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◇副町長の恐怖心 ①

キャトラ視点です。

 うちは副町長の家に来ていた。

 副町長はお休みを取っているらしく家にいるとの情報をつかんだから。うちは副町長と二人きりになる。


「何の用でしょう?」

「細かい話はええからこのベルの音を聞きや」


 うちはベルを取り出し鳴らす。

 すると副町長が気絶したかのように力をなくしてしまいソファに倒れこんだ。副町長の頭の上には黒い靄ができている。これに飛び込めっちゅうことらしい。

 うち、本当に一人で大丈夫なんやろか。ミツネは強いから一人でもええかもしれんがうちは……。まぁ、覚悟を決めるしかあらへんわな。


「とうっ」


 うちは靄の中に飛び込んだ。

 靄の中はどうやら役所の中のような感じがする。ところどころボロボロになっているがここは建物の中っちゅうことだけはわかる。

 ここはダンジョンっちゅう話やから階段を探せばええんやろ?


 うちはいつでも戦えるように弓矢を片手に持ちながら移動する。


「早速敵のお出ましやな」


 うちは弓を構える。

 目の前には影のような黒い魔物が複数いる。うちは矢を放つ。矢は影に当たり、ダメージを受けているようやった。

 また私次の矢を構える。狙いを定め手を放す。矢は先ほど攻撃したモンスターに突き刺さったそして、影となって消えていく。


「二発で倒せるんか? ずいぶんと脆い敵やな」


 うちはこれでも攻撃力はそこまでないほうなんやが。

 スキル屋で剛射っちゅうスキルのおかげで威力二倍になっとるとは言え……。二発で倒せるんならそこまで難しいっちゅうわけでもなさそうや。

 なら、あいつが言っていた通り一人でも攻略可能かもしれんなぁ!




 うちは先へ進んだ。

 会談はどこか探していると突然頭の中に声が鳴り響く。


《この街は……どうなっているのだろう》

《みんなが何もかも忘れている。よそ者も……俺たちも》

《忘れるのは……嫌だ。大事な思い出だってあるのだから……》


 切なげな男の声やった。

 忘れることへの恐怖心。忘れることは怖いことなのやとうちは思う。忘れるっちゅうことは殺すこと。その存在を殺すのと同義や。

 だがしかし、その恐怖心すらももしかしたら忘れてしまったんやろうか。だとしたら……あのノームっちゅう悪魔はひどいことするもんや。


「……ま、どっちにせよ倒さなあかんやろけど」


 憎んだって別にええやろうな。倒すことは変わらん。

 うちの見立てだと……。次のエリアに行くにゃあのノームっちゅう悪魔を倒さんといけん。この街攻略は次エリアに行くために必須なことや。

 忘れられた街を思い出させるっちゅうことが次エリアに繋がるんやろうな。


「お、階段めっけ。そろそろボス来てもおかしくないな。気を引き締めていかんとな」


 道中のモンスターは楽勝やったがボスはわからん。

 うちはそのまま階段を下っていった。






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笑う門には福来る!
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