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特殊連携

「なるほど、旋回しようとすると若干回り難い角度があると……」

「なるほどな。確かにこの角度で曲がろうとするとヨーともピッチとも言えない角度だ。この辺りは修正するべきポイントだな」

 ヨーとピッチ……戦闘機とかで横に旋回がヨーで、機首の上げ下げがピッチだっけ?その微妙なラインでのカーブだとどうやら旋回性能が悪くなるらしい。多分そういう動作であれば、基本は体を傾けてピッチで合わせると思うんだけど……まぁ、その飛び方自体は人に寄るよね


「遠距離主体の私は別に問題無いんだけど、近距離主体だと微妙な立ち位置の調整とかに少し不満があるって感じね」

「そうそう!攻撃しやすい所に移動しようとしたらこうグーって曲がり難くて……」

 キリアさんの感覚派な感じで話してるけど、そういう本当に気付きにくい所を発見してもらえるのは助かるな


「君達に任せて正解だったようだ」

「あら、ありがとう。何かお礼でもあるのかしら?」

「そうだな。このレポートとしても、修正すべき部分を見つけて貰えた訳だ。君、遠距離主体と言ったかな?」

「ええ、言ったわ」

「ならこれをやろう。他の者でもある程度は使えるはずだ」

「……ありがとう。これは使えるわ」

「そう言ってもらえるとこちらとしても助かる」

 そう言って何か小瓶を渡す。そうして説明を見ているのか、ある程度内容を確認したみたいで、ヘックスさんの手を握って感謝を伝えている。ただ、お互いにまたなんか裏の有りそうな笑顔なんだよなぁ……


「今度敵が出てきたらハチと行っても良いかしら?」

「え?いや、普通に相手によりますけど……」

 基本的には僕が最初に出ていくというよりは他のメンバーが先に行って、それでも足りなかったら僕が行くみたいな感じだし……


「ハチの戦闘を間近で見たいの。だから次に船が来たらハチが……ってこれ来てるんじゃないかしら?」

「お、ホントだ。まぁ一応発見しているだけで、警戒度を落としてるんで、このラインを越えない限りはこっちから出る事はもう……」

「ほら、準備なさい。これが終わったら帰るから」

「アハッ!一緒にあの船の奴らをぶっ倒そ!」

「もう、仕方ないなぁ……すみません。ちょっと行ってきます」

「あぁ、他に敵が出て来てもまだ私達で対処出来るから安心して行って来ると良い」

 ハスバさんに見送られてネレッサーで敵船に向かう事にする。さてさて、キリキリ姉妹と一緒に行くとするならどうするかなぁ……


「あの敵船。どう料理しようかしら?」

「あ、人も船もお宝も全部捕獲するつもりなので、殺しちゃダメですよ?そんなの勿体無いですから」

「アンタ……たまに怖いわよね?」

「いえいえ、海賊も捕まえればお金になりますから。皆の報酬を増やすのなら、下手に殺すより捕まえた方が良いんですよ。まぁ、僕らは別に船に海賊を乗せておく必要も無いですからその辺の安全性もありますね」

 僕らと同じ様に海賊を捕まえて港まで連れて行くとなると、どうしても、その間海賊を見張る人員も必要だし、万が一牢から脱走みたいな事が起きた場合、船を乗っ取られる可能性もある。その辺のリスクと、一々港に帰らなければならない手間を考えたら、海賊の捕獲はまず考えず、お宝だけ回収した方が色々と楽で良い。でも僕らはそんな事とは無縁とも言えるポータル技術のお陰でその辺の問題を完全にクリア出来る。まぁシャコーの箱もあるから船まで回収出来るんだけどね?


「殺さない様にって事ね?仕方ないわね……」

 キリエさんがリボルバーから弾を抜き、別の弾丸に入れ替える。どうやら僕の説明で殺さない様にゴム弾的な弾に変えてくれたみたいだ


「殺さないオッケー!」

 フランキスカにカバーを付けて、打撃武器化させるキリアさん。なんだかんだこの2人ってそういう所にしっかり対応出来るから助かる。これなら普通に他の敵船に連れて行くのも出来るな?


「それじゃあ乗り込みますよ。挨拶代わりの一撃はお2人に任せますね」

「「了!」」

 あれ?2人ってネレイドさんの返答を聞いてたっけ?まぁ良いや。バトルフォームで飛び込んで行くぞぉ!


「アハッ!この船。貰っちゃうね~?」

「許可は要らないわ。どうせこれからすぐに私達の物になるんだから」

「悪役が様になってますねぇ?」

 いやぁ、急に船に何かが飛び乗って来たと思ったらこの2人のこの宣誓だからなぁ……悪役としては完璧だよ


「貴方がそれを言うのかしら?」

「アハッ!ハチはもっと悪役っぽく!」

「え~?悪役っぽく?んー……あ、じゃあ大人しく僕らに船とお宝とその身を渡してください。抵抗したら……ふふ、どうなるか試してみます?」

「「わっる~」」

 ノリノリだなぁ?


「て、てめぇらふざけんじゃねぇ!」

「誰が渡すか!おめぇらやっちまえ!」

「ぶっとばすぞオラァ!」

 威勢の良い敵もいっぱい居るみたいだ。それじゃあ全部頂きますかぁ


「ハチ!」

「はいよ!」

「ハチ!」

「はいはーい!」

 キリエさんが僕に向かって走って来たので、踏み台になり、上に打ち上げると、キリエさんが上から海賊に弾丸を浴びせ、キリアさんは僕に手を伸ばして来たので、そのまま手を掴んで回転して周りの敵をハンマーと化したフランキスカでボコボコにしていく。いやぁ、恐ろしいなぁ?



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― 新着の感想 ―
ハチ君、多分だけれどこのキリキリ姉妹は全力で踊る(戦う)時 今までは自分に完璧に合わせて動いてくれるのが姉(キリエ)と妹(キリア)しか自分達のテンポについて来れないってタイプだったんだと思うよ。 そ…
>いやあぁ、恐ろしいなぁ? 最終きちく兵器(8)が、まーた自分の事を棚の上にほおり投げて何か言ってるよ
>いやぁ、恐ろしいなぁ? 自分のことを棚に上げてる……
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