第177話 カナンの木
誤字報告ありがとうございますm(__)m 169話は誤字脱字がすごかったですね。本当、すみません……。
「庭の散策ですか?」
「ええ。ダメかしら?」
フィーラが精霊姫となってからまだ三日。その間にオリヴィアからの引継ぎで大聖堂内の案内や決まり事、精霊教会との連携業務などその他諸々を教え込まれたフィーラは、少々参っていた。
――まだ三日しか経っていないのに……。これからやっていけるのかしら? わたくし。
ここまで忙しいのは最初のうちだけだとオリヴィアも言っていたが、仕事に邁進していた前世の記憶は遥か彼方、ついこの間までのんびりとした学生生活を送っていたフィーラにとって、この三日間はこれまで生きて来た中で一番体力気力ともにきつかった。
この三日間ずっとフィーラに付き合ってくれていたオリヴィアも、今はテレンスの家族が待つ家へと戻っている。しかしこれからも家と大聖堂を行き来しながら引き続きフィーラの力になってくれると約束をしてくれた。
オリヴィアにはいつも助けてもらってばかりで、そのことについてはありがたくも申し訳ないとは思っている。フィーラが頼りないばかりに、長年の役目を終えたオリヴィアを快く送り出すことすら出来ない。
けれどフィーラもこれから頑張るつもりだし、今も頑張っているつもりだ。だがいかんせん人間には向き不向きがあるし、能力の差というものもあるのだ。
――今日は貴重な休息日……。せめて庭の散策で癒されたいわ。
「駄目ではありませんよ。ですが筆頭騎士の誰かをともなってください」
――ああ、やっぱり?
ヘンドリックスの言葉はフィーラも予想していた。
「でも皆さん忙しいのではなくて?」
「フィーラ様。筆頭騎士の一番の仕事はあなた様を護ることです。それ以上に重要な仕事などありません」
――そうは言っても、やっぱり散歩に付き合わせるのは気が引けるのよね……。
聖騎士の職務が精霊姫を護ることだというのはわかっている。しかしやはりそれが自分のこととなると、どうにも遠慮をしてしまうのは、気を使うことに慣れている前世日本人の性だろうか。
どうにも気が乗らない様子のフィーラに、ヘンドリックスが笑いをこぼした。
「オリヴィア様も、フィーラ様も、他人に気を使いすぎです。あなた方はこの世界で唯一絶対の存在なのですよ? もう少し我儘を言っても誰も文句などいいません」
「……わたくし結構我儘を言っていると思うのですが?」
「あなた様の我儘など、我儘の内に入りません。ですがまあ……筆頭騎士に頼みにくいというフィーラ様のお気持ちもわかります。フィーラ様にとって皆祖父のようなものですからね」
現在の筆頭騎士はオリヴィアの代の筆頭騎士が据え置きになっている。祖父とまではいかないまでも皆フィーラよりだいぶ大人で些細な頼み事だとしても、否、些細だからこそ頼むのが申し訳なく思ってしまう。もっと重要な仕事でないと頼んではいけないのではと思ってしまうのだ。
「そうですね……では筆頭騎士になる予定の奴にでも頼みますか」
「クリード様?」
クリードは筆頭騎士であり団長でもあるヘンドリックスの秘書官のような役割をしているため、筆頭騎士と同じくらいには大聖堂内でよく見かけるのだ。
「あいつは今忙しいので別の奴に頼みましょう」
「じゃあ、よろしく。お嬢さん」
濃い金色の髪に新緑色の瞳の男が、フィーラの目の前に立っている。
――そうよね。てっきりエルザたちの誰かかと思っていたけれど、訓練中の新人聖騎士を連れ出すわけにはいかないわよね。
その三人とクリードを抜かせば、次の筆頭騎士はカーティスとディランの二人。カーティスは引き続き新人聖騎士たちの指導を受け持っていると聞いたので、必然的に頼む相手はディランしかいなくなるのだ。
