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転生ですか?面倒なので能力は召喚対応でお願いします。  作者: 飛友翔 
第四章第一部 春は遅く竹の子は芽吹に恐れる
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仕事は終わってからが仕事の始まりになる。

本日の投稿分です、宜しくお願い致します。



※レマイア領中央領公館での報告備忘録参照


「今は調整の真っただ中だ。お前の報告内容によって、こちらの行動指針を決める事に成るからな。スーリェス公爵家やメンドセイ侯爵家は、独自の調査結果からその方針を決めてくるつもりだ。両家ともがお前を王国貴族に叙爵させ飼い・・身近に置きたいらしい。その意深を気取らせずに、お前の叙爵の旨を王城で挙げているそうだ」

「それはまた・・言葉に出来ない面映ゆい事ですが、正直な所は喜べません」


 いやいや、そこは正直に言えば嫌なんだけど。どっちの領も何がどうなのか解らないし、そんな新天地に俺が簡単に馴染める訳がない。親の七光りを笠に着て好き勝手に出来るのは、このレマイア領の中だからだ。

自分が動き易い基盤を作るだけでも数年は見直しが必要なのか?躍進や繁栄の芽が存在するかも最初から調べる必要がある。それに何らかの成果を見込まれても、他の貴族より優位に立てる自信は無い。俺がこれから優先するのは、家族と子供の安寧だけだ。

火中の栗を拾う仕事は、若者の特権だよ。俺の精神はすっんごい年寄りだ。入れ歯も飛ばせます。


「母は、セブレスを差し出したリしません。王都の打診に合った、コノモブ領の改善を貴方に請け負わせたいのです」

「有難う御座います、お母様。・・そのままコノモブ領をレマイア領に投げて来ましたか。今一度申しますが、コノモブ領はそこまで脆弱に落ちていません。上を挿げ替えての政策変換よりも、目下の盤石を上手く使いあげた方が成果が見えやすいでしょう。それの示唆が必要なら請負ます」


「それの調整をいま図っている。コノモブ領を手掛けるには、王国貴族に成る事を受け入れなければ成らない。その先は向うの思いのままだからな。この領の寄生貴族に成れば、あちらに制限を掛けられる。制限付きの王国貴族の形は特殊だが、あちらも手駒の損失を避けているのは確かだ。そんな大きくない男爵領に、王都が育成した手勢を配置するのを躊躇っているのだ。ミグサ男爵領の然りだが、マグサヤ子爵領は仕方なしだろう」


「なおの事でありましょう。マグサヤ子爵領を手掛けさせる者に、ミグサ男爵領を視野に入れさせなければ、そこでの人員損失は過小に抑えられます。ミグサ男爵領は、これからの推移の経過を踏まえて考えれば良いかと。俺が預かったミグサ男爵領の改善政策、これを制約に組み込み出来高で処遇を図って貰います。本人が指示した事ですから、言質を違えられません。今回の罪科を延命する事実に気づけない行いですが、低迷に繋がらなかった事が救いでしょうか」


 うん、この延命処置が彼等の懐をひたすら蝕むのは仕方がない。もしかすれば、起死回生の何かに辿りつける・・そんなチャンスを与えるのだから、俺の事は神の使いだと思っても良いよ。後ろの糸引きが俺と気づく事は無いが。そんな舌先三寸で昨日は・・


「朝食に致しましょう。この家の者も増えましたので、今までの様に全ての者が一緒に卓に着くのは無理と成りました。貴方の要望ですが我慢して下さい。朝早くから就労する者達は、先に食事を済ませています。サナーは一緒の食事の時間を大切にしてますから、私達と一緒に取る形です。宜しいですね貴方」


 おおぅ、ちょっと昨日の事の思い出しに浸ってたら、メイサリスがぶっ込んできたよ。まあ確かに増えてるな・・ああ、フェインとフーリアは、そっち組になると過剰になるからこっちなんだ。

一緒に鍛錬に励んでたのはそれもなのか・・プニっとお腹が出て困った訳じゃ無いのね。それを言ったら死んでたな俺。




・・・・・




 現実のさらに翌日です。ここからは急展開でフル加速!アクセルをぐっぐっと踏み・・おおぅ、忘れ物が!


