コノモブ領 領外遠征の突発問題(中)
本日の投稿分となります、宜しくお願い致します。
※コノモブ領商業ギルド 滞在中
いつも以上に猛々しく・・気を持ち戸を蹴破るイメージながら、俺はこそっと受付へと向かう。もうそろそろの就業間際に何しに来たって感じで見られた所で、上着で隠しているメダルを見せながら威嚇し、物販商品登録部門食品課らしき物は無いかと聞いて見た。その辺は領それぞれで名称が違っているらしいが、それの内容に近い所に案内をして貰った。メダルの効果は結構合ったらしい。それでも商業ギルドであるから、彼等の職場に貴族位を大きく影響させるには又別な事が必要だが。
それらしい部署のトップらしき物が、ふてぶてしい態度で俺の対応に出て来る。それは態度以外もそれを表しているので、俺以外のこちらの面々も良い雰囲気に成らなかった。そして双方の自己紹介もいきなり省いて来たそいつは、横柄を翳した言葉を口にする。
「・・それでどの様な事でおい出でなのかな」
ここの受付の者がメダル確認からそれらしい情報を伝えたが、俺の年若い見た目と冒険者の装い・・同伴者もそんな感じなものだから訝しいと考えての態度だろう。俺もそれに付き合ってる暇は無いので、早速に用件を・・それの品物を見せながら問いたい事を聞く。
「・・こちらを市場の方で購入した」
「・・それは・・赤麦ですか。その品物に不具合があってもこちらで対応するのは場違いになる」
「・・赤麦・・」
「ええ。以前より値はこなれ求めやすく成っておる。それの調理された物を口にした事は無いが、私は小麦パンの方がす」
「何を言っているんだお前は!これは王国が穀物として認めているただの米だ。お前達の仕出かした事は王国への反逆だ。ここの最高責任者かギルト長を今すぐ呼んで来い。スーリェス公爵家やメンドセイ侯爵家から、使者としてマグサヤ領に向かっているレマイア伯爵の直子であるセブレス・レマイアが呼んでいると。米を麦として容認していた商業ギルドがただで済まされると思うな」
「・・まっ、ままっお待ち下さい!まっ、そそう勘違いか何か」
「言い訳は不要だ!お前が口にした麦の扱いに何の間違いがある。いいからとっとと連れて来い!もたもたしてると、その首がいつ落ちるか解らないぞ。我慢てのは出来なく成るから使われる言葉だ」
うん、いつもそれ位で動けって思わせる早さで飛び出たな。・・お前、扉締めろや。
「・・それは米だったのですか。それだと値段が法外だと今気ずきました」
「あーそれで若様は頭に来たんだね。それが米なら小麦程に美味しくするのは大変だわ」
「味はそれなりに出来るけど、普通の米とは違って栄養は高いよ。米食の文化に慣れた人は、健康を考えて食べたりもするんだよね。それでもアホな勇者が、これで赤飯が食えるって遣らかしたんだ。モチ米じゃないよ馬鹿勇者」
コウーテスとサナーは、俺の憤りを勝手に勘違いして納得してるけど、ここのトップが来たら一緒に説明するから今は放置だな・・あーギルドの奴等が戻って来る前に、雷鉄のリーダーのカマセィが到着しちゃったか。それなら今の状況をそこそこ話して置きましょうかね。
「リーダーご足労願って悪いね」
「いえいえ、これは仕事ですので気にしないでくだせい。それで今の状況を聞いても良いのですか?」
「うん、問題無いって言うか、この領が凄い問題になりつつあるんだけどね。まずは王国と各領の仕組みの話しなんだけど、領に負わせられている税の支払い方は小麦の物税が金品払いだね」
「ああ、それは聞いた事がありやす。王都周辺の領は小麦で支払をしていると」
「そうそれだね。輸送にもお金が掛かるから、王都アーベリスに近い領は小麦払いに成っている。それで王都は貧窮を防げるから、双方に利があると聞かされてる訳」
おっふぅ!扉壊すなや。あんたんとこの持ち物だけど。どんだけ礼儀知らずなの?、最低限にノックは必要だよ。最初に入って来た偉そうな奴がここのトップかな?その後ろにさっきの横柄な奴と不要な者もぞろぞと・・先頭でいきなり土下座かますとは遣るな。そんな必死に何も返せないけどな。
「・・話しは聞いたな。ここ数年も続いたこの仕出かしは、今更どうにか出来る事は無い。故意か否かを判断するのは、王都でありそれに俺は携われない。俺の優先行動は使者としての用命だからだ。過失や間違いだと弁明したいのなら、ギルド外信機を使って今回の事を直ぐに報告しろ。それはあくまでも事の経緯では無く、これまでの時系列の事実をだ。俺がここを用命で通過する前に、スーリェス公爵家やメンドセイ侯爵家の視察の者達が通過して各領に戻ったのだ。商人や商会を仕切るこのギルドが、その手の情報をしっかりと把握していれば少しは違ったかも知れないが・・まずは急いで簡略の文書をしたためて、それを外信機で王都に送れ。相手に到着確認は出来るのか?」
「・・はっはっはっー、はい確実に出来ます。まずは簡略で良いのですね?」
「ああ、何を何時から何時まて行ってしまったとそれを簡略して書き、代表者と俺・・セブレス・レマイアの連名で送る。それを送ればその後の対処の連絡が寄こされるだろう。それ様の人員が派遣されるか、確認用の書類をこちらから送るかは相手次第だからな。それを済ませたら誰かを領主の元へと送り、今回の件の報告をしろ。確実に商業ギルドが王都に報告した事を伝えるのだぞ。解ったらさっさと取り掛かれ」
時間は・・特に俺の時間は有限なんだよ。ん?ばたばたと皆が出て行ったけど、お茶出しは必要じゃない?ここで結構待たされるの確定なんだから。残された俺達は帰る訳もいかないし、その護衛者は仕事だから残留だもの。
