勇者が残念過ぎて、納得出来ない
急に涼しくなった今日この頃ですが、迷走中のネタが冷え込んでいてつらいです。
本日の投稿分はこちらに成りますが、今後も宜しくお願い致します。
※2021年9月27日 加筆修正致しました。宜しくお願い致します。
※レマイア領中央領公館滞在中
先程のマッデローズ嬢の琴線に触れた質問は、普段の俺が気にしない場所であり外に位置されているが。
「調理人ですか?私が思う者は、レシピを的確に多人数に調理させる者でしようね」
「料理長の様な立場の者か?」
「場での立ち位置はそうかも知れません。目下の材料から料理に使える物を選び、調整の指示や監督をします」
「料理人との違いが解らないのだが」
「求める側からの違いが出ます。有る物から至高を求める料理人と、多様なお客様に格差の出ない料理を提供する場所。物の品質の上限に拘れば、出せる料理が減る事もあります」
「ならば今回の料理には品質に拘った訳ではないと」
「はい。品質の上限を求めていては、間に合う物も間に合わず手がつけられません。これが上限だと思うのは、その場の自己満足の域を出ないでしょう。お出しした物が真価を発揮させるのは、何に適しているのかの見極めと優れた道具が良い仕事をしてくれます」
「料理人の腕も重要ではないだろうか」
「下働き程度では料理人とは呼べませんが、下拵えと煮番に味付け担当など別個な用途の者を使いました。その出来具合は料理長が確認しましたが、出汁の量から煮込み時間や焼き時間などは、その前の精査から分業させています。同じ料理に味の違いは出さない、それが調理といいますか」
「・・そう言う状況があったりするのだろうか?」
「・・王城の立食パーティでは常にあったな」
「そうなのですか?レマイア伯爵」
「ええ、我等の様な者は貴族の顔繋ぎにテーブルの移動も多く、その場繋ぎにそこで料理を食べますからな。同じ物を食べれば間違いないと思っていたら、意外な物を口にしてしまう事もあるのですよ」
「ええ、そうでしたね。そんな具合が悪そうな貴方に出会った時が、私達の最初の出会いでした」
ええーっ、家の両親の馴れ初めが最悪の出会いだった件。
「ああ、料理人の手が足りず、粗末な料理を出して済まないと詫びられたな」
・・この話しの凄い所は、行き詰った領地運営の巻き開始が測れる程の見舞金が出た事だ。
俺もその料理を食べたくなった、万全の体調で臨めば何とかなりそうでしょ?お金が欲しいわけじゃ・・欲しい。
「聞いてばかりで申し訳ないが、レシピとして載っているカレーを知っておるか?」
あー俺の金が飛んで消えて行く・・いや、貰ってないけどな。カレーか・・未完成レシピの筆頭だな。確かに書かれていたのは知ってるし、一度作ってみた事もある。未完成と表記されていたのは、記載内容の内訳にターメリックやウコンが見つかっていなかったからだ。黄金色で無ければカレーじゃない!って勇者が納得しなかったんだよね。
まさに勇者!その見識が自分勝手過ぎる。ほんとKY極まってるな。グリーンカレーを知らなかったのか?ヒデキ感激カレーも忘れてるぞ。
「はい。再現もしてみました」
「本当か?こちらでも作らせた事があったが、勇者が語っているソウルフードの意味が理解出来なかった。レシピの再現で何か解った事は無かったか?」
「解った事ですか・・勇者が語ったとされる言葉のままでしたら、我が家のカレーでは無い!それに納得しました。」
「・・我が家のカレーか・・」
「はい。それで・・カレーでは有りませんが我が家の料理をお持ちしましょうか?」
「・・頼んで構わないだろうか」
受けましょう、我が家の・・カレーと言えば、週末の冷蔵庫の整理に何でも突っ込む処分料理じゃねえか。冷蔵庫の余り物を片付けるカレー・・勇者のソウルがちんけ過ぎて悲しい。
「・・これは・・」
「はい。そちらが今日の我が家の料理です。ぶどうソースで煮込んだ煮込みスープです。カレーは勇者が残したレシピに有りましたが、使われた具材は多様な具材の端切れを入れます。トロトロに煮込む調理ですから、煮崩れの処理も不要で大きさもまちまちでした。ただ、未発見の香辛料のせいで未完成だと」
「・・こちらでは、ぶとうソースが我が家の料理なのか」
「違います。本日の料理の選別に漏れた、不揃いのぶどうを料理に仕立てました。我が家の料理はいつも食べる料理を定義しません。大切な食材を無駄なく頂く事が、農耕の者達への感謝だと思っています。その感謝を知らずに生に感謝は烏滸がましいと思っています」
そういう事解かれや勇者、この遠回しの嫌味が通じて欲しい。冷蔵庫の整理にカレーを食べるのは良くある話しだったし、特別だと勇者の母親が諭していたとか・・それなら母親は大勇者だけどな!