「フーリアさん、その中身を濾すのは3回なんだけどどっちも捨てずに取り置きで」


 そうです、じゃが芋のデンプンを取った残りのカス粉は、魚の養殖用の飼料というか餌にするつもりです。そんな訳で昨日の朝食後の手の空いた時間から、手持ちのジャガイモをひたすら擦り下ろしてるのですよ。

それを数回ほど濾したら水分だけを捨て、デンプン粉にする為に乾燥させてます。その目的は料理の完成させるのに欲しいとろみ、味わい深い餡かけ料理は如何か?和でも中華でもどんと来いなんだが、醤油も味噌も作られていません。

そんなこっちの世界に何故酢があるのか?そこはワインがあったからのワインビネガーなんだよね。しかも多種なバリエーションとか解らん設定だ。日本酒・・米の酒作りがちゃんとあれば、同じみの酢も出来ていただろうに。


 俺はデンプン粉で世界を取る!そこで俺の脳がとろっとろに成ったから、ポテチもお蔵入りさせた。現代で人気のジャンクフードは、所詮はがらくた食品と呼ばれていてこっちの需要にはマッチしないもの。

薄切り厚切り上等でも塊で何故食べないってか。揚げて塩・・ええ、お蔵入りですね。そのメイン味がしおっしおなこっちですから、うざいくらいに塩がしつこいって奴です。


 そんなイモ野郎の俺ですが、他に急ぎの対応を昨日はしたのですよ。この先の近い目先で必須な課題に、寸前で慌てる事が無いようにと。



「フェインが望むのなら騎士に成らないかって・・おおぅ、話を飛ばし過ぎたよ。今回の旅程のあっちこっちで色々あったんだ。それも予定外の事が多かったんだけど、その内容を王都が評価の対象に成るって話なんだ。そこは色々な齟齬が目白押しなんだけど、良くてもレマイア領の寄生貴族に叙爵でどうかと?悪ければ王国の寄生貴族にさせらせる」


「・・はぁ・・えっ?王国の寄生貴族が悪い方なのですか?」

「そうなんだよねー。王国の寄生貴族になれば、この先は何処かに赴任する可能性もあるんだよ。今はそれの調整中と聞かされたんだけど、レマイア領の寄生貴族の扱いでコノモブ男爵領の盛り返しなら気楽じゃない。その事案を王国の寄生貴族として受けおうと、ある程度の目処が突いたら他もお願いされそうでしょ?そんな板挟み中なのさ。それが騎士の話のどの辺に関わるってのは、貴族は設けなければ成らない騎士の制度があるの。コノモブ男爵領に騎士団があるにはあるけど、全くの知己も無い人達は扱いがねえ・・面倒を増やすだけなんだ」


「・・はぁ・・コノモブ領へ赴任の形なのでしょうか?」


「それは今の所考えには無いかな。俺の回りで揃えないといけないのは、制度に沿った護衛騎士の数名だから。そこは最低人数でも5名の確保は必須だ。それで騎士達への就労費用が払われるからね。それもレマイア領からか、王国のどちらかって感じに調整中。まあ、護衛騎士なのでコノモブ領への視察を行えば、それの同行はあるかもだけど。あそこまでは半日も掛からずに行けるから、そんなに拘束される期日は出ないと思うよ」

「私が旦那様にフェインを推薦しました」


 ええ、俺がサナーに相談した所でのお薦めが、目下のフェインその人である。そんな彼女以外にも数人の候補者がいるから、まずは手近に同居な彼女に話たのだよ。

その相談内容が護衛騎士の途用制度なのだが、貴族の傍使え騎士は最低でも5名を確保しなくては成らない。そこに俺の要望を幾つか折り込めるなら、気疲れしない者と家族を同時に保護出来る人。

護衛対象に女性が含まれるから、それなら同性を選びたいだろう。それの矛先に、領公館の女性騎士隊が標的になるのは必然ですよ。


「話を聞いた時に、私もそれは良いと思ったわ」


 このメイサリスの意見は、普段のフェインの行動も慮っている。彼女が普段の鍛錬を怠る事がなく、むしろ嬉々として取り組んでいるからだ。それに使用人の労務はどうかと言えば、その範囲は就労の域に収まっていると見える。

さらに取り急ぎの寿退社に嫌悪しているのだから、就労場所の上の立場の俺は働き甲斐の場所の斡旋だな。俺の都合とか言わない!