「申し訳ありません、ディラン様。わたくしの我儘につきあわせる羽目になってしまって」
「庭の散策のどこが我儘なんだ?」
「だって皆様忙しいのに、わたくしだけ呑気に庭の散策だなんて……」
「まだ十五だろう? 息抜きくらい自由にすればいい。お嬢さんも大変だな」
「ディラン様……わたくしはまだお嬢さんですか?」
フィーラの表情を見たディランがわずかに目を瞠り、すぐに微笑んだ。
「そうだな……では何と呼ぼうか? フィーラ様?」
「様はいらないわ。貴方はオリヴィア様のことも呼び捨てにしていますでしょう?」
「周りからは随分と窘められたけどな」
「でもオリヴィア様は許しているわ」
「ああ、オリヴィアはそんなことは気にしない。それは君もだな。ではフィーラと呼ぼうか。その代わり、君も俺のことはディランと呼んでくれ。君が俺に対し様をつけて呼んでいるのに、俺が君を呼び捨てにすることは、さすがにできないからな」
「ディラン……」
「ああ。どうだ? 精霊姫になった気分は」
「気分なんて……まだ夢じゃないかと思っているくらいですわ」
フィーラは小道の両脇に植えられたイーリスの花を眺めながらゆっくりと足を運ぶ。
イーリスは夏から秋にかけて咲く花だが、大聖堂の庭園では冬である今も咲いている。もともとティアベルトは冬でも温暖だが、それでもイーリスが咲くには寒すぎる。だがこの大聖堂の建つ敷地内は精霊の力が及んでいるため冬でも春かと思うほどにとても暖かいのだ。
「だが、君は精霊姫に向いているよ」
「……どのようなところがですか?」
自分ではまったく向いている気がしない。しかしカナリヤとの相性がすべてと言われてしまえばそれまでだ。だがそれはフィーラ自身の努力の末に手に入れたものではない。
「そうだな……たとえば、君には私欲が少ない。まったくないわけではないだろうが自分の欲のために誰かを犠牲にしようなどとは思わないだろう?」
「そんなこと、好んでする人間なんていませんでしょう? それにわたくしは、自分のためにあの三人を筆頭騎士に選びました。三人はまだ聖騎士になったばかりなのに……そのせいで、これからあれこれ言われることもあるでしょう。それでもわたくしは三人を選んだ。それは間違いなくわたくしの私欲です」
彼らは実際にはまだ筆頭騎士にはなっていないし、本人たちにも知らされてはいない。しかしフィーラの意見は恐らく通るだろう。
「筆頭騎士とはそういうものだ。すべてを持っている精霊姫だからこそ、その力はすべての者のために使われる。精霊姫は世間が思っているよりも他人に尽くす存在だ。身の回りにいる者くらい信頼している者でなければ、心が疲弊してしまう」
「……オリヴィア様も、今の筆頭騎士の方たちを信頼していたのね」
「そうだな。大半はオリヴィアが精霊姫になったときからの付き合いだ。途中多少の入れ替わりはあったが、皆オリヴィアが信頼する者ばかりだ。特にフラングールはオリヴィアの縁戚に当たる人間で、昔から知った仲だったらしいからな」
「そうなのですね。確かに、笑顔が少し似ているかもしれないわ」
フラングールは濃い茶色の髪に、灰色の瞳の壮年の筆頭騎士だ。ヘンドリックスがオリヴィアの傍にいないときは、大抵フラングールが傍にいる。
あまり話をするわけではないが、フィーラはフラングールといるとまるで祖父と接しているかのように心が安らいだ。
「フラングールは筆頭騎士は辞めるが、聖騎士を辞めるわけじゃない。これからも君の助けとなってくれるだろう」
「ええ。心強いです」
二人は会話をしながら庭園を歩き続け、気が付くとフィーラの目の前には一本の大きな木が姿を現していた。
――なんて大きな木……。もしかしてあれカナンの木かしら?
