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第251話

第251話書き直しました。読んで頂ければ幸いです。

 急いで駆けつけるとクイーンビーは色んな種類の蜂モンスターを使役してプレイヤーたちを追い詰めている。

 ヒガネの【視界共有】で見た時は拮抗していたけど。


「攻撃しても直ぐに回復される……! あの巨大な蜂をどうにかしてくれ!」


「自分の身を守るので精一杯だ! おらあ!」


 プレイヤーたちの声が聞こえてくる。

 どうやらクイーンビーの回復効果が高いせいで、眷族が半不死身軍団になっているみたいだ。

 シロガネと同じ系統だし、回復特化だもんな。


「って、あれは……レインさん? やばっ!」


 雪原エリアのダンジョンで出会ったレインさんと、そのメンバーの人たちが崖に追い詰められ防戦一方なのを見つけ急いで向かう。

 レインさんたちとモンスターの間に割って入り、【ラウンドフォース】を展開して攻撃を防ぐ。

 蜂モンスターたちは俺を見ても攻撃が止まらない。【女皇蟲の祝福】が機能してない……


「君は……ハルナ君?」


「レインさん、ポーションとかありますか?」


 レインさんは頷いた。


「今のうちに体力を回復してください」


 レインさんたちはインベントリからポーションを取り出して体力を回復させた。

 顔色が少し良くなったレインさんが尋ねる。


「このシールドはどれくらいまで持つんだ?」 


「もうそんなには持たな――」


 凄い轟音と共に俺のシールドを攻撃していたモンスターの群れは一掃された。

 煙が上がっている大砲を持ったモレルさんの姿が視界に入る。

 今の一撃はモレルさんの砲撃だったか。流石の火力特化だ。


「モレルさん! 助かりました!」


 ゴーグルを外したモレルさんが親指を立ててる後ろでルーシャさんは手を振ってくれた。

 そんなことを考えているとヒスイとギンの背に乗った颯音と海都が近くに来た。

 ヒスイから降りた颯音が聞く。


「春名、シロガネの母親のところまで行ける?」  


「うーん、難しそう。俺のスキルが機能してないみたい」


「機能してない? なんかのバグ?」


 海都が言う。


「もしくは、何らかの理由で機能してないだけかもよ」


「それだったらいいけど……よし、向かうか。レインさん、俺たちはクイーンビーのところに向かいます」


「あの巨大蜂のところに向かうのか……回復も厄介だが、仲間も色々と厄介だから気を付けてくれ」


「レインさんたちも気を付けて」


 レインさんたちと別れてクイーンビーに近づくと蜂モンスターが突っ込んでくる。

 ヒスイの背に乗っている颯音が言う。


「春名! 俺たちで切り開くから抜けてくれ!」


「わかった!!」


 ギンに跨った海都が水の矢で飛んでる蜂モンスターを打ち落とし、近づくいてくるモンスターは颯音が対処してくれて、クイーンビーまでの道が開けた。


「クイーンビー! 俺だ!」


『敵……倒す……!』


 クイーンビーに語り掛けたら、目が真っ赤になり、黒色の蜂兵を召喚してきた。

 咄嗟に距離を離すがいつの間にか背中に居た黒色の蜂兵が触れた瞬間に爆発した。


「ごほっごほ……あーびっくりした」


 爆発に巻き込まれてほとんど無傷な俺を見て頭を捻っているクイーンビー。

 アカガネとクモガネのおかげで俺の火耐性はかなり高い。爆発ではダメージはほとんどない。


「アオガネ!」


 超巨大なアオガネを呼び出し、頭に乗っかりクイーンビーを見下ろす。


「アオガネ、【雨降らし】だ」


 頷いたアオガネは雲一つない空に向けて水球を放つと、空は段々と暗くなり雨が降り出した

 雨に濡れたクイーンビーはぐったりと地面に座り込む。

 蜂は水に濡れるのを嫌がる性質があると本で読んだことがあるけど、リアルと一緒でよかったぜ。

 クイーンビーを見ているとヒガネが言う。


『ハルナ、あのモンスターの背中を見て』


「背中?」


 目を凝らしてみていると、クイーンビーの背中から線が繋がっていることに気が付いた。

 水滴が無ければ分からなかったな。温厚だったクイーンビーが攻撃的だったのは操られていたからだったのか。


『ハガネを呼び出して。斬れると思うわ』


「分かった」


 ハガネを呼び出して、共鳴をしてもらい腰に刀が装着される。

 起き上がったクイーンビーは色とりどりの蜂兵を呼び出して守りを固めていく。

 翅を展開して近づくと、クイーンビーが召喚した遠距離攻撃の蜂兵が攻撃してくるが、後ろからアオガネが援護して迎撃してもらい、包囲網をくぐり抜けてクイーンビーの目の前に。


「少し我慢してくれよ?」


 一瞬でクイーンビーの背後に回り、纏わりついている線を共鳴技で断ち切った。

 すると、糸が切れたようにクイーンビーは動かなくなり地面に倒れ込む。

 急いでシロガネを呼び出して、駆け寄った。


『母様しっかり!』


 シロガネは大量の治癒蜂兵を召喚してクイーンビーの体力を回復させていく。


『私の娘……こんな……綺麗になって……嬉しいわ……』


『母様……一体誰が……!』


 ――ゴゴゴ。

 地面が大きく揺れると、目の前の地面が盛り上がり、黒くて見上げる程大きなモンスターが出現した。


『私の玩具を壊したのはどこのどいつだーい?』


 見下ろしてくるモンスターのことを確認すると、名前はマザーアント。名前の横にオベロンの眷族と書かれていた。

 クイーンビーから離れたシロガネは俺の隣に来ていう。


『ハルナ、あいつを倒すの手伝って』


「言われなくてもそのつもりだ」


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