第四十六話 王手
越後の国は、北陸征討軍の一員だった忠政に預けた。
そんで、上杉が使役してた軒猿と言う忍者(仮)も預けた。
北陸と東北の諜報、しっかり頼んだぜ!
* * *
関東は北条家に任せちゃっても良かったんだが、せっかくなので混ぜて貰うことに。
氏政に、是非来てくれって誘われちゃったからホイホイついてったよ。
そしたら宴の席で、嫁をくれって言われちゃってねー。
あー。
実質臣従した北条家だけど、確証が欲しかったんだね。
仕方がないので、俺の娘を氏政の嫡男に嫁がせることに。
しかし、小田原は遠いな。
遠方に嫁がせるのは心苦しいが、仕方がないか……。
俺はそのまま、八つ当たり気味に北条家の関東蹂躙を手伝う。
大鉄砲隊は、関東でも無類の強さを誇った。
南総里見なんぞ、ハチの巣にしてくれるわっ
北条家でも、鉄砲の数は結構揃えていたけど、まあ規模が違うからね。
敵方も似たり寄ったりだったから、成果が上がったよ。
モリモリっと蹂躙して、武蔵国から下総・上総・安房まで平定。
里見は滅ぼした。
更に宇都宮・佐竹連合軍を破り、下野国と常陸にまで侵食。
宇都宮を滅ぼし、佐竹の降伏を受け入れた頃、ふと気になった。
そういや岩倉殿は?
聞いてみると、奥州伊達の元へ逃れたらしい。
逃げ足はえーな、オイ!
* * *
一方で越後を平定した北陸征討軍は、出羽国の最上家に連絡。
出羽国に入り、最上家と合流して掃討を開始したらしい。
ならば遅れまじ。
呼応して下野国から陸奥国に入り、大崎義隆と合流すべく進軍。
俺の目的は、伊達家を早急に全力で潰すこと。
これは、大崎義隆と利害が完全に一致してる。
よっし全力全壊。
途中で邪魔してきた輩は、残念だね。
行きがけの駄賃に、踏み潰してくれようっ
大人しく道を譲ったら、安堵してあげるよ。
いやね?
縁戚の最上家から、嘆願が届く前にと必死だったんだ。
俺と大崎は伊達を潰したい。
でも最上から嘆願が来たら、流石に無視する訳にはいかんから。
結果として、最上家からの嘆願はギリギリアウト。
伊達家当主と嫡男は切腹。
次男に家名存続を許し、最上家へ送致した。
いやー、独眼竜は油断ならんからなー。
開眼前に潰せて、良かったわー。
* * *
伊達を潰した時に確認すると、岩倉殿はまた逃げたらしい。
次は南部領、だと?
しかも、岩倉殿は当初の信玄の六男に加え、上杉、佐竹、伊達の一族を連れてたとか。
なんだその所帯……。
絶対追い付いて、小一時間問い詰めよう。
さて、幾つか戦はあったが蘆名を始め、大半の者は臣従した。
でも葛西は大崎との関係上、反抗してきたから滅ぼした。
そして北上を続けてると、南部からも臣従の使者がやって来た。
岩倉殿を捕縛したとか。
おお、逃避行も遂に終わったか。
一時は蝦夷まで逃げるかと思ったが、まあ良かった。
差し当たりまとめて回送して、下野あたりで確保しといてくれーぃ。
そして出羽の国では、大宝寺と小野寺が滅ぼされて平定となったらしい。
よーし。
以上で、東北と関東を平定!
本州に残るは、既に毛利だけだ。
と言っても、もう風前の灯だけどねー。
サクッと関東奥羽越を平定しました。残るは毛利と、九州のみです。
小野寺は、家督相続のタイミングが悪かったと言わざるを得ない裏設定。




