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232 魔王国へ行く事にした

気功士王国居城の会議室。


小人モヤジーの話は続く。


「依頼2つ目、魔王軍四天王ガルダムの行方について報告するぜ。」


雪女のユキと魔神パズズのバズ、鵺のライヤ、空狐のクーコの4人?は、真剣な表情になって、モヤジーを見た。


ガルダムはユキ達4人を召喚した可能性のある魔族だ。


「魔王国の東にルーマカと言う山がある、その山の中腹にガルダムの研究施設があるらしいぜ。研究施設の場所はまだ特定出来ていないぜ。」


「ラシイ?不確定ノ情報カ?」

バズがモヤジーに問う。


久しぶりにバズがまともに話してるのを聞いたなぁ。


「すまない、確定は出来ていないぜ。」


「ルーマカは、急な斜面や切り立った峰などから、魔王国でも屈指の登頂困難な山なのです。モヤジーが研究施設を見つけるのは難しいでしょう。私の眷族も調査中ですが、時間を貰いたい。」


ヴァンパイア真祖ヴァラカがモヤジーをフォローした。


「わちきとバズが探すでありんす。」

雪女のユキが会話に加わった。


「成る程、ユキとバズなら探せるかもね。」

俺はユキに言う。


「ルーマカ山の標高はかなり高い、中腹と言えど万年雪があり、極寒なのだが、確かにユキとバズなら問題無いだろう。」

ヴァラカも賛成の様だ。


「どうせなら、魔王国に行っちゃおう。」


「探しに行っても研究施設が無かったり、研究施設があってもガルダムがいなかったらどうするのじゃ?」

エリが心配そうにしている。


「魔王国内で情報を集めながら調べるさ。」


「俺も引き続き調べて、情報を入手したら報告するぜ。」

「私の密偵も引き続き活動させて、何かあれば連絡させます。」

モヤジーとヴァラカ申し訳無さそうにしていた。


「ちょっと待ってよぉ!魔王軍が帝国に進軍してるのよー!それを放って行くのー?」

ダルアが俺に言う。


「帝国は無力では無い。魔王軍が帝国をそんなに直ぐには、征服出来ないさ。魔王軍も人族の全滅は望んでいないから、都市の一つ一つを占領するのに時間が掛かるはずだよ。」


「でもー、魔王軍がこっちにも進軍して来たら、どーするのよー。」


「魔王軍がそんなに馬鹿じゃないと思うが、その時は計画通りに、こちらに攻めてきた軍を迎撃だな。ヴァラカに迎撃の指揮は任せる。」


「承知しました。」


「魔王軍は我々と帝国の2方面で戦う事になるので、我々単独で魔王軍と戦うよりも、楽に戦えるだろう。」


「そりゃそうだけどー。」


「ガルダムを倒したら戻って来るよ。それまでの間だけだ。魔族の人口は少ない。帝国を征服した後、安定させるのに気が遠くなる期間が掛かる。案外、我々と戦わずに和平を求めて来ると思うんだよね。」


「その時はどーすんのー?」


「対等の協定なら和平を結べば良いし、不平等なら戦争継続だね。」


「むむー。それでいーのかぁ?」


「良いよ。その前に帰って来ると思うよ。」


「納得はしてないけど、一応分かったよー。」

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