大聖堂の庭園は広い。精霊祭に庭園を散策したが、反対方向だったためこの木には気づかなかったようだ。この木ほどではないが、ほかにも大きな木はあるため、埋もれていたのだろう。
「あれは……カナンですか?」
「ん? ああ、そうだな」
「あんなに大きなものははじめて見ました……」
メルディア家のカナンも立派なものだったが、この木はそれを遥かに凌ぐ。同じ種とは思えないほどだ。
寒さの足りない土地柄故か通常紅葉するはずのカナンの葉はいまだ緑に輝いている。この分だと葉が落ちるかどうかも怪しい。
――カナンは落葉樹のはずなのだけどね……。
「大聖堂は精霊の力に満ちているからな。ここでは植物の成長は通常よりも早いし個体も大きく育つ」
「すごいわ……。春になったらもっと素晴らしい眺めなのでしょうね」
いまでさえ雄大な姿は心を打つほどに素晴らしい。この木が薄紫色の花を一斉に咲かせたのなら一体どれほどの感動を味わえるのだろう。
「眺めか……。そう言えば前に約束していたな」
「何がですか?」
「君をもっと高い木の上に連れて行くと約束しただろう?」
――言っていたわね、そういえば。
「しましたわね、一応」
「一応?」
フィーラの言葉にディランが方眉をあげる。何やら不服そうだ。
「あの時の約束はそのまま流れたのかと思っておりましたわ」
「まあ、あの流れではそうなるか? だがせっかく思い出したんだ。登ってみるか? あの木」
ディランの提案に、フィーラは驚き、そして慌てる。
「無理ですわ! あんなに大きな木! 学園の木でさえ降りられなかったのに……!」
しかもあれから一度も木には登っていないのだ。あの頃よりは体力はついたかもしれないが、それでもまだあの木に挑戦する勇気はない。
――登山の練習もしていないのにいきなり富士山に登れと言っているようなものよ!
「誰が自力で登れと言ったんだ……。精霊の力に決まっているだろう」
ディランが目を細め残念なものでも見るかのようにフィーラを見つめている。
――この視線……ひさびさ……でもないわね。
結構頻繁にこのような目で見られているような気がする。
「……今の言い方は勘違いしますわよ!」
「普通はしない。貴族の令嬢は木なんて登らないからな」
「ぐ……」
確かにディランの言う通り、普通の貴族令嬢は木には登らない。
――わたくし木に登ったり水路に落ちたり……なかなかなものね。
もちろん良い意味ではない。
「フィーラ。手を」
ディランが差し出した手に、フィーラは条件反射で己の手を乗せた。
金属音のような鋭い音と共に風が舞い上がる。強い風に煽られ、フィーラはとっさに目を閉じた。地上から足が離れたと思ったのは一瞬。
「もう目を開けても大丈夫だ」
次の瞬間には足裏に地面の感触が戻っていた。フィーラがゆっくりと目を開けると、しかし触れていたのは地面ではなく人間を二人乗せてもびくともしないほどに太いカナンの枝だった。
フィーラが幹から視線をあげると、目の前には大聖堂を望む庭園が広がっていた。
白く輝く大聖堂を囲むように円を描いて広がる庭園の緑。大聖堂の敷地を広い広いと思ってはいたが、そのすべてを見通せないほどとは思ってもみなかった。
「……こんなに広かったのね、大聖堂の敷地って」
「そうだな。地上にいてはすべてを把握することは難しいからな」
サーシャを助けるために塔の最上へと行ったことはあったが、夜であったし景色を眺めている余裕などなかった。
「すごいわ……なんて眺め」
耳のすぐそばで葉がこすれる音が聞こえ、風が音を立ててフィーラの横を触れて通り過ぎて行く。
地上にいたときにはここまで風は吹いていなかった。それがたった十数メートル上に来ただけで、ここまで風が吹いているとは。
――周りにあまり高い建物がないからかしら?
