遣らかしながら稼いでいる?
この暑い頃、皆様は健勝で過ごされているのでしょうか?こちらは食欲は減っていませんが、食べても太らない・・恨まれそうな日々を過ごしている今日この頃です。
今回は夏の話題っぽい嘘くさい話しです。異世界の融通が利きにくので・・投稿します。
※2022年7月1日 加筆修正致しました。宜しくお願い致します。
※レマイア領中央領公館
「ふぅ・・」
まあ?色々とあるもんだ。領公館は昼食タイムを終えているが、そこの家族及び就業者にお裾分けを配った。それはお土産等になぞられない試食的に毒見かしら?我が家で作った川魚の干物達でも、そこそこ美味しい奴等を抜擢厳選?した訳ですよ。干乾びてるけど。料理しちゃえばミイラに見えないし!
それは料理した焼き物と煮込みスープだが、この領の自家製になれば輸入品に掛かっている経費を削減出来る的な感じ?そんな縁の商会の者達には、この領で不足している他の物を仕入れて貰えば良いからだ。
現状の財政的に慢性不足食品も多数あるので、ならば努力家の商会的には困りはない。むしろ喜ぶだろう、単価の安い万民用の食品よりも、単価の高い嗜好品は利益も大きいと聞いているからな。その手の物はもっぱら王都へと齎されている・・貧乏領では買いきれないからだ。ここで買える量が増えても、比例する程安くは手に入らないが。
今回の川に改修工事が必要に成ったのは、川が明らかに増水していると調査の結果が出たからだ。この辺の季節の関係で台風や嵐なんて無いのに・・便秘?いやいや溢れてる訳じゃないから汚泥の沈殿で水嵩上がりではなかろうか?
河岸で見た目に危なそうな場所の底をさらう、言うのは簡単だけど遣るのは大変だよ。そこは支流を作って対処するしかないからな。だからついでに養殖場の生け簀を作る事にする、泥さらいが終って戻す時に生け簀として残す訳だ。そこで併用して近くに作業場も隣接して貰う。支流を細くしつつ水路の呼び込みは継続だからな。
川の工事はこっちで何とかするから、その回りの建物等は任せたて良いよね。そうやって投げる、この工事は半年位て形になるだろう。この概要は後程、叩き台を作ってプレゼンするのは仕方ないから。養殖に必要な魚の産めや増やせ職人も、これから確保しないとならないが。
「・・セブレス、1つ頼み事が増えてしまった」
うわー・・いつも以上に無口だったお父様は、何かの問題を抱えて来たらしい。俺を抱えるのは重いけど。お姫様抱っこは年齢的に無理だよ。
「海鮮商会の代表の訪問があった。そこで相談と依頼が・・・」
あはは・・笑えない!笑えないよー。苦笑いしてるけど。なんちゃって的な良くある話しだ、昨晩に飲み屋で商会の護衛・・契約で雇っている冒険者?その者達と領の従卒がそこで揉めたらしい。
護衛の冒険者達は非番になった夜だから、いつも通りに飲み屋へ・・仕事が終わった従卒も又、ストレス解消とばかりに飲み屋に行ったと。だが何故揉めた?その発端は些細な事だったが、いつしか大火の如く燃え盛ったんだと。うん、それが警邏係から調書として上がる程に。
互いに引き摺らなければ終わった話しだったが、冒険者達は収まらずに雇い主に鬱憤を訴えた。義憤じゃね?その話しを聞かされたお父様は、本日に就労していた従卒にその確認をしたと。そこでの話しから、その者も納得していた私情を覆しやがった。
その矢面に立った俺・・意味解らん。ただまあ現実的な話しでしか遣り合えない訳で、意識改革や長期の変革なんて物で戦えたりはしないさ。そこに有るのは己の武威であり、競うのはそこに宿った闘志に依存する事なんだし。
今一度言うが、それに俺関係ないじゃん。その揉め事の最後に残った遺恨が・・魔獣対策訓練の在り方?いやいや可笑しいよねそれ?まだ本当に推し進めて行くか決まってないあれだよ。こんなんで如何なものか?そんな程度のプレゼンだったあれなんだから。そんな大層なものじゃなかったよーと思うんだけど。
その冒険者達の言い分が、近接戦に持ち込むのは不味い魔獣に、力任せの近接戦闘訓練・・現状を乖離した訓練でしかないと。その冒険者パーティは護衛で各地を移動しているが、メンバーに魔法士を揃えて万全にしているのだと。だから何?そっちはそっちで勝手に妄想して欲しいのだが。
「その冒険者達にこの訓練は乖離してないと教えるわけだ。セブレスからの貴意を預かりたいと。その謝礼が午後の物品の買い付け価格を7掛けにするそうだ」
あ~ん、これ詰んでるね?受けるだけで謝礼が・・逃げられん。しかもこの話し、その元凶は俺への妬みだった。そいつらは飲み屋でそこそこの情報共有していて、知らなくても良い所まで知ってしまった。まずこの領主の3男が師側に立って・・ハゲじゃないけど七光?1段階だよな?ハゲてないし!
