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161/267

161 魔抜け狩りを殲滅した

学園生であるショータの仇ゴウタ達の魔抜け狩り5名は、俺を囲んで剣を抜いて構えた。


「俺の足を斬るって?ふ~ん。そうか、大した力がないのが分かったし、もう出て来て、此奴らを殺しても良いよ。ゴウタだけは俺に任せてくれれば良い。」


「ふがっ、はれにひってる(誰に言ってる)?」

鼻血が出ている鼻を、布で押さえながらゴウタが訝しむ。


「まあ、仲間が死んでいくのを見てろよ。取り敢えず逃走防止に足を傷付けさせて貰う。」


俺は左手をゴウタに向ける。

ダンジョンコアの手甲から、針の様なダンジョン壁が2本伸びてゴウタの両足を貫いた。


ズシュッ!ブシュッ!


「うげっ、つうっ。な、なんはよう(なんだよう)ほれは(これは)なんはよう(なんだよう)いはいよう(痛いよう)。」


必死に何とかしようと試みるが、ゴウタ程度の魔力では、ダンジョン壁は破壊出来ず動けない。


いは()あああ!ひぃ、たふけて(助けて)えええ・・・。」


「仲間達の末路を良く見るんだな。」


エルフのエリが魔抜け狩りの1人の後方に現れた。


魔抜け狩りの男の両足に矢が突き刺さる。


グシュッ!ボシュッ!

「ぐはっ!」

「お前は妾の事をババアと言ったな!」


両足に矢が突き刺さり倒れた男は、エリの方を振り向いた。


「ひぃ、ババ・・・。」


「まだ言うか!」


エリが弓を構え射ると、数百の矢が男に突き刺さった。


ズシュッズシュッズシュッ・・・。


身体中に矢が刺さった男が倒れていた。


一方、1人の男の頭上にハーピーのハルカが飛んできた。


男の頭を足の鉤爪で掴む。


「あんたも僕達にババアって言ったよねー。」


「ひぃ。」

頭を掴まれ身動きが取れず、怯えて震える男。


「僕の新魔法の実験体になって貰うよー。」


男の身体が魔力が伴った強風に包まれた。


すると、一瞬のうちに男は、バラバラになって、崩れ落ちた。


「真空斬り、鎌鼬!」


ハルカは足の鉤爪で掴んでいた、身体が無くなった頭をゴウタの前に放り投げた。


「ひ、ひぃ。」


ゴウタは目の前に転がる頭を見て恐怖で声も出ない。


エリとハルカと同時に雪女のユキも現れていた。


逃げようとした男の足が凍り付く。


「ひぃ。あ、足が動かない。」


「凍りなんし。」


「ひゃ、ひゃあああああ。」

足から徐々に凍っていく男。


全身が凍り付き固まっていた。


そしてもう1人の男は闇の触手で雁字搦めに拘束されていた。


「許さないにゃ。」


男の影から現れたケット・シーのペロ。


闇の触手はゆっくりと締め付けを強めて男を締め上げていく。


「うがっ!」

ミシミシミシミシミシミシ・・・。

「うああああ。」

ボキバキグシュッミシュッ・・・。

「いでぶっ・・・。」


闇の触手で変形して、潰れた肉と骨の塊がそこに転がっていた。


魔抜け狩り4人に対する殺戮は、ほぼ同時に行われた。


ゴウタの目の前で、この世の者とは思えない姿となった4人の死体。


「うああああああああ!」

ゴウタは頭を抱えて泣きながら頭を振る。


「煩い!」

俺が叫ぶとゴウタは腰を抜かして放尿し出した。


「ひぃ、ゆるひて、たふけて、ほめんなさいほめんなさい・・・。」

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ペロのセリフ「許さないにゃ。」だけだと、何を許さないのか分かりづらいかも。 あるいは「逃がさない」に変えても問題なさそう。
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