「少し風が強いな」
ディランの言葉とともに、急に風の勢いが和らいだ。
「今のも……精霊の力?」
「うん? ああ、俺たちの周囲だけ風を避けさせたんだ」
「精霊の力って便利ね……」
「はは。そうだな」
フィーラの前世生きた世界は、もっと上空からの景色を見ることが出来た。しかし生身のまま、しかもこんな軽装でこの高さの木に登ることはきっと前世でも難しかっただろう。
「ずっと立っているのもきついだろう。座った方が良い」
フィーラは言われるがままそっと注意して太い枝に腰を掛ける。そうすると足が宙に浮く形になるので、少々緊張する。
「大丈夫だ。たとえ落ちても風が護るから」
「……できれば落ちる前に助けていただきたいのですが?」
もう落ちるのは間に合っている。精霊祭の夜に塔から落ちた時の感覚は、いまでも忘れられない。
――本当、考えてみるとわたくし結構波乱万丈の日々を過ごしているわね。
「……了解」
ディランの口元が歪んでいる。ディランもフィーラが塔から落ちたことを思い出しているのかもしれない。
フィーラが静かに微笑んでいると、ディランがほんの僅か、言いにくそうに話しを切り出した。
「フィーラ。ステラ・マーチに関することで話がある」
「ステラ様……?」
ステラ・マーチ。恐らくフィーラやオリヴィアと同じく、こことは別の世界から生まれ変わった少女。そのことに関して、フィーラはもう疑ってはいない。ただはっきりとステラの口からその言葉を聞きたいとは思っていた。
「……オリヴィアには報告したが、君にもしておいたほうがいいと思ってな。ステラ・マーチ。おそらくあの子は記憶に干渉を受けている」
「……それは」
フィーラは言葉に詰まる。フィーラ自身もステラの言動を変だと思っていたし、オリヴィアにもその可能性は伝えられていた。だが、改めて他人の口から聞く衝撃はひとしおだ。
「知っていたか?」
「オリヴィア様が……」
「まあ、精霊王にわからないはずはないよな」
ディランの口調には当然だとでもいうような響きが含まれていた。ディランの言う通りオリヴィアには精霊王がついていたのだ。
今、精霊王との契約はフィーラに移っている。だが普段精霊王からフィーラに対し何かを伝えてくることはない。オリヴィアにも確認したが、こちらから聞かない限りは精霊王から何かを伝えてくることはあまりないそうだ。
「ディランはどうしてわかったのですか?」
「俺はテレンスへ行った際にあの子に会ったが、そのことをあの子は覚えていなかったんだ。他にも記憶の混濁があるようだった。だが、あの子のあの状態は恐らく、複数の要因が絡んでのことだ。特に傍にいるリディアス殿下の影響は大きいだろうが」
「リディアス殿下?」
「あの王太子の守護精霊は上級精霊、光の精霊だ」
「光……」
「光は人の隠された感情や想いを照らし出し、増幅させる。精霊の制御が出来ていなければそれは強制的なものになるだろう。光の精霊も闇の精霊も他の精霊に比べて我が強い。契約をした者でさえ従わせるのは大変なんだ。それを守護精霊として使うなど、何を考えているのだろうな、精霊教会は」
ハリスのような例もあるが、守護精霊がつく人間のほとんどが、精霊士としての素質はない。ただでさえ扱いの難しい精霊を精霊士以外につけるのは、確かに無謀なのかもしれない。
「でも……、ディランはどうして、そんなに詳しいの……?」
光と闇の特性のみならず、その精霊が我が強いなど普通はわからないと思うのだが。
フィーラの質問に、ディランが微笑む。
「俺が闇の精霊と契約しているからだよ」
「闇の精霊と……」
リディアスの光の精霊も驚いたが、ディランが闇の精霊と契約していることにも驚いた。まさかこんな近くに二人も貴重な精霊と契約している人間がいるとは思わなかった。
