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二〇〇七年 六月一八日 Ⅲ

 

 食堂にはすでに多くの生徒が入り乱れていた。


「どっか席空いている?」


 テーブル数がそれほど多くなく、一度に二〇〇人も利用したらすぐに満席になってしまう食堂は、毎日のように混雑している。

 そのため食堂を利用している生徒は自然と限られ、その多くが二、三年生たちだ。食堂を利用している生徒たちは、それぞれの座るテーブルが決まっているかのように、何の躊躇(ちゅうちょ)もなくテーブルを陣取っている。

 航大(こうだい)たちが、この食堂を初めて利用したのも二年生に進級してからだ。


「あっちの奥の方空いてるみたいよ」


 食堂をぐるっと見渡していた裕也に、咲良が隅っこの空いているテーブルを指指す。


「もうあそこでいっか?」

「うん」


 航大たちは、食堂の人の多さで乱雑している長テーブルよりも、隅のほうの小さなテーブルに座る。


「食券買ってこなくていいのか?」


 同じようにテーブルに座った誠と咲良(さくら)を見て、裕也が尋ねる。四時間目が終わったばかりで、これから昼食時であるため、券売機にはかなりの人が並んでいる。


「今は人が多いからな。少し空いてから並ぶよ」

「あっそ。先食ってていい?」

「あぁ、俺らに気使わなくていいって」


 すでにテーブルに持ってきていた弁当を広げているあたり気を使うつもりなど微塵(みじん)もないのではないか、と航大は思ってしまう。

 いや、むしろ弁当を広げて返事をそのように誘導しているのかもしれない。


「列が長くても、並ぶべきじゃない?」


 券売機の列が少なくなってから並ぶと言った誠に対して、咲良はそう提案する。


「立ってるのやじゃん! 食券買っても、できるの時間かかりそうだし……」

「そう言っても、食べる時間なくなっちゃうじゃん」


 子どものように駄々をこねる誠を、咲良が無理矢理引っ張っていく。航大は目の前に弁当を広げながら、その様子を笑いながら見ていた。


「ちょ……っ!? 俺は立ってるの嫌だって言ったろ?」

「私はお腹空いてんだから、早くご飯食べたいのよ! 列が空くまで待つって馬鹿じゃん」


 反論してくる誠の言葉を無視して、咲良は強引に手を引っ張っている。

 その二人を見て裕也は、


「あいつら、ほんと仲いいよな」


 と卵焼きを頬張りながら、小さく呟く。


「仲いいのあれ?」


 純粋に疑問に感じた希が疑わしそうに聞くが、


「あれでなんだかんだ喧嘩してないだろ? 馬が合うっつか、相性が良いんだろ。あれで付きあってないのが不思議なくらいだよ」

「あ~……、たしかに喧嘩してるのってか、言い合ってるの見たことないかも」

「だろ? どっちにもその気がないんだろうけどさ――」

「あれ、そうなの?」

「あぁ、どっちも好きな人はいないって言ってたし。今は俺たちと遊んでる方が楽しいって言ってたな」

「へぇ~、意外――っ」


 裕也から聞いた二人の話に、希は声を大きくして驚く。


「ふ~ん」


 裕也と希の会話を、航大は何とはなしに聞きながら恵が作ってくれた弁当を食べている。

 それまで裕也の言うように、誠と咲良の関係を見たことは航大もなかった。

 しかし言われてみれば、二人がよく親密そうにしている光景ばかりが思い出される。親密そう、と言うのは微笑ましい間係というよりも冗談を言い合ったり、お互いに突っつきあったりしている関係だ。


「まぁ、お互いに意識しあってないのはいいかもしんねえな」

「え、なんで?」

「今の――この間係が壊れないで済むから、だよ――」


 意味深のように答える裕也は、自分の発言をそれほど気にせずに弁当に箸をつける。


「この間係……?」


 対する希は裕也の言葉の真意が分からなくて、戸惑う。


「俺の話なんて、あんまり気にすんな。当たったためしもないからな。どうせ今回だってはずれるさ」


 そう暢気(のんき)になっている裕也だが、やはり希は気になって仕方がない。裕也の対面に座っている航大は今の会話を聞いていたのか、聞いていなかったのか、黙々と弁当を食べているので分からない。


(どういう意味なんだろ……?)


