ダンジョン攻略! ①
ギルドのメンバーは六人となり、三人三人で分けて活動することが増えた。
私とキャトラとナックル、リュウとシラトリとミロク。なぜこの配置なんだろうか。ナックルのことや戦力差を考えると段違いだろうに。
「ま、大物の依頼を受けるとしよう。これなんかどうだ?」
「いいやん。ナックルはどう思うん?」
「ま、まあいいんじゃないか。お前ら強いんだろ? 俺も協力はするが俺はまだこのゲームやって日が浅い。敵がどんな強さかも知らねえから何とも言えねえよ」
「そう? ならこれ受けるとしようや!」
私たちはダンジョン探索という依頼を受けることにした。
この街の近くの森にダンジョンに繋がる洞窟があるということだ。最近できたということでまだ調査が進んでいない。
マップを作りどんな敵が出てくるのかを探してくれということ。強い敵が出てくるかもしれないからCランク以上じゃないと基本受けられないという。
「すぐそこやし準備したら歩いて向かおうや」
「私は準備するものは特にないな。この刀だけでいい」
「ナックルは?」
「俺は準備するようなもんがねえ」
「ならすぐいけるな。よっしゃ、気合い入れていくでー!」
私たちはダンジョンに向かって足を進める。
そしてダンジョンという洞窟につき、中に入っていく。
中は人が五人は余裕で通れるかのような通路の広さがあり、下に続く階段がすぐ目の前にある。私たちは階段を下りていくと、そこは遺跡のような場所だった。
石畳があり、壁には松明のようなものが通路を照らしている。
私は目を閉じ、気配を察知してみることにした。
心眼の効果は目を閉じて十秒経過すると地形や敵の気配がわかるという。
すると、暗いはずの目の前に地図みたいなのが浮かび上がり、隣には青い点が写り、奥のほうには赤い点が写っている。
青は味方、赤は敵ということだろう。
「奥に敵がいる」
「まじ? うちは見えんけど」
「薄暗いから見えなくても仕方ないだろう。私が見てこよう」
「俺が行く」
ナックルがそう言って奥に向かう。
すると、轟音のようなものが聞こえた。私たちは近づくと、ナックルが敵を殴っている。敵の懐にすばやく潜り込み連続パンチを繰り出していた。
数分後、ナックル一人で敵を片付けた。
「んだよ、そんな強くねえじゃねえか」
「そうみたいやね。この程度の強さなら余裕やな」
ナックルは指をぽきぽき鳴らしている。
私は再び目を閉じ敵の気配を探った。すると今度は奥の角のほうに三体くらいいる。今度は私がいってやろう。
私は刀を引き抜き角を曲がると、そこにはゴブリンらしき鬼が三体たむろしている。
「まずは一匹」
私はゴブリンの首をはね、次のゴブリンに目を向ける。
「あと一匹」
私はゴブリン二体目をすぐに処理した。
ゴブリンは逃げようと後ろを向き走り出す。私は刀を投げ、ゴブリンの頭に命中させるとゴブリンはそのまま塵となって消えた。
「終わりだな」
「……おっかねえ戦い方しやがるな」