ちなみに、王族に貸与される守護精霊の中には、聖騎士同様精霊王から賜る精霊もいるらしい。それは上級精霊と契約した精霊士自体が少ないためだという。
「あら? でもあなたの精霊は風の精霊ではなかったかしら?」
「それは精霊王からつけられた精霊だな。君も知っているだろうけど、聖騎士となる条件に精霊と契約していることは入っていない。それは聖騎士になったときに精霊王から直接精霊を賜るからだ。その際、以前に契約した精霊の有無は関係ない」
「二体、精霊を持つ聖騎士が出てくると言うことですね」
――そういえば、以前その話が出たわね。あの時はあまり人に知らせない方が良いと言っていたけれど……。
「ああ。ほかの聖騎士の中にも二体精霊を持つものはいる。そのうち君の知るところとなるだろう。精霊姫は聖騎士の持つ精霊をすべて把握することになるからな」
新しく聖騎士となった六人にも、これから精霊を渡すことになっている。すべては周りが進めてくれるが、フィーラも誰がどの精霊を持っているかは、把握しておかなければならないだろう。
――でも王妃になるよりかはマシよね? 多分。
王妃ともなれば数えきれないほどの貴族の顔と名前を覚えなければならない。全部で二十人程度の聖騎士の面々と精霊を覚えることなど、造作もなくやってのけなければならないだろう。
「光の精霊のことを知っていたのは?」
「闇と光は特性が似ているんだ。それに俺は光の精霊と契約している人間も知っている。そのとき見た精霊から学んだ。俺の精霊と似ていると思ったんだ。闇の精霊は人の記憶を操ることが出来る。感情と記憶、光も闇も、人の精神に干渉できるという点は同じだ」
「……そして精霊王はすべての精霊の特性を思うままに操ることが出来るのですよね。リディアス殿下の光に精霊王の力が加われば、人を操ることなど簡単なのでしょうね」
「そうだな」
「リディアス殿下とウォルク様はステラ様を精霊姫にすることを望んでいたわ。でも儀式のときには何も起きなかったのよね……どうしてなのかしら?」
「儀式が始まる前ならまだしも、儀式の途中に物申すことなど普通はできないだろ。聖五か国の王たちだけではない、世界中の王族も集まっているんだぞ? もしリディアス殿下たちが今でもあの子を精霊姫にすることが目的ならこれからまた何か起こすかもしれないな」
「何かって?」
「それはわからない。しかし、そもそもあの子を精霊姫にすることは精霊王にとって何の旨味もないような気がするけどな。少なくともリディアス殿の目的と精霊王の目的は違うはずだ」
「そんな、でもそれでは……なぜ記憶への干渉など……」
広範囲な記憶への干渉は精霊王以外には出来ないだろう。精霊王の目的が違うというのなら、なぜ精霊王は記憶への干渉に協力したのだろうか。
「その記憶の干渉にしても君とオリヴィア二人が目覚めた時にはすでに解けていた。このことを考えると、精霊王はやはり必ずしも向こう側の味方というわけでもなさそうだな。そもそも最初から様々な人間の思惑を利用していたにすぎなかったのかもしれない」
「それでは……それではステラ様はこれからどうなるのでしょうか?」
フィーラが精霊姫となった以上ステラが精霊姫になることはもう叶わない。ディランはこれから何かおこるかもしれないと言ったが、精霊王の力を得られないというのなら、どちらにしろ結果は芳しくないだろう。
「さあ。何のお咎めもなしということはないだろうけど、ここで止めておけば、今はまだあの子次第でどうとでもなると思うけどな」
そうならばいいと、フィーラは思う。間違いは誰にでもある。今までのことは忘れて何事もなかったように今後を過ごしてくれればいい。決定的な過ちを犯さないうちに。




