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ワリアさんの過去?

「おう!ハチ!旅に出るならこれ持ってけ!」

 サラダを食べていた時にワリアさんに話しかけられた。何だろう?


『古のフライパン 欲張り調味料セット を入手』


「おぉ!良いんですか!?」

「ハチも料理が好きだろう?俺が持っていてもこれはもう使う事が無いからな。やるよ。調味料が無くなればまた村に来い。用意してやるさ!」


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 古のフライパン


 レアリティ レジェンド


 耐久値 250%


 特殊能力 (※1)品質向上 (※2)自動修復

 (※1料理を作成する時に使用すると料理の品質が向上する ※2使用せずにいると時間経過で耐久値が回復する)


 とある勇者が持っていた古いフライパン。長年冒険を共にしたせいか、魔法の力が宿っている


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 ---------------


 欲張り調味料セット


 レアリティ エピック


 耐久値 100%


 料理のさしすせそはもちろん、スパイスやハーブも入っている欲張りな一品


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 ん?あの……これ?

「ワリアさん?このフライパンってワリアさんの物ですか?」

「おう、昔っからずっと使ってきたけどここで使うには小さいんだよ。1人分の物しか焼けないからな。ハチには丁度良いだろ?」

「確かにそうですけど……」

 重要なのはそこじゃないんだよなぁ……


「ワリアさんってもしかして昔勇者とか言われてたりして……」

「そんな昔の事はもうすっかり忘れちまったよ。大体ドラゴン一人で倒したぐらいで勇者とか過大評価過ぎるだろ?」

「えぇ……」

 どう聞いても勇者ですやん……


「まぁ変な奴にやられて死んじまったけど今の体に生まれ変わってアトラ様に拾ってもらったって所だ」

「変な奴……ひょっとして封力の魔骨はその時ワリアさんの体に……」

「ん?何か言ったか?」

「いえ別に、とにかくありがとうございます!」

 ここはあまり突っ込まなくても良いか。ワリアさんは今はワリアさんだし、昔の事を聞いたところで今何か変わる訳じゃ無いしね?


「ついでにワインも数本持ってけ。ハチならジャーキーを作る時に使うだろ?」

 ワリアさんが笑いながらワインを3本程渡してきた。僕が飲む為じゃなく、料理に使うって所を前提にしている所がポイント高い。僕の事を良く分かってる


「この村にはワリアさんが居ないと大変そうですね?」

「ハッハッハ!まぁ困るだろうな!」

 おつまみとお酒を作れるワリアさんが居なかったらドナークさんとかかなりガッカリしそうだ


「ハチ!こっちで肉を食べよう!」

「「「ハチ様ー」」」

「ぽよっ!」

 いつの間にか姫様とゴブリン達、それにちのりんがセットになって肉を食べている所に呼ばれた


「じゃあちょっと行ってきます」

「おう」

 ワリアさんと別れてお肉の所に行く


「旅立つ前に一緒に食べよう!」

「うん、おっ!美味しい!」

「そうだろうそうだろう?ドナークに習って私が焼いてみたぞ!」

「へぇ!これ姫様が作ったんだ!焼き加減も良いし、とっても美味しいよ!」

「やはり私にかかればこのくらいちょちょいのちょいだ!」

「「「流石姫様ー!」」」

「ぽよっ!」

 美味しいステーキで姫様が料理を頑張って作ったっていう所は評価するべきだろう


「皆も薬草とか集めてくれてありがとうね?」

「ハチ様は命の恩人です」

「このくらいの事しか出来ず申し訳ない」

「村の近辺でも危なくない物は育てていますから枯渇の心配はありません!」

 このゴブリン達もオーガと戦った時以来、僕が使った毒とか麻痺とかの素材となった草や花を集めてくれたりと凄く助かっていた。特にインクリー草。効果を増幅させるこれは特に欲しかったからこれに絞れば200個以上は現在の手持ちにある。楽に持ち運べるインベントリ様様だ


「ハチー!遊ぼう!」

「おっ!兄さんも一緒にやりましょうや!」

 ホーライ君と鷲掴みされた状態のミミックさんが僕の近くに飛んで来た


「何をするのか分からないけど……まぁ、良いよ?」

「やった!」

「それじゃあ兄さん!ホーライ君の背中に乗ったって下さい」

「はいはい」

 ホーライ君の背中はふわふわだから乗る事に否定は無い。【リインフォース】を使ってジャンプして飛び乗る。着地の際ホーライ君に出来るだけダメージが無いようにフワッと着地を心掛けた


「それじゃあサンダーフリーフォール行きまっせ!」

「いきまっせー!」

 ホーライ君がミミックさんの口調を真似して空に向かう。あれ?ちょっとまって?今サンダー()()()()()()()って言った?


「ハチさーん!」

 少し後方から焦った表情のパーライさんが飛んできていたけど時すでに遅し、ホーライ号、発進しまーす


 羽に白い雷を纏い、稲妻の如くスピードで上昇。そしてまた稲妻が落ちる速度で下降……あっという間の出来事だったのに僕の瞳にはスローモーションでしっかりと映った。ミミックさんはホーライ君がガッチリ掴んでいるから安全だろう。だが、ミミックさんに対して僕は命綱無し、シートベルト無しというスリルというより最早ホラーな一瞬だった。【ラフライダー】とか【リインフォース】が無かったら振り落とされてそれこそ自由落下(フリーフォール)で地面のシミになっていたかもしれない


「こら!危ないじゃないか!」

「パーライさん。僕は大丈夫ですからあまり怒らないであげてください。宴会中ですし、ホーライ君もまだ遊びたい盛りでしょうから」

「ハチさんは大人ですね……分かりました。でもちゃんと謝るんだぞ!」

「ハチ、ゴメンね?」

 何とか丸く収める事が出来た。良かった良かった



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― 新着の感想 ―
[一言] ワリアさんが言ってた「変なやつ」これから出てきますか?
[一言] 「レジェンド=壊れない」じゃないのか…
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