二頭の牛討伐戦
私は朝の素振りを終えてログインする。
拠点で目が覚める。まだ三人はログインしてないようなので私は一人拠点を出た。目的はレベル上げ。モンスターを狩ってレベル上げをしておこう。
暇なときはレベル上げに限る。
私は門をくぐり外に出る。この平原にも魔物はいるらしいので私は探してみるとデカい牛の魔物がいた。
「先手必勝」
私は刀を牛に突き刺した。牛は「ブモォ!?」と鳴く。
刀を引き抜き、私はそのまま刀を振り下ろした。牛の魔物に結構なダメージが入ったらしくそのまま地面に倒れる。
私はドロップしたものを漁る。
「ふむ、フーラパイソンの肉、か。食べられそうだな」
そう思っていると。どこからか轟音が聞こえてきた。
私は音のほうを見ると、土煙を上げて何かがこちらに向かってきている。男の子たちがその土煙に襲われており助けてと叫んでいるのが聞こえた。
私は刀を引き抜き、その土煙めがけて走り出す。
「ふんっ!」
私は男の子たちの真上を飛び越え、そのまま刀を振り下ろした。
土煙の正体は牛だった。さっき倒したような牛さんじゃない。頭には立派な角が生えており、突進でも受けたらひとたまりもなさそうな角。
私は牛の前に着地する。
「大丈夫か?」
「あ、ありがとうございます!」
男の子たちは私に頭を下げる。
目の前の牛は少し目を回していたようだ。だがしかし、目がはっきりしてきたのかこちらをにらみつけ突進してきた。
私は前から受け止める。そのまま刀を突き刺すように前に出す。
「ブモォオオオオオ!」
「ほら、私を殺してみろ」
牛の顔に刀が突き刺さる。
刀が引っ張られるような感覚があった。牛は刀を引き抜こうとしているらしく、私はそれを押さえつけている感じだ。
そして、牛は力尽きたのかそのまま地面に倒れる。
「これでいいだろう。けがはないか?」
私は刀を引き抜き鞘にしまう。
男の子たちのほうを向き怪我の有無を聞くと怪我はしてないという。
「助けていただきありがとうございました。俺たち昨日始めたんですがいきなりあの牛に追われてしまって。レベルが29と鑑定して出たんで逃げてきたんです」
「そうか。それは災難だったな」
私はドロップした素材を拾う。さっきの牛の名前はビッグホーンという名前だったらしい。ビッグホーンの角などが素材として落ちていた。
私はほくほく顔で素材を回収し終える。
「あ、すまん。素材全部もらってしまったが欲しかったか?」
「い、いえ! あなたが倒したんですからあなたのものですよ! 助けてもらっておいて素材をよこせとかそんな厚かましい真似しませんって!」
「そうか」
ならば私のものでいいだろう。
「あの、名前教えていただけますか? 俺はフーリンっていいます。こっちがタッツーでこっちがリャンです」
「どうもっす」
「うっす」
紹介された二人が頭を下げる。
「私はミツネだ。キツネの獣人」
「ミツネさん。ありがとうございました。あ、あと一つお願いしてもいいでしょうか」
「お願い? なんだ」
「ぜひ俺とフレンドになってください」
「お、俺ともお願いするっす!」
「俺とも!」
三人からフレンド交換をしてくれと頼まれた。
まぁ、困るもんじゃないからいいだろう。私は了承すると三人がフレンド申請をしてきたので了承しておいた。
「お、キャトラがログインしたようだ。そろそろ戻るとしよう」
私は三人の男の子に別れを告げて拠点に戻ったのだった。
ちょっとだけ主人公開設
本人は剣道を主に教えていますが理由は剣道のほうがメジャーだからです。得意分野は実際は剣術だったり。
道場にある日本刀をたまに振り回すくらいには本人剣術のほうが好きです。