 二年生になってから、この高校に転校してきた希は、一年生の頃の航大たちを知らない。その間に誠と咲良の二人には何かあったのかもしれない。

 しかし、はぐらかされた裕也に聞くことは(はばか)られた。





「遅いぞ、おまえら!」


 誠と咲良がそれぞれ買った料理を持ってきたのは、それから二〇分ほど経ったあとだった。


「混んでたんだから、仕方ないだろ……っ!」

「ほんとほんと。みんな利用しすぎでしょ……」


 食券を買うだけで疲れた、というような様子の二人は、テーブルにつくとすぐさま料理をかき込むようにして食べ始める。


「素直に弁当持ってくればいいじゃんか」


 その様子を見ていた裕也がぼそっと呟く。


「その余裕があれば――ね。うちは朝そんなに余裕ないのよ。お母さんもお父さんも仕事に行くし」


 注文したカレーを頬張るようにして食べている咲良が、裕也の言葉に反応するが、もごもごと喋っているのは女の子としてどうなんだろう、と航大(こうだい)は思ってしまう。


「冷食使えばすぐに作れそうなもんだけどな、弁当なんて――」

「それでも朝は時間足んないのよ」


 カレーにがっついている咲良の食べるペースは、恐ろしいほどに速い。隣で定食を食べている誠よりも先に食べ終わりそうなほどだ。

 弁当を持ってきていた航大たちは先に食べ終えているが、咲良と誠が食べ終わるのを待ちながら談笑をしている。


「午後の授業も眠たくなるだろうなぁ」

「それは仕方ないでしょ。暖かい時期だし、お昼食べた後だし」

「でも、ちょっとうとうとしてたくらいで叩き起こされるんだぜ? こっちは毎日必死に授業受けてるっていうのに――」

「授業って、そんなに必死になるもの?」

「なるって! 眠気と必死に戦いながらノート取ってるんだぜ? 毎日が苦痛だよ」


 そのように言っている裕也の言葉がおかしくて、希は笑ってしまう。


「笑うなよ~。こっちはこれでも真剣なんだから」

「ごめんごめん……。そんな真顔で言うからさ――」


 我慢できないというように希は口元を手で覆って笑う。その反応を見て、裕也はムスッとした表情になるが、希の笑いはなかなか治まらない。

 そんなにおかしかったのかな、と航大は二人の会話を聞いていて思った。航大には裕也の言っていることがすごく分かるのだ。

 退屈な授業ほど眠気と戦いながらノートを取るのには必死になるだろう。ましてや、授業を休むことが多い航大には尚更ノートを取るという行為が大変なものなのだ。


「はぁ~、食った食った!」


 裕也の隣に並んで座っている誠と咲良は、二人が会話をしているうちにそれぞれが注文してきた定食とカレーを食べ終えていた。


「おまえら食べるの早いな……」

「腹減ってたからな。それに昼休みもあと少ししか時間なかったからさ――」


 誠に言われて、航大たちは五時間目が始まるまであと一〇分ほどしかないことに気付く。


「わ――っ! ほんとじゃん。そろそろ教室戻ろうぜ」


 この時間でも食堂には相変わらず多くの生徒がいる。そのため、まだ五時間目が始まるまでだいぶ時間があるのだろうと勘違いをしていたのだ。


「ちょっと待って――っ。急いで食ったから、腹痛い……」

「知らねぇよ。てか、時間ないから俺ら、先に戻っとくからな~」

「な……っ!? ほんとに戻りやがった!」


 薄情な奴らだな、という誠の文句が後ろから聞こえてくるが、裕也は取り合わず教室へとそそくさと帰って行く。慌てて誠が後を追いかけていき、先に戻っていった裕也に体当たりをくらわせようと突撃をするが、