しかし・・勇者は自分が発っする言葉の重さを軽く見過ぎだよ。
その尻を蹴り飛ばしたい、いい感じの場所で虚を突いてガンっと。
妄想としては(通常がいつでも悪天候な魔大陸でも、豪雨続きのこの数日を絶好の奇襲に使う事にした勇者パーテイ。数多の雷光や紫電降り注ぐ中で強兵とも思わせる雑兵を悉く排除し、勇者パーティは目的地の魔王城に突入した。
魔族の部隊リーダーを屠り、魔王四天王を再起不能に追い込む。そして魔王城の玉座に持して待つ魔王の前に辿り着いた。
勇者パーティの先陣で勇者が雄叫びの様に声を上げ「我が勇者也り、全ての邪悪を切ッがっごう!?
くっだらない啖呵の途中で止める俺、そう背後から尻を蹴り上げたのだ。たまたま・・たまたまその蹴りが前のタマに届いたのは偶然だが。
前のめりの姿勢で悶絶中の勇者の前にまわり、勇者の顔に往復ビンタを4回・・そこに背後から「何者だ貴様ー」魔王が気勢を発っしなから襲い掛かってきたが、振り向き様に発倒す!
悲鳴らしき効果音が徐々に小さくなって魔王が部屋の壁にめり込むと、「・・こんな事でぇぇ」そのまま塵と成って消えて行った・・勇者無双完)どう?
おっと、これ位に勇者に怒っている。
「・・そうか。・・そなたが作ったカレーは食べる事が出来るのだろうか?」
俺の妄想は完全に無視された、誰も気づいたりしないから当たり前だが。むしろ神達が俺の脳内のログを見て、変な方向に誘導するかもしれない。
≪その機会が来たら頼むかもしれない≫そんなメールの内容を読んだのは寝る寸前だったが。
因みにメールを読んで貰えたかな?なんて事を聞きに何故か本体も出現した。
俺のベットの上で泡風呂の湯船で、身体を洗いながら話し掛けてくる神・・風呂の使い方の再確認もついでなのだそうだ。
不要な食べ物は嗜好・・風呂もたぶん同じ嗜好だな。見えてはいけないピーな部分は再現されていないもの。人体の摂理なんて神にある訳ないじゃん。いやあった・・オッパイをバーンとババーンと作って見せてくれたけど、そういう事じゃないから。何なの、伸びる風船か!