 そんなこの場で良く解らない事象が起きた、俺が渡した保護付与付きのネックレスを外させられたり着装させられたり・・確かにこのネックレスの付与を変更するからと言ったが、彼女自身でオンオフ・・脱着すると思うじゃん。そこに男の義務があるとは知らなかった・・。

それよりこの付与をどう変更したかというと、現状が<強化X毒>と説明してあって、実際は<毒X結界>・・そこは説明せずに<結界?X結界>に変更した。難しい話だから説明しにくいけど、この毒って奴は瞬時に本人の意図を無視して反応する奴だ。

一瞬で完璧って程のものじゃないけど、反応域に対象が入れば発動する感じかな。この陣を結界に組めれば良かったんだけど、<結界X2?>はネックレスの容量オーバーに成った。


 こっちじゃ俺の定番に成りつつある、トライ&エラーが待っていたのだよ。最終的に出来た付与陣がこれ!<結界?X結界>・・1つだけは即座に反応出来る。その後のワンテンポ遅れで次が反応ってとこだ。

これで我慢をしておくれ、強化って付与ならただ堅いだけで受ける衝撃は強さに比例しちゃうが、結界の衝撃吸収はなんと1割にまで減衰している。そう、体感じゃなくて勝手に遣られてます。俺の知らない何かで。


「今日はこれで終りですか?旦那様ー」


 うんうん、今日もフーリアは頑張ったねー。ええ、そんなに作り過ぎても困りごとが増えますから、今日のデンプン粉作りは終わりです。てか、妄想とフェインの回想に励んでたら、ジャガイモのデンプン粉作りが終ってたわ。



  ◆◆◆



「この度は多大なる迷惑をお掛けした事を心より謝罪致します」


 そう来たかって感じだけど、俺の目の前で頭を垂れてるのは商業ギルドのヒイキシーだ。因みにその脇には、開発部門主任のサグッツーモリが嫌そうな顔のまま同じ姿勢でいた。そんなに嫌ならここに来るな!声には出さないが俺は間違ってないよね?だいたいこの2人は何の(しがらみ)から来たのだろう?ほんと良く解らんが細かい事はいいか。


「我々の商業ギルドは当初の起こりに速やかに行動し、領公館にも何度か足を運ばせて頂きました。セブレス様へのご面会の了承が領公館から頂けましたので本日は取るものも取らず馳せ参じました」


 うん、不要な輩をしっかり連れて来てるけどな。謝罪かー、何の駆け引きも無しでいきなり謝罪品を渡されたからその誠意も伝わったさ。

ちょちょっと旅程に行ったらつまらない行いを見させられて、ふざけんな!って怒ったらお金が貰えた・・俺ってクレーマーの資質があるんだろうか?旅程の費用は領公館から貰ってるから、ボウズ丸儲けって奴じゃねえか。神官しか居ないけど。


 だが気にせず貰うのが俺のモットーだし、月一の金貨1枚を5年間提案に即座にサインをした。これの合計が全部で金貨60枚になる、それが嫌なら一括で金貨50枚・・突き所が嫌らしいと思うよ。元手ナッシングだからそれでいい。

この話に俺との交渉が無いのだから、領公館ではこれを引き出すのに何度か話合いが持たれたのだろう。俺が旅程で通った3領の商業ギルドの奴等は、グレーな奴等ばっかりだったからな。口先だけでお金を稼ぐ奴等なら、それ位じゃないと務まらないのかも知れないが。


「私共は大変な恩義を感じております。マグサヤ子爵領ではギルド職員の数人が拘束されましたので、その対応で窮地の目に合っています。そのような事かミグサ男爵領やコノモブ男爵領でも起きてしまえば、各領で一時でも閉鎖を考えないといけませんでした」


「マグサヤ子爵領に起きた事案は特殊と言えるでしょう。平時の職務責任の不備であれば、それ等の対策や増援での復調も望めそうでしたから。そこは人の成す事です、穏当を与える事も視野に入れています。その事で商業ギルドの評価が揺るぐ事はありません」

「有難う御座います。お陰様で下地が作れ次第になりますが、順次に彼等を導いていくつもりです」


 うんうん、投げといてなんだけど受け取る人が居て良かったよ。あっちもこっちもポンポンと人が破裂してたら、経済を回して行く者達がいなくなるからね。直ぐに道を踏み外す怪しい商人達は、ここぞと抜き目を抜きたがるもの。俺の他力本願は、知らない所で無難に動いて欲しい。特に何もせずで!


時期多忙を極めています今、暫くは週一の投稿が続きそうです。宜しくお願い致します。

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