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1-14 転生した少年は初めての戦闘をする

初めての戦闘シーンです。


「きゅいっ」


 可愛らしい掛け声とともに、ホーンラビットが再び突進してくる。

 だが、そのスピードは可愛らしくない。

 斜め後ろに回避行動をとる。


「はっ」


 突進が終わった後の隙を突き、反撃でナイフを振るう。

 念のためにと祖父に持たされていた。

 基本的に使う場面はないと言われていたのに、まさか使うことになるとは・・・・・・


(ひょいっ)


 だが、そのナイフが当たることはなかった。

 隙を突いたはずなのに、ホーンラビットはあっさりと回避される。

 優れた脚力のおかげだろうか。


「もっとギリギリの状況で反撃するしかないか」


 先程の状況からそう結論づける。

 筋トレなどの訓練をしているおかげで思ったより動けている。

 だが、ナイフなどの武器を使った訓練はしていないので、こちらから攻撃するのは難しい。

 そうなると、相手の攻撃に合わせて反撃するしか手段は残されていない。


「できるのか? いや、やるしかないか」


 不安が頭をよぎるが、この状況では逃げることすらできない。

 ならば、どうにかして成功させるしかない。

 意を決して、ナイフを構える。


「きゅうっ」


 再びホーンラビットが突進してきた。

 避けられたせいか、さっきよりもスピードが上がっている。

 だが、見えない速度ではない。


(ガガッ)


 最低限の動きで突進を回避する。

 ナイフを振るい、ホーンラビットの角に沿わせる。

 こうすれば、確実にホーンラビットの額に当たるはずだ。


(ガッ)

「っ⁉」


 だが、角の真ん中辺りナイフが衝撃ではじかれる。

 角はまっすぐではなく、ときどきでこぼこしているようだった。

 そこに当たり、突進のスピードも相まってはじかれてしまったようだ。

 まずい、そう思ったが・・・・・・


(ガンッ)

「きゅうっ⁉」


 ホーンラビットの角が近くにあった岩に突き刺さる。

 先程の衝撃はホーンラビット側にもあったようで、進路を逸らされたようだ。

 しかし、岩にも突き刺さるなんて、どれだけ頑丈な角なのだろう。

 あれが刺さると考えると、恐怖で震えてしまう。


(バキッ)

「きゅっ⁉」

「あ」


 ホーンラビットが慌てていると突然乾いた音が聞こえてきた。

 思わず驚きの声が漏れ出た。


(ポロッ、カラララ)

「きゅうううううっ」


 折れた角が岩から外れ、地面を転がる。

それを見たホーンラビットの悲痛な叫びが森の中に響き渡った。







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