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先取防衛

「うーん、やっぱりいつ見てもデカい」

 ネレッサーで進むと海の中に巨大な影。クラーケンが見えて来た。これはまた大変そうだな……


「完全にこっちに向かってきてるな。これはもう止められない」

 ネレッサーで誘導すれば何とか引っ張れるか?まぁ良いか。とりあえずミサイルの支援だ


「命中精度を上げるだけなら動きを止めれば良いけど……」

「こっちにはハープーンミサイルという切断ミサイルがあるんだから、それを活かすならどうにか奴の触手を伸ばした所で一気に刈り取っていきたいよな」

 メインのアダマンタイト弾頭ミサイル……あ、魚雷だった。まぁそれをしっかり着弾させるだけなら簡単だ。でも、それだけじゃ勿体無い。ハープーンミサイルで相手のげそ足を貰っていく位の気概で行くならウチの魚雷群が当たる直前に僕が狙われて足を伸ばしている位に当たるのが丁度良い


「よし、ネレッサー。君の性能を信じるぞ」

 せっかくだしあの機能を使おうじゃないか


「ネレッサー。バトルフォーム起動」

 水中だけどネレッサーを変形させる。水上バイク形態から自身に纏うアーマー形態に変形させる。追加した物は基本背中の方に回るから動作の邪魔にもならないし、行けるな


「さぁて、それじゃあウチの厨房と護衛対象へのお土産作り頑張りますかぁ!」

 前にアビスフォームで泳ぐ訓練をした時に比べると随分と進化したよなぁ……まぁ、勿論真淵を使わないとは言ってない。僕の力もネレッサーに乗せる


「おっ、良いね。この感じは中々良いかも」

 体に纏うネレッサーバトルフォームにプラスして真淵も纏って水中でも圧倒的な機動力と動きやすさがある。これならクラーケン相手でも普通に戦えそうだ


『報。残り10秒でそちらに攻撃が到達します。フェプシック操作をハチ艦長に譲りますか?』

「お、それ助かる。譲って譲って!」

 勿論ネレイドさんの操作でクラーケンをぶち抜いてもらうでも良いけど、僕が操作出来るならそっちの方が良い。細かい操作や指示を遠距離でやり取りするよりこっちの意思で操作する方が囮をしながら攻撃しやすいし。それにミサイル操作も特訓でやったからね


「来た来た。操作権移譲。承認!」

 ネレイドさんから操作権が来たから受け取ってこれで僕の意思で操作出来るな


「さぁ、クラーケンさんよ?悪いけどここからは先は行かせないぞ?」

 せっかくだしアダマンタイトミサイルに乗って行こう。こうした方が一時的とは言え、操作する物が減る


「ゲッゲッゲ……」

 これは完全に敵対だな。よし、攻撃開始っと


「その余裕。何時まで持つか見物だね?」

 ハープーンミサイルを一度扇状に上に放ち、アダマンタイトミサイルを蹴り出す様に下に放つ。そして僕自身はクラーケンに対して前に出る


「ゲッ!?」

 急な接近に驚いたのか一瞬身を強張らせるクラーケン。だが残念。その一瞬の硬直は戦闘において致命的な隙だ


「体が大きいければ強い訳じゃない」

 バトルフォームのネレッサーの右腕でクラーケンの眉間を殴る。イカとかタコを〆る時に眉間を刺せば神経を断つ事が出来るから打撃だけでも充分な衝撃になるだろう。そして


「それに、僕の攻撃はこれだけじゃないぞ?」

 上からさっき扇状に撃ったハープーンミサイル達が雨の様に落ちて来てその足を狙う


「ゲアッ!?」

 ズバズバとクラーケンの足が切り落とされる。そして……


「そんなに喰いたいなら喰わせてやるよ」

 足を切り落とされたクラーケンの下からアダマンタイトミサイルが襲い掛かる


「烏口は要らない。げそ足だけ貰って行くさ」

「ギョッ……」

 イカの口である烏口を破壊しながらそのままクラーケンの体を貫き、頭のてっぺんからミサイルが飛び出す


「うん、やっぱり物凄い貫通力だ。瞬間的な魔力燃料による加速ってアダマンタイトの弾頭と相性良いな……」

 フェプシックだけだと多分敵を貫通するみたいな攻撃は敵に干渉する事になって効力を失うかもしれないけど、そこを補う為の魔力燃料での加速でクラーケンを一気に貫通した。体の中心。人間にしてみれば背骨から脳まで全て破壊する様な一撃。これで死なない脊椎動物はまず居ない……あっ、イカって無脊椎の軟体動物じゃん……


「いや、死んでるな?よし!それじゃあげそ足は貰っていくとして、残りは……グリーサにあげるよ」

「わーい!こんなにいっぱい!」

 強欲の壊刀であるグリーサでクラーケンを採取。おぉ、イカ墨位しか残って無いや。まぁ、それでも全然良いけど


「さ、戻りますか!」

 一仕事終えたし、ネレッサーも元の形に戻してミサイル達と戻るとしよう




「いやぁ、やっぱりハチ君はぶっ飛んでるねぇ?」

「海賊船位なら問題無いですけど、やっぱりクラーケンとなると……」

「しかも水中でだよ?本来は相手にドが付く程ホームグラウンドなのに……」

「皆もミサイルをしっかり操れたらこの位楽勝ですよ」

「そのミサイルを操るのが海賊を倒すのより難しいんですが……」

「それは……まぁ、慣れ。かな?」

 というか、こういう操る系は本当に深淵のお陰でかなり扱えてる自身がある。本当にアビス様のお陰で僕の可能性はバンバン広がってる気がするなぁ……



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― 新着の感想 ―
身体が大きいと当たり範囲がデカいだけだからなぁ
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