更に冒険者ランクがDランクと来た、それもう段飛ばしで登ったか?止めは準騎士に抜擢されたばかりだと。その経歴は公開されていても、その仔細は秘匿されているのだが。それなら不要な不信感を煽ったか。従卒は仕事帰りと証言している・・仕事中の野次馬見学を自供してるじゃねえか。そんなの追及しないけど。
俺や野盗戦に参加した従卒兵は夜の慰安会に参加をして飲んでいたから、それに参加出来なかった新参者なのだろう。彼等は告示された内容を肴に飲み屋へ走ったに違いない。憂さ晴らしが出来る娼館が営業していれば、そいつがありもしない英雄譜の主人公になっていたかもな。
今回のこれは貴意と呼べるのかは別にしても、手合わせするだけのモノである。勝算を問わないのであれば、これの問題視も不要だしな。
「セブレス、余計な手間を掛けさせてすまない」
「セブレス、彼等に身の程を弁えさせるのです。その心身に刻んであげなさい」
「あっはっ・・はい。お母様へご覧に入れましょう。アトレア兄様も気になさいませんように。準騎士を拝命しました身ですから、名に恥じない働きをしてみせます」
なんて事を言ってしまった俺は、自分でハードルを限界まで上げた訳だ。相手の冒険者はCランクパーティらしい。魔法使いが所属していてもそれは気にならないが、冒険者特有の相手の軽装備が大いに困ったりする。ヘタな攻撃で致命傷を与える訳にもいかないからだ・・。
今日の午後の予定に合った、噂の海鮮商会の者達が待っている場所へと移動してます。うちの新奥様と。
「ホォアチャー!!」
「・・よそ見せずに進みましょう」
あっさりとサナーにスルーされ背中を押されている、そんな俺達の前を歩く領公館の担当者達は空気を読んで振り向かない。
俺にしてみれは、燃えよドラゴンの話しがしたい訳じゃない。何かこっちじゃ居そうだし・・それより死亡遊戯や・・敢て例えるならケンシロウではないだろうか?お前は既に・・このフレーズは禁句だがな。お前も既に・・なんてどっちも死にそうだからだ。
後はサナーだが・・ちょっと不機嫌かもしれない。オヤツのラインナップに入れようと、アメリカンドック的なニセな奴に挑戦したが、食べてみたら軽食以上の食べ物に成った。オヤツ的な甘味に誤魔化そうと、衣にナッツを混ぜて炒ったけど主食の域を出なかったんだよ。オヤツはどうした?そんな目で見られた。挟まってるか衣を被るかの違いだけで、これって主食のバーガーの類友だったわ。
さてさて、海鮮商会とは何の交渉するかは、今回は発生しない。買える物が限られているだけでなく、俺の[アイテム②]に、どれだけ入れられるかに掛かっているからだ。ただこの領が破産しないようにと遠慮しなければ・・残り物はそれ程ないけど。予算的に問題の無い程度に購入するよ。
「ん?あれは・・」
「・・あちらの者達は、ここから商会本部の途中にある漁村の者達で、彼等は貝等の養殖事業を行っているのですよ。今回はこちらの領に付き添いとして同伴しております。彼等の養殖事業を軌道に乗せたい様ですが、四囲の相場はかなり厳しいですから。流通に乗せるにしても割りに合わないでしょうね」