「見え見えだよ、馬鹿っ」


 と簡単にかわされる。


「待ってって言ったじゃん」

「時間がないって言ったろ。お前に付き合って授業に遅刻するとか嫌だし――」


 裕也の言葉にみんなが笑って同意する。


「ひどくねそれ?」

「ひどくないって。みんなそう思ってんだから」


 このような冗談を言い合えるのも、こうして学校にちゃんと来れているからだと航大は思っていた。

 今朝感じた身体の気だるさも何処かに行ったことに気付いて、今日は気分良く過ごすことができていることに航大は安心感を覚える。


(病院に行ったのが良かったのかな――」


 理由は分からないが、今日は体調が良いことに変わりはない。午前中は今朝の病院でのことに思考を取られていたが、それも杞憂だったかのようだ。

 保健室で休むということをしなくても、今日一日を乗り切れそうな気がした。








 航大がそう思ったように、午後の授業も身体に違和感を感じることなく受けることができた。


「どうしたの、航大? なんか気持ち悪いほど笑顔だよ?」


 ちょうど航大の席の前を通りかかった咲良に不気味な表情をされる。


「いや、ちょっと良いことがあって――」

「良いこと……?」


 何かあったのだろうか、と咲良は考えるが、普通に授業を受けていただけである。特別に何かがあったわけではない。


「あっそ、それは良かったね。けど、その顔は直した方がいいわよっ。不気味すぎるわ」

「え、僕そんなに変な顔してる?」

「自覚がないって――。あんたの表情見したげるわ」


 ちょうど帰ろうと鞄を持っていた咲良は手鏡を出して、航大の顔を映す。鏡に映った自分の顔を見て航大は、


「わっ! ほんと気持ち悪い顔してるね」


 と平然と答える。


「何その反応? もっと驚きなさいよ……」

「や、十分驚いているよ。確かに不気味な顔してるなぁって自分でも思う」

「自分が不気味な顔してるの分かって、その平然とした反応っておかしいでしょ。もっと身体を反らすくらい驚いもいいのに――」

「そんなオーバーリアクションしないよ――」


 咲良の言葉にも、航大は笑顔を崩さずに返している。

 変わらないその表情を見た咲良はため息を吐く。今の状態の航大には、何を言っても仕方ないだろう。そう考えて、

 咲良は未だに気持ち悪い笑顔になっている航大から離れる。


 一方で、希の頭の中は午前の授業で航大の表情や食堂で聞いた誠と咲良の間係など様々なことが巡っていた。


(誠と咲良の話も気になるけど――)


 希には、航大が見せた表情の方が強く頭の中に残っていた。

 その時も感じたことだが、航大が見せた表情は希が初めて見た表情だ。航大は裕也のように冷静沈着でも、誠のように常に元気な姿を見せているわけでもないが、それでもあれほどマイナスの表情を見たのは初めてのことだった。


「……はぁ……」


 自然と重たいため息がこぼれる。

 航大たちと知り合ってからまだ二カ月ちょっとである希には、それぞれに知らないことが多い。一年生の頃のことを聞くのは恥ずかしい気持ちもあるし、何より今さら感が希の中で強くある。その気持ちのせいで、希は知り合ってからずっと航大たちの昔話を聞いたことがない。


(やっぱり何か間係あるのかな……)


 希の中に、航大たちの一年生の頃のことを知りたいという想いはある。しかし、聞くことができないのは希が抱いている気持ちもあるが、それだけではない――航大たちの一年前の間係も――理由もある気がしてならないのだ。


「どうかしたの、希?」


 そこに、航大の席から離れてきた咲良が話しかけてくる。


「……っ! 咲良……」

「深刻な顔してるわよ? 何かあったの?」

「何かってほどじゃないんだけど……」


 咲良に話すべきなのかどうか、希は迷う。

 希の胸にあるもやもやは片方は咲良に関するもので、もう片方はすでに咲良たちは知っていることかもしれない。


「……? 何かあるなら聞くよ? 友達なんだもん」


 希の表情から、希が抱いている悩みや不安が大きいと感じた咲良は、希の前の席の椅子に座り、真摯に尋ねてくる。

 その態度に根負けした希は、咲良に午前中の授業で見た航大の様子の事を話す。


「……航大の表情?」

「う、うん――」


 希の話を聞いて、咲良は困惑した表情を見せる。


「いや、私も見たことない……かな――」

「そ、そうなの?」

「うん。あいつはこの地域の中学から来たやつじゃないから、この学校に入学した時も知り合いはほとんどいなかったらしくて、私たちと仲良くなるのも結構時間かかったほうかな」

「……!! そうだったんだ……」


 咲良から聞く航大の話は、希には驚愕の内容だった。

 航大は同地区の中学校から、この高校に進学したわけではなく、市を越えて受験してきたらしい。その理由については咲良たちも知らないと言っていたが、希の胸には何故か色濃く残る。


「うんそう。航大とよくしゃべるようになったのは二学期に入ってからだったかな。それまではほとんど一人でいたからね、あいつ――」


(一人で……)


 その間、航大は何を感じていたのだろうか。

 それは二年生からこの高校に通っている希にはわからない。市を越えてまで受験してきた航大には、何か理由があることは間違いないだろう。


「どうして、今のように仲良くなったの?」


 咲良の話を聞いて、希は不意に思った疑問を口にする。


「ん~……、なんだったかなぁ……。いつの間にか仲良くなってた気がするけど、二学期だから体育祭とか文化祭の頃にかな」


 歯切れの悪い咲良の返事は、本当によく覚えていないといった感じだ。

 その返事に嘘はないだろう。希が気になったのはそのことではなく、今の航大を見ていたら思うのだが、友達もおらずずっと一人で一学期を過ごしていたと信じられないのだ。


(それでも、仲良くなるきっかけは何かあったはず――)


 現に、今も航大の席の周囲には裕也と誠がいて、楽しくおしゃべりをしている。航大のその顔には笑顔も見て取れるほどだ。


「まぁ、それほど気にすることでもないんじゃない? 今はあぁして楽しそうにやってんだからさ。私たちがとやかく詮索していいものなのかも分かんないしね。それに、何かあるなら私たちから詮索するよりも、航大から話してくれるのを待つってのも手だと思うよ? 話したくないのに、あれこれ聞かれるのも嫌だろうしね」


