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人為的荒波

「まぁ、一度見せたとは思いますが、シールドを飛ばして防御とか出来ますから、もう少し近くで海賊船との戦闘とか見れた方がアトラクション的な?」

 自分達の安全に考慮された戦場とかそんなの中々無いチャンスだと思うけどなぁ……


『どうしても戦わせたいのかしら?』

「まぁ、戦わせたいというか、イベントに参加しているのに特に戦闘らしい戦闘も無く、ヒリつかない状態とかつまらないんじゃないかなって思って……近くで戦闘が起きて、治療とか補給とかでもっとバタバタしてた方が皆もイベントに参加してる!って気になるんじゃないかなと思ったんですけど……」

 正直その中で自分も戦わなければ……と思った人が出て来てくれると嬉しい。そういう人が新しいスキルとか得るんじゃないかなぁ?


『なるほどね……確かにイベントらしい楽しさって面で考えたらそういう事にもなるか……そうね。もう少し見える位の距離での戦闘の方が皆も気合が入るかも……今は少し気が緩んでるし』

 よしよし。これで少しは僕らも防衛するっていう面で結構やり甲斐も出て来るし丁度良いかも。海中からの生物に関しては今まで通り索敵範囲外から処理する形で良いだろう


「じゃあ、船が来たら今までよりはもう少し接近させますね」

『分かったわ。それじゃあその旨は副船長には伝えておくわね』

 副船長……そっちの人にも挨拶した方が良い気がするけど、まぁそこは別に良いか


「という事で、船への警戒網を少し狭めます」

『こちらアルバトロス。了解した』

 お、今回通信に答えてくれたのはロザリーさんか。通信機だし、普通にアルバトロスに乗ってる人なら誰でも通信自体は可能になるか


「よし、アルバトロスにも連絡したから、船に対しての警戒網は多少狭めてオッケーだよ」

「了。敵船への警戒網を2段階に分けます。現状の警戒網を1。接近警報を知らせる2の2段階とします」

 とりあえずマップに映る警戒1と、警報を出す警戒2って感じね。それなら分かり易くて良い。マップに映る情報から敵の速度とかも分かるし、警報が無くても警戒1の段階からの接近スピードとかで脅威度も軽く分かるかもしれない。よーし、あえて危機を呼び込もう!


「は~やく敵船来ないかな~♪」

「いやぁ、こんなに怖い催促も中々無いねぇ?」

 そんな……この状態にしてからの戦闘を楽しみにしてただけなのに……


「む?むむ!?マップに船が映った!よし!あっち行こう!」

「警戒網とは……」

「むしろ捕獲用?」

 お知らせが無くなったけど、普通に敵の姿はマップに映っているので、そっちにむけてネレイドとマンマミーヤンをフェプシックで動かす。いやぁ、中々良い航海ですよ


「報……敵船警戒ラインを突破……」

 一応報告義務だからと言わんばかりに敵が警戒網に入って来たと言うネレイドさん。まぁ、自分から突っ込んで行ってるからねぇ?


「さて、敵から攻撃が来てくれないと皆に危機感を持たせられないから相手の射程範囲に入らないと……」

「疑。護衛対象に対してその様な事をして良いのでしょうか……」

『ほ、本当に大丈夫なの!?』

 まぁ、今までの状態から考えたらあり得ないと一刀両断出来る程の無謀な接近。完全に守れるという自信が無いと本当に危険な状態だ


「まぁ、この世に100%なんて事は無いとは言えるけど、絶対にマンマミーヤンを守ります。今回の1回はかなり攻めますからね。危機感を持つのは本当に大事な事ですから」

 本当に危機的状況まで追い込まれた時にこそ真価が見える時がある。それが見たい


「危機的状況にこそ立ち上がる。それが白玉さんに出来ますか?」

『危機的状況にこそ立ち上がる……本当にアンタって凄いわね。そこまで言われたらやってやろうじゃないの!』

『あの!あんなに接近させちゃって大丈夫なんですか!?』

「今回はちょっとマンマミーヤンの人達に緊張感を与える為なんでまだ見ていて下さい」

 何か。今何かが開花しそうな気がするんだ。この窮地を越えられるかどうか……今後に関わると思う


『……アンタ達!いつまでも守ってもらえるなんて甘い考えは捨てなさい!私達は戦場に来ているのよ!戦える者はすぐに戦闘準備!』

『は、はい!』

 白玉さんの檄が飛び、周りの人達も動き出したのか色々と通信機から声が聞こえて来る


「素晴らしい……やっぱり一番最初に変わるのは貴方だと思ってましたよ。白玉さん」

 確かに、護衛するとは言った。でも、やっぱり守ってもらって当たり前という人達よりも、自分達も頑張るという人達こそ守りたいし、そういう人達こそ成長すると思う


『しゃぁ!矢でも鉄砲でもドラゴンブレスでも掛かって来いやぁ!』

「おっとぉ……これはちょっと刺激が強すぎたかな?」

 通信機の向こうから何処からでも掛かって来いと言わんばかりに吹っ切れた白玉さんの声が聞こえてきた


『ちょっ!?何すかその危なそうな缶詰は!?そんなの握りしめてないで仕舞って下さいよ!?』

 あ、あの缶握りしめて決意表明みたいな事してるのか……勢い余って開けちゃったら大変な事になるぞ……



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― 新着の感想 ―
>これはちょっと刺激が強すぎたかな 最臭兵器が破裂したら別の刺激も来るから危険が危ない!
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