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第322話

大変遅ればせながら明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 目の前にいる女性は自分の事をこのエリアの支配者と言った。樹海エリアのティターニアとオベロンと同じ存在。てことは、かなりの強敵だ。


「おや、あまり驚いた様子ではない。私と同じ存在を見たことがある反応だ」


「えっと、まぁ……ありますけど」


「ほう。少しは楽しめそうだな。準備は良いか?」


 俺は盾を構えた。


「暴れろ、アイスタイタンよ!」


「グオオオオオオオオ!」


 雄叫びを上げてアイスタイタンが動き出す。俺は盾を弓に変えてアカガネを窪みに嵌め、赤黒いマグマを纏った弓にし数発放つ。アイスタイタンは口から冷気を出し矢を凍らした。


「そんな軟な攻撃、私の眷族に効くわけない!」


 玉座に座って見下ろしているボスモンスターのベーラは挑発的な台詞を言う。


「だったら! ディル!」


『我の力を使え』


 ディルと共鳴をして目の前に対物ライフルが出現。ターゲットに狙いを定めて放つ。


「【共鳴技・ドラゴンブレイク】!」


 反動で腕が痺れたけど強烈な一撃をお見舞することが出来た。立ち込める白い煙が晴れるとアイスタイタンの右腕が消し飛んでいて体力も二割程削れた。すると、アイスタイタンは冷気を腕に吹きかけ再生させ、少しずつ体力が回復し始める。


「ディル、サンキューな」


『我の一撃を受けて立っているとは……すまない……』


「そう気にすんなディル。ビートル隊、行くぞ」


『『『お任せあれ!』』』


 アインとツヴァイとドライの三体で共鳴をして戦槌、フィーアとフュンとゼクスの三体の共鳴で機械の小型甲虫六機に変わる。さらに、アカガネとクモガネとも共鳴をして白と赤の翅を展開。


「グオオオオオオオオ!」


 アイスタイタンが手を振って氷柱を飛ばしてくるのを、六機の小型甲虫で迎撃する。その隙に一気に近づいて戦槌を振り下ろしたが、腕で防がれた。


「【共鳴技・グラビティインパクト】!!」


 アイスタイタンを中心に重力を増加させると地面に罅が入り陥没した。回復は止まり体力が少しずつ削り始める。


『主! 押し返されまする……!』


「了解っ……!」


 赤い翅からマグマの塊を放ち距離を取ると、巨大な氷塊が俺の方に飛んでくる。


「跳ね返してやる!【共鳴技・オールカウンター】!」


 六機の小型甲虫が光の線で繋がり六角形のシールドが展開。シールドに触れた氷塊はベクトルを変えてアイスタイタンの方に飛んでいき、体力を大きく削った。……残り六割だ。


「コガネ、ヒガネ。行くぞ」


『やっと僕の出番か』


『ほら、やるよコガネ』


 背中に六本のアームと赤い瞳が頬の下に開眼する。


「グオオオオオオオオ!」


 雄叫びを上げたアイスタイタンの腕が六本に増えた。


「ここで形態変化よ……コガネ、最初から本気で行く【共鳴技・オーバークロス】」


 六本のアームが大剣、盾、クロスボウ、槍、回転刃、先端に開閉口があるアームにそれぞれ変形する。


『ニアも力を貸す!』


 周囲に黒蝶が舞うと、テオクエが聞いてくる。


『俺の力も使うっしょ!』


「使いたいけど、その後を考えると厳しい……」


『終わった後の事より今の事を考えるよ!』


「そりゃそうだけども……テオクエも力を貸してくれ」


『そう来なくちゃ!』


「【共鳴技・黒蝶の舞】【共鳴技・力の解放】」


 周囲を舞っている黒蝶が一体一体、俺の姿に変わり駆け出した。

 アイスタイタンは腕を振り回して範囲攻撃。俺は分身を囮にして後ろを取り、大剣と回転刃で攻撃。ガキンと弾かれ手が痺れる。

 腕が伸びてきて、近くを飛んでいる黒蝶に転移し避けて距離を取った。


「クロガネ、なんか欲しいものはあるか?」


『……鉱山が欲しい』


「え、鉱山……? 本気で言ってる?」


『それぐらいじゃないと割に合わない』


「わ、わかった……けど、時間はくれよ?」


『……一日だけよ』


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