第7回 人らしきものを描いてみよう(マネキン的な)
動物編を垂れ流した後は、人物編に突入しますよ。とは言え、最初に言い訳した通り、作者はどこまでも「シロート」であります。しかも、今更ながら白状しますと、ですね。……人物を描くの、メチャクチャ苦手だったりします。えぇ、どちらかと言うと、誰かに教えて欲しい側の方です。
しかし、ここまできたら引き下がれませんので(?)、それなりに「人間っぽいもの」を描く時に気を付けている事を紹介しますよ。
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1)男性と女性の違いについて
あなたの作品の主人公は男性ですか? 女性ですか?
最近はジェンダーレスの時代だなんて声も耳にしますが、体格についてはどう頑張ってもジェンダーレスにはなりません。と、言うことで……。
はい。まずはこのお2人を見比べてみてくださいね。
なんとなくですけれど、左側は「男性」、右側は「女性」っぽく見えませんか?
目尻や輪郭もそれとなく描き分けてはいますが、その程度を描き分けたところで性別までは表現できません。
ここで注目していただきたいのは、首下部分。
この「なんとなくそれっぽいかも」の差を生み出しているのは、首の太さと肩幅の違いです。
男性と女性の描き分けを意識する場合、特に首と肩幅を変えるだけでも「男性」なのか「女性」なのかをある程度伝える事ができますよ。
2)全身はこんな感じでしょうか……?
本当にざっくりですが、男性と女性の全身を描いてみましたよ。
若干女性の方は顔を小さめに描くとそれっぽいかも知れません。
また、全体的に男性の方は「太く短く」、女性の方は「細く長く」を意識しています。
3)キャラクターの雰囲気を意識してみましょう。
こちらは「男性っぽい」キャラクターの顔パーツ例です。
①少年主人公風……多分、一番生息数が多いパターンだと思われます。
割合、スタンダードなタイプに該当するかと。
②クール系美少年寄り風……目尻をキュッと上げて、クールな感じを演出。
好みでまつ毛を追加すると、中性的な印象に。
③青年主人公風……①と並んで、生息数が多めなパターンかと。
雰囲気は①とあまり変わりませんが、顎に角を作ることで、ガッシリした頼り甲斐のある感じを演出してみました。
④ポッチャリ系男子風……いわゆる「わがままボディ」タイプですね。
輪郭を丸くすることで、包容力を表現。また、顎部分に一本入れることで、タプタプ感も加えてみます。
⑤少しお年を召した紳士風……と言っても、大した違いはないんですけどね。
口元にちょっと線を入れるだけで、「年上な感じ」が出せるんではないかと。
⑥お爺ちゃん風……目頭と口元に皺を入れ、目尻をやや下げ気味にしてみました。
顔の輪郭をもっと絞って皺を増やすと、更にお爺ちゃんぽさを出せるかもです。
今度は女性バージョンの顔パーツ例です。
①少女主人公風……割合スタンダードなタイプ。今流行りの「女性勇者」でよく見る感じでしょうか。
②気が強めな令嬢風……目尻を上げて、ちょっぴり強気な雰囲気を演出。
とは言え、最近は見た目は①でも中身が腹黒系の美少女もいたりするので、目力で差別化を図りたいところ。
③おっとり気弱系……②とは逆に目尻を下げて、おっとりな雰囲気を演出。
とは言え、最近は見た目は③でも……はい、以下略。
④ポッチャリ系女子風……男性と意識するポイントは変わりません。
ふっくら膨よかな包容力を、丸い輪郭で表現します。
⑤少しお年を召した淑女風……瞼を伏し目がちにすると、憂い混じりにも、何かを企んでいるようにも見えますが。
その辺りは男性・女性ともに変わらないかと思います。
⑥お婆ちゃん風……目尻を下げ、皺を増やしただけです。
更に歳月の流れを全面的に押し出したい場合は、首元にも皺を追加してみましょう。
なんだか、ボヤッとしたページになってしまいましたが……。
やはり、「こんなキャラクターを描いてみよう」なお題がないと、イメージを絞るのが難しい気がします。
次回はリクエスト・ギャラリーを挟みつつ、髪型の描き方(特に縦ロールと三つ編みに重点を置いて)を紹介する予定です。
よろしくお願いいたします。




