表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2029/2063

裏方として

「君は本当にイケメンだねぇ?」

「何ですか急に?叩いて欲しいんですか?」

「それもアリ……いやいや、純粋に褒めてるんだよ。今回は皆に息抜き……主に我々の息抜きをさせる為だろう?」

 うーむ、困った。普通にハスバさんに見抜かれてしまっている


「えぇ、そうですけど……」

「まぁ、今回の役割分担としては、私達も結構ハードだろうからね。それで息抜きのタイミングを作ろうって事なんだろうけど」

 確かに、普通にやってるけど、海賊船1隻を1人でどうにかするって任務を皆しっかりこなしている。シミュレーションしたとはいえ、これは普通に考えたら滅茶苦茶大変な事だよなぁ……感覚麻痺してたかもしれない


「それにしたってハチ君だって休憩しないと疲れちゃうだろう?」

「ちっちっち。逆ですよハスバさん」

「逆?」

 どうやらハスバさんは僕を心配してくれて休んだ方が良いって言いたいんだろうけど、そうじゃないんだなぁこれが……


「僕はイベント中は悪巧みを楽しんでいるんですよ」

「悪巧み?」

 そう。皆がメインのイベントで楽しむのなら、僕はその裏で運営との駆け引きみたいな物を楽しんでいるとも言える。ある意味、そこが悪巧みとも言えるだろう


「悪巧みはしている時が一番楽しいし、何より気持ちがワクワクして止まらないんです。止められないんですよ。休むのはイベントが終わった後でゆっくりのんびりすれば良い。イベント中は全力で僕の悪巧みを完遂する為に動き続けたいんです。そうする事で、また別の機会の時に使える悪巧みのアイディアが生まれるかもしれない。そう考えると今僕が休むのは勿体無いんです」

「ははは、なるほどな!分かる!分かるぞ!なるほど、そういう事だったのか!」

「およ?」

 何かハスバさんが凄く納得した様子で笑っている。何だろう?


「いやぁ、実は私も現実の方ではそういう悪巧み的な事をするのは好きでね。勿論合法な物だよ?なるほどそうか。確かに、そう言われたらハチ君を止めるのも無理だな!私もそういう時はやり切るまでは止まれない質の人間だ。いやぁ、また1つハチ君の事を知れた気がするよ。それで、敵船が来たらキールブレイカーで撃破だったね?海賊の回収は私に任せてくれ!」

 どうやら海に落ちた海賊の回収はハスバさんがしてくれるみたいだ。それならこっちも少し動きやすくはなるな


「分かりました。現状接近する敵影は無いので、一応は休憩時間ですね」

「そういう事ならホフマンと善罪の勝負料理を持って来るとしよう」

「あ、それありがたいです。2人の勝負は正直どっちが勝っても皆の息抜きという目的を達成する為に企画した事なので、勝敗はどちらでも良いんですけど、単純にどんな料理を作るのか気になってたんですよね」

 ネレイドさん単体でも海賊とかの対処は出来るとしても、休憩時間的な今のこの状態でネレイドからNPCしか居ないみたいな状態は出来れば作りたくなかった。確かに人同士のやり取りというのも大事だけど、僕にとってはネレイドさんとかヘックスさんも大事な仲間だし……あぁ、たまには村にも顔出さないとなぁ


「了!」

 何かネレイドさん式の返事の仕方が流行ってるなぁ……まぁ、短い返事だし、言いやすいのもあるのかねぇ?


「疑。艦長は行かなくて良いのですか?」

「正直2人には悪いなとは思ってるけど、僕は今自分がやるべき事はコッチだと思ってるからね」

 確かに勝手にイベントを始めて、後は任せるのは勝手かもしれない。でも、全員が遊んでたら守れる物も守れない。だから僕はネレイドに乗って皆が遊べる時間を稼ぐ為に防御を固めるんだ


「認。私1人でも防衛は出来ますが……」

「それは僕との戦闘シミュレーションで勝率5割を超えてから言ってもらえるかなぁ?」

「疑。そもそも、艦のインターフェースでも無いハチ艦長が私相手に勝率5割以上をキープ出来ている事がおかしいのですが……」

 まぁ、おふざけというか、一応やってみようと言う事で、ネレイドさんと僕で潜水空母ネレイドを2隻にして勝負するなんて事もやったけど、色々と搦め手何かを交えて戦ってたら10戦やって6勝3敗1分けという、中々な結果となった。まぁさっきはあぁ言ったけど、今のネレイドさんは僕との戦闘の度に色々学んで後半は完全に僕が負けてたから、もう僕が勝てる事も無いだろうけどね?


「ハチ。そのお陰でハープーンミサイルとか出来てるんだぞ?」

「え?」

「ハチに勝ちたいからと、ハチに内緒で色々と兵装をネレイドに要求されたんだぞ?全く、ネレイドも中々面白い事を考える……」

 あぁ、それで僕の知らない兵装とかが増えてた訳か


「僕に勝ちたいからって……でも、それで僕の知らない兵装で勝とうって言うのはどうなのかねぇ?艦のインターフェースなら艦の力を使って勝たないと……ねぇ?」

「認……」

 あ、何かへこんじゃった……


「い、いやぁでも?それで小回りの利く武装が増えてるなら全然!むしろより戦いやすくなったからそこはネレイドさんのデカい功績だね!」

「誇!」

 あ、胸を張ってふふんってしてる



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
運営「やだ……悪巧みとか言ってる……」
推定エリートハスバさん(ヒロイン!)、、、もしかして上流階級でもある?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