「・・さっきの話しの続きになるけど、小麦と同じで米も重要な位置付けがされてるの。地域に寄っては小麦並みに栽培が出来るから、飢饉を未然に防ぐ為にも王国が税に組させたの。そこは小麦で撒かない出来る時は、飼料に転換が可能だからね。米も現状はほぼ飼料として扱われ続けているけど、その飼料も大層な量が必要だから今はよしとされているし」
はいはい、喉を潤す飲み物と小腹を埋める物・・自前で出したよ。責任者出てこい!帰りが遅くなるからこっちくんな!どっちだとか突っ込まないで。
「この領の問題は、これが赤麦と呼ばれて数年も売り続けられてたの。生産されたのは米で間違い無いから、物納税の扱いがあるこれの税金分を支払う義務がある。市販な形で領に出回ったのは、小麦相場にそれ程差の無い赤麦としてだ。その赤麦と呼ばれたこれは、記録状は無い物として扱いも記録されないの。だって売り場では米として認められてないから」
「それでもそれが売られれば、この領の税収になりますぜ。納税対象じゃないですか」
「それで合ってる。正し王国への支払い義務の税金は、生産量の多い小麦か米として決められている。それらを加工して物販したり、多様な販促で得られる税金は領の税収になるんだ。申告している低価格の米が、小麦並みの税収を生むんだよ。そしてその税収は王国への納付義務はないからさ」
「・・だっ、脱税なんですか?」
「何をどうしたとか、誰がどうとかを突き止める必要は無いよ。今、商業ギルドが王都本部に連絡を入れるから、そんな諸々の対応は全部そっちに任せる。俺にそんな時間は無いからね」
そうですよリーダー、俺のパーティじゃないけど。リーダーは其れ也にこの領を心配しているみたいだけど、それがどう転ぶのかの判断などは持ち合わせていない。この領の者達の主張をどう受け取るのかも担当に成った者次第で、事をどこまで言及するのかも同じだ。そこに何処までの面倒を被るかが含まれるから、自分の評価を優先する者なら追及は厳しく成るだろう。面倒を嫌う者なら出される書類を精査し、見込めなかった増収を優先するかも知れない。その辺を考えるとこの領を潰す選択はかなり低い?潰せばこの領から集められる金品を、次の者達に支援として使わなけれはならない。ならば現状の人手を維持しつつ大きな借金をここに抱えさせ、じわじわと悪劣に回収と考えそうだ。一気に取り上げると民衆に大きな被害を及ばすから、それの監視人も派遣するのかな?余剰で優秀な人員が居れば良いけど。
「この領を存続させたまま、領主替えが妥当に思えますよ」
「・・領主替えで済まされるのですか?」
「その辺は領主が言いなりに成っていたのか、一緒に徒党を組んでいたかで排除される者達が変わりますが、残った新人ばかりでは用を足しません。ある程度立て直してから、残った人達は精査し直しでも良い訳です。あくまでも領主が意図して行っていたらが前提に成りますが、その一族は隠匿では済まないでしょうが。正しく導ける者を上に据えてその手足に成る臣下を配置する、そこへ併用して監視官も配置されます。そのまま順当に年月を過ごせれば、滞らした分の税金を返済して行けるでしょう」
「・・この領の財で一気に払い込むのは無理なんでやすか?」
「それは散財を冒す事もせずに溜め込んでいた、そんな実態が残って居たら可能かも知れません。思い描いた構図を指示していたのなら、それに携わった者達にも其れ也の報酬を与えていた筈です。自身の回りの経済には投資してるでしょうから、元本を上回っての資金調達は難しかったと思います。見たからにこの領は下降に向かっていると判断しました。領全体の経済を回さなければ、領外から外貨の獲得がされませんから」
売る物が豊富にあれば代替え商品で富を増やすなどは考えない、大きなリスクを背負うより民衆をこき使って稼ぐ方が良いに決まっている。そんな経緯は何処の領でも持っているから、高価な物販に出来る作物を栽培したいと策を嵩じている。ただしそれを封じられている現状がある、高価な物を食べなくても低価格な食物が手に入れば?貧民にも手に入る食物が目の前に並べられたら、明日を生きる為にそれを手にするだろう。
そんな物販品を領内に入らない様にして、高価格品で民に無理強いすれば、生き抜くために民が選ぶ道は流民生活になる。だがその手段の流民は許されない、そこに多数な流民が発生でもすればその領が厳しく罰せられる。マジ?なの的な監督不行き届きでのお叱り罰だ。そこは職務で首が飛び物理でも飛ぶかも知れない。飢饉に忌避した領が、必死の対策を考えたって最近に合ったでしょ?そうやって民を考えて頑張れば、そこはちゃんと評価もされる。近隣の領が援助出来るのなら、そこは強いられるけど。近隣じゃない俺の所に来たのはおかしくもあるが、神仕事のちょっとした次いでがあんな感じになったのかな?そこでしっかり料理の復旧はされたし。俺も損になってない。
ここの領のこれからは、ここの者達しか遣り直せないから丸投げしか出来ないしな。生産数と引き取り価格に販売価格も管理するとなれば、農産従事者の管理も入って来る・・我が領の生産者なんてそんな感じだから、隠れ公務員と呼べるかも知れない。老後の面倒もそこそこ見ているのと、少しずつでも改善を進めていくつもりだ。うん、主に応援担当として働くよ。ガンバレ
次回の投稿予定は11月27日を目指します。
今日の検査結果は回復の兆し?だと思いたい。





