【リクエスト・ギャラリー】第45回 「ファル」
キャラクター名:「ファル」
作品名:『死神のポカミスで私は死んだ』
作者様名:荒川ヤスゾー様
【あらすじ】
主人公の名前は「志津野」。
ある日、寿命の為、死神に命を刈り取られるが、本当は「志津野」がターゲットだった!
ポカミスで殺されてしまった志津野は激昂する。死神はお詫びに、ただ生き返らせるのではなく「誰か好きな人と相思相愛にさせる」と提案。しかし、死神が用意した相手は女性ばかりで……。
ドタバタコメディを目指しました。ただ、ラストはゾクッとするかもしれません。
◆◆◆
目深にかぶったフードに、いかにもな出立。死んでしまったらしい主人公・詩ちゃんの前にいるのは、紛れもなく「死神」。なのですけれど……この死神さん、お茶目を通り越して、かなりの天然さんのようでして。漢字が同じだからと、別の志津野さんと間違えて詩ちゃんの命を刈ってしまったのだそう。おぅ……なんてこったい!
上司呼んでこい! 上司! ……という展開にはならないものの、うっかりさんな死神・ファルさん曰く、彼の上司の取り計らいで詩ちゃんを「生き返らせる」のと同時に、好きな相手とくっつけてくれるというオプションを乗せてくれると言うではありませんか。そうして、ちょっと試しに(かつ、やや強引に)イメージトレーニングをしてみることになったのですが……詩ちゃんが望むのは「現状維持の復活」であって、明らかに迷走している恋模様ではないのです。どこをどう頑張っても普通ではない相手のチョイスに、更に怒った詩ちゃんは、ファルさんに詰め寄ります。
ユッサユッサと揺さぶられる死神、ハラリと捲れるフード……。そうして現れた、ファルさんの素顔は……いかにもな髑髏顔ではなく、詩ちゃん的にドストライクのダンディでした。これはもう、ここに就職するっきゃない!
そうして晴れて、ファルさんの相棒になった詩ちゃんですが。最後の最後に「あれ? これはもしかして……」なオチが用意されていたりして。しっかりとコメディなのに、ちょっぴり毒気の残るラスト……その余韻は是非に、あなた自身で感じ取ってみてください。
さてさて。今回はそんな悩ましい死神・ファルさんを描いていきますよ!
1)ファルさんのポーズは詩ちゃんをメロメロにした、「口元に手をやる仕草」。
哀愁漂う、困った感じを目指します。
「年上」なダンディやレディを描く場合、皺をただ足すだけではなく、あらかじめ顔の輪郭をほんのり歪ませます。
ふっくらさせてしまうと張り感が強調されてしまうので、「枯れた感じ」を出す場合は少し絞り気味にするとそれっぽいかもです。
2)この調子で描き進めますよ。
線画はこんな感じ。
対象者リストを片手に、悩んでいる雰囲気を目指してみました。
3)色を塗ってきます。
髪にほんのり、白髪も混ぜますよ。
死神と言えば、黒装束……なのですけど、真っ黒だと地味になってしまうので、インナーは赤をチョイス。
手元のファイルは事務用品あるあるな感じに塗ってみました。
付箋の色もありふれた感じに。
4)完成なのです!
作品のポップな雰囲気を演出できるよう、ドクロちゃんチャームもトッピングしてみました。
「うぅむ……次のターゲットは神宮寺? いや……龍宮寺……?」