◆
カレー作りを了承した俺は危険な境地に落ちる所だった、それは寝かせたカレーは美味しさを増すっていうキーワードが脳裏に浮かんだからだ。それは古いネタ的な言い訳だとも思い出す、腐りかけの物に陥る怪しい罠だ。
そうそう、某有名なお持ち帰り弁当屋がカレー鍋を洗わなかったり、揚げ油を変えず使い続けてさ。弁当をそこで買うたびに皆でお腹を壊した、こんな大型チェーン店は存続させていけない。2度とかわないけど。
中の従業員は派遣の人だった・・知り合いです。そいつがこの店は止めろと忠告して来た。ゴキが結構ダイブしてたらしい。面倒な掃除は賃金に合わないと・・料理を作るのは許されるのかときいたら、言い訳はレンジに任せるらしい・・レンチンですか。
カレーの作り置きの何が言いたいか・・作り置きは保存の悪いこっちでは覿面で痛い思いをするので止めました。領公館に買い置きされた新品の鍋釜を持ち帰ったので、明日の準備の為に底の切断をしておいた。中蓋作りは明日に行う、この夕方にカンカンと煩くしたらとっても不味いからな。
我が家から駆り出した使用人不足を補う為に、お門違いな護衛班に<エスセス>を配置している。その彼女に勇者の話しを聞いてみたが、興味が全く湧かなかったので知らなかった。勇者とは何なのか?その始まりに目眩いを覚え、魔王の事に話題転換をした。以下略だったよ。
「・・カレー、名前通りに辛そうね」
「加減は出来るけど、ある程度の辛みがないと味が曖昧に成るんだよね」
明日に作る事に成ったカレーに興味を抱いたメイサリスに、その何たるかの説明をする。どこに起源があるとか知らないので、使われる材料の結果で想像するしかないが、メインが香辛料なので安易な想像でもそれ程離れはしない筈だ。見本らしき物・・
「・・それは?ぶどうソースの煮込みスープかしら?」
「そうだね。ぶどうソースは香りも味も濃い料理だから。これは肉や根菜類も端切れや余り物で作った奴で、ぶどうのソースが主役なんだ。それと似た様な物がカレー料理で、メインは香辛料でその味を楽しむ感じかな。勇者の残したレシピには、香辛料をふんだんに使った料理であると。それも辛みが多いから味覚の分別も厳しいんだよ」
「・・そうなんだ」
「どの位に辛いのかなんて比べても、誰も喜ばないと思うけどね」
「でも明日はそれを作るのよね?」
「うん、作るけど味見は最後にして貰う。何を食べても辛いと思われては、こちらの趣旨から外れるから。それに、貴族の料理からは逸脱した物だもの。真面目な顔でお披露目されたら、後で出所を追及されても困るし。ミンチ肉や端切れ料理は、貴族には禁忌扱いだからね」
「路地裏やスラムに通う貴族が出ても困るわね」
「流民の炊き出しを奪う貴族とか洒落にならないからね」
「そこまで酷い料理なのですか?」
俺とメイサリスの会話を静かに聞いていたサナーが、その訝しげな内容を感じて口を挟む。まあそんな内容のレシピに違いない、香辛料は豊富に使うが具材は余り物。端切れや残り物を特に強調して突っ込ませた勇者・・まさに自己中丸出しの勇者である。
寒村に喜ばれそうなレシピに成りそうで成らないのは、香辛料もバカに出来ないくらいにそこそこ高い。だがこのレシピを広めるつもりは無かったらしく、この料理は未完成だと締めくくられている。完成されても広まったりしないが。
香辛料ではないがパプリカを使えば、黄金色は再現出来るかも知れない。あの色鮮やかなパプリカ・・まこと怪しげな話しに、韓国限定で生産が可能だったとか聞いた覚えがある。そんなパプリカだけじゃなく、虐げられている日本は自由に野菜が作れなかったらしい。
最近に良く見かけた色々な野菜は、てっきり風土的に生産が無理だと思ってたよ。それの兄弟か姉妹かはどうでも良いが、果物関係もそんな感じで政府が止めている・・らしいよ。
アメリカや中国にお金を吸い取られ過ぎだと思うもの。仕方が無いか・・憲法では第一位がアメリカ第二位が中国第三位がイギリス・・その順に属国として従うと書かれてたよね?戦争の謝罪金は何時頃払い終わるのだろう・・。
次回の投稿予定は9月7日を目指します。





