です。ここに必要な・・それを思った派遣組の鑑査者達は、慌て騒ぎなパフォーマンスを仕掛けて来た。彼等の行動は鑑査者をしっかり遣ってると演じ、商業ギルドから王都へと報告書を飛ばす。必要な事を伝達しその返事を貰う事で、この先に明示される事から責任逃れする道を作った。自分達のアピールはするが、それ以外はノータッチなのだ。事は大きい有り様なので、要らぬ事を口にしたのは無かった事にするらしい。


 今のコノモブ領を彼等か調査し纏めた物を見せて貰ったが、現時点で残っている領の蓄財は金貨にして9万3千枚ちょっとになる。年単位に動く収支金額は金貨にして9万6千枚前後だから、その半分が税金とし収められる。正確には金貨3万4千枚が王国へ納税され、領税として残るのは金貨1万5千枚強だった。その数字で解る事は、この先の6年間の税金は確保されてるという事だ。全く何の収支も得られなければ2年も持たないが。


 例年同様の収支が起これば、この金額は10年間で蓄財したとも考えられる。そこに公共事業が含まれていたのかは知りたくない所だが。不正に関わり領主同等に厳罰に処せられた、官職の蓄財はこちらに明記されていない。正確に把握する事に成るのは、領の管理が始まってからに成るだろう。このままこちらの思う交錯に嵌れば、コノモブ領をレマイア領が管理する形に落ち着く。その合間に寄生貴族は王都へ呼び戻されるので、管理地区に成ってしまったら彼等も戻る事は出来なくなる。


 ここに王国の領制度が働くから、そんな管理地区に派遣出来るのは代官程度の者になる。レマイア領は伯爵領であり、ここには派遣された数人の寄生貴族が存在する。彼等を差し置いて管理地区に、新規の寄生貴族は配置出来ないのだ。中間管理職である貴族でない代官・・面倒なだけで権力の無い赴任場所だよ。こんな所にすき好んで来たがる奴はいない。横領の発覚・・領主一族家は取り潰され衰えに進んでいる場所だ。そこでどう遣って巻き返せと、後ろ盾を得るのに何代が必要だろうか?


・・レマイア領がここを管理地区として預かる事が決まったら、優先させるのは蓄財確保の為に騎士団の派遣に成るだろう。幾つかの内政の覚書を見せて貰ったが、文官管理には幾人の者達が牽制の形で行っている。権力の合った領主の蛮行を止める事は出来なかったが、各人の不正は行われていない・・書類上はだが。この辺も要確認になるが。


 その他は・・そこはしっかりと貴族然をしていたみたいで、使用人や奉公人がそこそこの人数で職務についている。それでもその経費は押さえられているのだから、彼等が継続して職務を続けたいのならその辺も改善しよう。働かせるだけ働かせて、満足な俸給を払わないとかワーカホリック作りは止めて欲しい。恨み辛みは貯めても悲しい利子しか生まないからな。利率が高いのが微妙・・。


次回の投稿は2月26日を目指します。

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