 そう言って、咲良は話題を変える。


「う、うん。そうだけど……」


 それでも希には気になることだった。


「希は気にしすぎなんじゃない? 気分転換にトイレ行こうよっ」


 希の反応を見て、咲良は希の気分を変えてあげようとそう誘う。





「でさ、いっつも部活部活ばっかってのも味気ないじゃん?」


 航大の席の周囲には、いつものように仲良しの裕也と誠がいる。


「そりゃ夏休みなんだし、部活やるのは普通じゃね?」

「そうかもしんないけどさ――。せっかくの夏休みなんだし、どっか遊びに行きたいじゃん!!」

「でも、夏休みってまだ一カ月も先だよ?」


 鼻息荒く話している誠に、航大はそっと教えてあげる。


「どっか遠くに遊びにいくなら、早いうちに計画しなきゃ駄目だろ? だから、こうして二人に話してるんだよ」

「どっか遠くって――。何、旅行に行こうって話?」

「それもいいし、日帰りでもいいし」


 誠は身ぶりを大きくして、興奮したように話している。それほど誠は旅行に行きたいのだろう。その計画の話を何時しようか何時しようか、とずっと考えていたのかもしれない。


「旅行――ねぇ……」

「なんだ、乗り気じゃないのか!? 去年は航大と仲良くなる前で行けなかったし、今年は希も俺らの仲間に入ってきて、もっとお互いに仲良くなろうって話じゃん!」

「いや、行きたくないってわけじゃないさ。ただ、どこ行くかって計画するのもだけど、お金の問題だしなぁ――。バイトしてるわけじゃないから、そんな高いとこは行けないぞ? 第一俺らだけにじゃなくて、咲良や希も混ぜて打ち明けりゃ良かったじゃんか」

「まずは二人に言いたかったんだよ。あの二人――特に、咲良は行きたくないって言うかもしんねえだろ?」

「そうか……?」


 確証のない誠の言葉に、裕也は首をかしげる。それについては航大も同意見で、


「行きたくないって言うかな――? 友達なんだし、行こうって案外即決するかもしれないって思うけど」


 咲良の性格を考えれば、行きたくない、と言うことはまずないだろう。むしろ、そういうことは自ら計画しそうなほどだ。

 誠も「それも、そうか」と妙に納得したように何度も頷いている。


「だから僕たちにだけ話すんじゃなくて、またみんなで話し合うほうがいいよ」


 旅行の提案をもう一度し直すことを勧めて、航大は席を立ち上がる。


「どこ行くんだ?」

「ちょっとトイレ――」


 背中に声を掛けてくる誠に軽く返して、航大は教室から出てトイレへ向かう。

 トイレへと向かう足取りは軽く、自然と頬が緩む。一日をやり切った、という達成感が航大の胸の内を占めているのだ。

 このような日は航大にとっては珍しい日だ。喜ばないわけがない。通りすがる生徒たちが、奇異の視線を向けてくるが、そのことにすら航大は気付かない。


(帰ったら、母さんに自慢してやろ――っ)


 そう思えることも、珍しいことだった。

 その軽い足取りのまま、廊下の角を曲がった所で、


「――っ!?」


 不意に航大の胸を強烈な鈍痛が襲う。

 感じた痛みを鎮めるように、航大は右手を胸に当てる。しかし痛みは引いてくれない。さらに目眩までし始め、呼吸が上手くできない。


「はぁ……はぁ……」


 目眩は止まらない。

 身体中を強烈な寒気が襲い立っていられなくなり、その場に(うずくま)る。そして、乱れた呼吸を整えるように口を右手で覆う。

 そこに、


「航大君――っ!?」


 トイレから出てきた希が声をかけてくる。


「航大君、大丈夫?」


 見られた、と心配して慌てて駆け寄ってくる希に驚く航大。


「う、うん。ちょっと目眩がしただけだから……」

「そっか。急に倒れそうになったからびっくりしたよ」


(見られていない?)


 確実に見られたと思ったが、希は気付いていないようだ。そのことに航大はほっとする。学校では注意を払っているつもりだったが、まだ足りないようだった。


「ありがとう。でも大丈夫だよ、よくあることだから――」


 これ以上心配されないように、不思議がられないように言う。


「そ、そう?」


 まだ心配している様子の希だが、航大にそう言われたことでとりあえず一安心した、といった感じだった。


「うん。心配してくれてありがとう」


 なんとか笑顔を作って答える。そして、航大はそのままトイレへと入って行った。


「……」

「あれ、希? どうしたの――?」


 希が何も出来ずにその場に突っ立っていると、トイレから出てきた咲良が不思議そうに尋ねてくる。

 咲良の声にも、希は反応しない。その視線は先ほど見た航大の蹲る姿に囚われていた。



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