貝か・・貝ねえ。そして俺はここで運命の出会いをする、それは生牡蠣と生ムール貝にだ。勿論それらを全て買い取った訳だが、この後には領で物販として扱う契約をして貰う。よしよし・・遠浅な海岸じゃなさそうだな。深さは其れ也にありそうだが、囲いを作れば生け簀に出来るかもな?魔物避けは必須だろうけど。ばかデカいハマグリに食べられた奴がいたりして?そんな魔物がいるかも知らないけど。
「・・ええっと、どっちも干物にして収めるのですか?今までも干物にして自分達の飢えをしのでいましたから、その加工は得意ではありますけど・・」
そうかそうか、ちゃんと干さねえとお前らを干すからな。彼等によくよく聞くと、生貝以外はどこへ持ち込んでも捨て値で扱われていたらしい。俺が拾う神になった訳だが問題ない、彼等の生産量も領の財政を逼迫する程でも無いからだ。
急ぎで帰って干し牡蠣を作らなきゃ・・その次に煮酒けで戻さなきゃだから直ぐに食べれないか。カキフライなら直ぐにいけるか?生との運命?なまいってんじゃねえよ。保存が無理なのさ。
こっちで佃煮を作ったら売れるのだろうか?腹の足しには成らなそうだけど。初めての出会い・・そんな妄想が湧くものさ、直ぐに慣れたりマンネリなるのだよ。俺語録!
領公館の担当者達は、報告やら何やらで公館に戻る事になった。海鮮商会の方々は代表を除いて、物販品が領公館に収められ様に手配を確認に行く。俺も引き取れる準備は終われば、まとめて預かりに行く事に成る。その引き取りの前に遣る事があったりするんだが・・
「本日は誠に有意義な日と成りましたです。これで憂いも無くなりましたので、明日の買い物も存分に楽しめます」
「・・仕入れですか?帰り路の荷の」
「いえいえ、これでも海鮮商の看板を汚す様な事は致しません。私共はあくまでも海鮮の取引業者ですから。それでも全ての食事が海鮮ではありませんから、こちらに同行の者達も、幾日分の農産品は買い求めに来ております。中には身内に頼まれた者もいるとか・・この領の物品は中々評判が宜しいのですよ。私もその辺を目当てに買い物をいたしますが、中でもお気に入りは彼の栗ですね」
「・・栗ですか?あのイガイガに覆われている栗ですか?」
「はい、そのイガイガの付いている栗です。あれをじっくりと煮込んだ物を、間食の時に頂くのが大変喜ばしいのです」
「あー確かに。現物を確認していませんでしたが、その栗でしたら芋栗キントンにする事で良い甘味になりまか」
「キントン?」
ここまで空気と化していたサナーが、甘味で話題の金団で目を開き覚醒した。やらかしたか俺・・結局、芋栗金団のレシピを海鮮商の代表に教えるはめになった。そうとなればこの芋クリも、商業ギルドに登録しなければならない。俺の小遣いとして稼ぐ為に!
いや嘘です。だって芋と栗を使った甘味だよ。よほどの道楽者が回りの女性陣くらいしか興味を引くとは思われない。つまりレシピ使用料に期待は掛けられないわけさ。これも神達への貢ぎものかな。お安くてお供えっぽい。日持ちは難しいけど。砂糖が多目なら少しは長持ちするかも?日保ちしないのでしたら、私が犠牲に・・お腹に直行するやつだな。





