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2016/2063

ご招待

「普通に美味しいカップ麺じゃない!何でこんな物が……」

「いやぁ、ちょっとウチの艦長に教えてもらった技術を使って作ってみたんだ。どうだ?うめぇだろ?」

「こんなの、美味しいに決まってるわ!ズルズル……」

 早速カップ麺を布教してるなぁ……


「なるほどね……これは確かにウチでは出せないわね……」

「わりぃな。断るつもりは無かったんだが、こっちの方が面白そうだと思ってな」

 そう言ってもらえるとこっちとしても嬉しい。言い方は悪いけど、なんだかんだ言っても、選んでもらえたというのは一種の優越感もあるし


「あ、そうだ。一応我々の艦は地上と繋がってまして、例えば海賊船と戦って船が大破して海に落ちた人とかを救助するつもりでいるんですが、もしそちらの都合が良ければそっちに人を回すって事も出来る気がしますが、どうしましょう?」

 元々はこっちが単独で動いて勝手に救助してカップ麺の布教も出来たら良いね位の気持ちだったけど、マンマミーヤンにも宣伝をしたい人は沢山居るだろうから、ここで救助をする際に、一時的に人をマンマミーヤンにあげて、少しずつポータルで陸に帰すという状態にするか、もしくはマンマミーヤンでの臨時のお手伝いみたいな事にすれば、利益を得る人が増えるんじゃないかな?


「なるほど。となると、その設備を一度確認したいのだけど、良いかしら?というか、そっちの船の中身がずっと気になってるの!」

「なるほど、確かにそうですね。護衛してくれる艦がどういう性能をしているのか確認したいというのは普通の事ですし、そうですね。案内しますよ」

 白玉さんにウチのネレイドを紹介してあげようじゃないか!


「という事で、ホフマンさん乗せて上げて下さい。僕は先に戻ってお出迎えの準備をしておきますので」

 一応、連絡がすぐ取れるとは言え、艦長が艦をあまり長く放棄する物ではない。出来るだけ早めに戻らないとねぇ?


「お、そうか。んじゃ乗ってけよ」

「わ、分かったわ……」

 白玉さんはホフマンさんに任せて先にネレイドに戻るとしよう。さてさて、一応紹介するなら何かな?武装かな?それとも設備かな?




「という訳でいらっしゃいませ。我らの潜水空母ネレイドへようこそ」

「……」

 口があんぐりと開いている白玉さん。あんまりそういう顔をしない方が良いと思うけど……


「分かるぜぇ……何も知らなかったらそうなるよな。だが、これがハチと関わるって事なんだぜ?」

「そ、そうなの……?」

 そうなの?僕も知らなかったわ


「という訳でこちらネレイドさん。潜水空母艦ネレイドの副艦長って事になってるけど、実質この艦のトップというか、艦その物と言っても良い方です」

「認。実質トップです」

 胸を張るネレイドさん。意外とノリノリだなぁ……


「えっと……艦その物?」

「ネレイドさんはこの潜水空母ネレイドのインターフェースとして存在している人工生命体みたいな感じです。まぁ一番簡単に言うとロボットですね」

「このファンタジー系ゲームの中で人工生命体……ロボット?ジャンル違くない?」

「「「分かるぅ~」」」

 何かハスバさんとかからも何か同調の声が飛んで来た。そうは言われても出来てるからねぇ?


「でも、出来てるからこうして艦が出来てる訳で……」

「いやぁ、にしてもこの内装とか、普通に別ゲー過ぎるでしょ……ナニコレ?」

「あ、それはレーダーですね。この艦とその周囲の状況が見えるので、この通り、補給船マンマミーヤンも見えてますよ」

 3Dの映像の中心に潜水空母ネレイドがあり、その上の方で補給船マンマミーヤンが見えている。そしてそれよりも更に広範囲の状況もこの3D立体映像レーダーで確認出来ている


「魚雷もありますし、何なら対空兵装も積んでますから、いざという時は浮上してマンマミーヤンの盾になりますのでご安心を」

「魚雷……?」

「あ、そこからですか?」

「普通に大砲とか魔法で海戦するんじゃないの?今回のイベントって……」

「ハチが絡むとこうなるんだ」

「ひぇ~……」

 それは褒めていると捉えて良いんだろうか?


「何なら、まだまだ隠れてる機能もあるんだけどな……」

「本当に同じゲームしてるのか分からなくなって来た……」

「「「そうそう」」」

 何なんですかねぇ?そのシンクロは……


「一応、武装の説明は……」

「いや、武装についてはもう良いわ。それよりも地上と繋がってるって言ってたわよね?それはどうなってるの?」

「あ、そっちですね。今の巡航速度なら多分問題ないと思うので、そっちに行きましょうか」

 とりあえずポータルゾーンに連れて行こう




「こちらのポータルは地上の、今は港の位置に繋いでありますので、ここを通ればすぐに港に戻る事が出来ます」

「……」

「くっくっく、良い。やはり良い。驚く顔を見るのは楽しいなぁ!」

「ヘックスさん。また変な事を……」

 ポータルゾーンの説明をしていたら、ヘックスさんが後ろからやって来た。どうやら白玉さんの驚く顔が見たかったみたいだ。まぁ気持ちは分かる。コソコソ造ってた物を見せてギョッとしてもらえたら嬉しいよね



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― 新着の感想 ―
あれ?これヘックスさん出てきて大丈夫?アトラさんとの約束破っちゃうんじゃ…
ハチ君の周りはゲームジャンルと設定難易度が違うのだ……
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