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加工

「よし!出来たな!」

「これで毛皮は完成……あとは形を整えて縫い合わせればポンチョが完成だ!」

 漬けておいた毛皮を取り出し、ある程度乾燥させる。これで毛皮は完成したので後は必要な形にカットして縫い合わせる必要がある


「とりあえずまた測っとくか!」

「お願いします」

 ギリーマントの様に大体自分を覆えるサイズじゃなくて、自分の体に合うサイズで作らないといけないのでこれは失敗したくないからドナークさんに任せよう


「ポンチョだしなぁ?だいたいこのくらいが丁度良いか?いや、この辺を少し長めに取って……こうした方が良いな!だから……ここで切れば、よし!そんじゃあこの線で切ってくれ」

「分かりました」

 ドナークさんが毛皮に切る為のガイド線を書いてくれた。だからそのガイド線に従って毛皮を切る


「真っ直ぐ切らないと……」

 慎重に切る。ここでミスると縫う時が大変だからね……




「ふぅ……出来た」

 何とか毛皮を切り分ける事が出来た。ちょっと勿体ないけど手足の部分とか頭や尻尾の部分を切っちゃう事になったけど1枚は尻尾と頭の部分を残している。これが背中の部分に使う毛皮だ


「それじゃあ後は縫うだけだからちょちょっとやってやるか!」

「あ、それ僕がやります」

 やっぱり僕の物だし、今回は縫う所もしっかりやりたい。自前で良い糸も出せるからね


「自分でやるのか?」

「【魔糸生成】……良い感じの糸も自分で出せる様になったんで、これも使ってポンチョを作ってみたいなぁと」

「なるほどな?アトラ様に使い方を教えてもらってたもんな?ちょっと待ってろ」

 ドナークさんが何か箱の様な物を持って来る


「こいつを貸してやるからこれで縫ってみ?」

 ドナークさんに裁縫セット?みたいな物を手渡される


「それなら毛皮だろうが普通の布を縫う時と同じくらいの感覚で縫えるぞ?」

「おぉ!それは凄いですね?」

 毛皮も布と同じように縫えるとかその縫い針がとても鋭いんだろう。誤って自分の手に刺さない様にしないとね


「流石にそれは大事な物だから渡せないけど、ハチなら貸すくらいはしてやるぞ?」

「ひょっとしてこれを使ってシロクマコスチュームを作ってくれたんですか?」

「まぁ、そうだな?」

 壊さない様にしなくちゃ……


「ズレないように……」

「少しずつで良いからな?一気にやろうとすると失敗すっから」

「はい」

 千切れない、細い、柔らかいの3つの要素を入れた糸を作る。縫い合わせる事を考えて糸を柔らかくしてみたが、これが結構良い。スイスイ縫える


「ハチ、繋ぎ合わせるの上手いじゃないか!」

「教え方が上手いからですよ。裁縫はやった事ありますけどこんな本格的なことは初めてです」

「嬉しい事言ってくれるねぇ?」

 毛皮を縫い合わせ、ポンチョを作るなんて事は初めてだ。だけどドナークさんに教えてもらいながらやっているから特にミスすることなくどんどん作っていく事が出来た




「出来た!」

「おぉ、良い出来じゃないか!」


 ---------------


 ウルフポンチョ


 レアリティ PM


 DEF +15

 MIND +15


 耐久値 140%


 特殊効果 狼系モンスターに先制攻撃されなくなる。寒さに対して強くなる


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 出来上がったウルフポンチョを持ち上げてみてみる。3体分の毛皮を使ったけど案外気にならない重さだ。普通なら結構重くなると思ってたけどゲーム的になのか、かなり軽い物になった


「着てみ?」

「はい、じゃあズボッと……」

 頭からポンチョを被る。うん、凄いモフモフになった


「良いねぇ?フードも被ってみたらどうだ?」

「はい……案外作ってみると可愛くなっちゃう物ですね?」

 狼の頭部分にはドナークさんから貰った綿を詰め、フードの形の布を内側から縫い付けて蓋をする。綿を詰め込んだせいか頭部が少し丸っこくなる。狼の目の部分は大きな黒いボタンを付ける事でファンシーさが出て、可愛らしさが出ている


「どうです?白ローブの時と印象変わります?」

「あぁ、全然違うな?顔が隠れてもそのフードが良い味出してる」

 ドナークさんに見せてみると全然違うらしい。これなら街に行っても大丈夫かな?


『称号 【命に感謝を】 を入手』


『【命に感謝を】 自ら仕留めた生き物を自らの手で解体し、自ら加工した者に贈られる称号。 生き物に対しての感謝は忘れない様にしましょう。 入手素材の品質向上』


 凄く道徳的な称号を入手した気がする。確かに忘れちゃいけない事だよね


「感謝……」

 一度ポンチョを外し、ポンチョに向かって手を合わせる。多分普通にプレイしている人は倒して素材を入手してそれを合わせたら装備になるんだろう。こんな皮を剥いで、鞣して、加工するって事やってる人はほとんど居ないだろう


「余った皮でも何か作れるかな?」

 残った皮も小さいけど使えない事は無いと思う


「眼帯でも作るか?」

「お願いしても?」

「良いぞ?ハチがやっているのを見たら私もやりたくなってきたからな!」

 ドナークさんの言葉に僕の厨二心がくすぐられてしまった。流石に今回はドナークさんに頼んで眼帯を作ってもらった


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 革の眼帯


 レアリティ コモン


 耐久値 100%


 皮で作られた眼帯。アクセサリーや目の保護として使える


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 特に効果は無いけどカッコイイ眼帯が出来た



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 革の眼帯に耐久値は設定しないのですか?
[一言] 目玉たく無いと言いながら、目立つ格好やプレイスタイルを行う主人公。 街に行くのは良いいけど、呪いを受けた状態でお金をどうやって稼ぐつもりなんだろう?。
[一言] 命に感謝をって地味に会得難しそうな称号ですね 倒して解体まではする人そこそこいそうですけど、加工は生産職に任せるでしょうし 全部一人でやってもジョブとかスキルの都合上いいものはできなそうで挑…
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